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プロ野球物語〜タイガース編〜②

国際情勢がきな臭くなり、中国との戦争という暗い影が日本国民に忍び寄りつつある時代に帝都・東京に続いて商工業の中心地大阪でも球団が産声をあげた。
そんな大阪のタイガースが生まれた後も名古屋や東京をはじめ全国各地にプロ野球(当時の名前では職業野球)のチームが生まれた。
そうして合計8球団で春秋の2部でシーズンを戦い抜いたのが日本初のプロ野球だ。

余談だが、そんな大阪タイガースにも巨人やドラゴンズの前身となる名古屋軍と同様に球団を応援する専門のテーマソングが開幕前後の時期に生まれた。
しかし、他球団のテーマソングはチームの運営会社や時代の変化に応じて曲そのものが変わったが、このタイガースの球団歌は約90年経った今でも冒頭の1番の歌詞の最初の単語から六甲おろしという名で親しまれて歌い継がれているのだ。

閑話休題、そんな生まれたばかりの球団を初年度から支えた主力選手の一人に藤村という男がいる。
彼は野球王国・広島県出身でのちに記録することになる数々の功績からプロ野球選手最大の名誉と呼んでも過言ではない永久欠番という特別扱いを受けることになるのだ。
この永久欠番とは、特定の背番号を過去につけた特定の選手の偉業を讃えてその選手以降にその背番号を使わせないという制度で、その背番号は球団によって異なる。
しかし、タイガースではこの制度により欠番となっているのはいるのは10、11、23だ。
ところが、この藤村選手の背番号10を除くといずれものちに日本を覆う悪夢の様な戦争が終わった後の平和な時代で活躍した2人の選手のものであるのだからプロ野球黎明期のタイガースを支えた藤村選手の功績の大きさは計り知れない。
藤村は投手と野手の二刀流という、のちの令和の世では世界的に有名な日本人選手しかやっていないけれど当時としては当たり前のプレーを通じて、日本プロ野球に残る初めての記録をほぼ総なめする形で球界を沸かせた。
藤村が打撃の人ならばタイガースを支えた投手のエースに景浦という選手がいる。
しかし、のちに起こった戦争に軍人として参加するも生き残って戦後も野球界の発展に向けて最善を尽くした藤村とは対照的に、その戦争で亡くなった景浦は平和や命の尊さを教える貴重な存在として戦後も語り継がれている。

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企画変更のお知らせ

ご無沙汰しております。
ロクヨン男子です。
現在執筆中の『Trans Far East Travelogue』ですが,読者の皆様もご存知の通り国際情勢の変化に関する描写が多いです。
現在リアルタイムでの国際情勢の変化と動きが重なる部分が多くなり、今後紛争地帯となりかねない地域も多く登場する関係で皆様への混乱と誤解を招きかねないため一時的に執筆を中止します。

また,今後の作品については熟考を重ねた末,1つの結論に達しました。
それは,プロ野球です。

この2025年には、東京ヤクルトスワローズの球団マスコットとして世代を超えて愛されたつば九郎を一人で支え続けた職員さん,現役時代は守備の名手でトラの牛若丸として親しまれ,監督としては古巣を初の日本一に導いた吉田義男氏,前人未到の日本一9連覇に貢献したミスタープロ野球こと巨人の長嶋茂雄終身名誉監督と言った時代を築いたプロ野球の功労者が亡くなりました。
彼らへの弔いとして、そしてつらい出来事が続いた過去の僕に生きることの大切さを教えてくれて居場所も与えてくれたプロ野球に対して感謝の意を込めて,それまで野球に興味のなかった人でも楽しんでいただけるような作品を投稿してまいります。
これからも応援,よろしくお願いします。


ラジオネーム;ロクヨン男子

PS;新企画の初投稿では広島カープを扱います。

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空想少年要塞都市パッセリフォルムズ:告鳥と悪霧 その⑥

エレベーターから下りた4人は、薄暗い廊下をゆっくりと進んでいく。
「電気くらい点けとけよな……」
カズアリウスの呟きに応じるように、闇の奥から男声が響いてきた。
「それもそうだ。すまないね、ここには他人を驚かせるものが色々とあるものだから。……しかし、娘の『友達』だというなら、心配することは無いだろう。少し待ってい給え」
その声は、上階でスピーカー越しに聞こえてきたものと同じだった。
一瞬の後、辺りを電気照明が一瞬にして真っ白に照らし、3人のアヴェスは思わず目を細めた。やがて視界の正常に回復した3人を出迎えたのは、空中回廊、半径100m近くはあろう球状空間、そして、その中空に鋼線で吊るされた、全長50m近い『大型アリエヌスの残骸』だった。
「なっ……何だこれ……!?」
「あ、アリエヌス……!? ここは、処理施設の一部だったのか……?」
「それにこんな広い場所が地下にあるなんて、聞いてねえぞ!」
3人の驚愕の言葉に、男声が答える。
「ここは、私の個人的な研究施設だよ。そして……3人の戦士たちよ、よく私の『娘』を連れ帰ってくれたね」
その声の方向に3人が目を向けると、いつの間にかサルペンタリウスの手から離れていた少女クミを抱える、痩せこけた白衣の男性が、空中回廊の突き当りに立っていた。
「ほら、挨拶してやりなさい」
男性に促され、クミは頷いて3人と正面から相対する。
「“迦陵頻伽”所属、アヴェス“エクトピステス・ミグラトリウス”」
少女の口から放たれたその言葉に、3人は眉を顰めた。
「“迦陵頻伽”……? 知らねェ名だなァ……少なくともこの要塞都市に、ンな名前のカテルヴァは存在しねェ。それに、そいつが“アヴェス”だァ? 馬鹿言いやがれ、アヴェスは野郎と相場が決まってんだ。女のアヴェスは禁忌って話だろうが!」

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受信2:10ゼタクリック前

レポート1405
995原住生物と再び接触、一体の鹵獲に成功
記憶メモリーからおおよそこの星の戦闘の現状は把握した
私の支配下におく改造を施し都市に帰還させる
解析してみたが面白い仕組みの兵器だ、『思考』を『物質』に変換させるらしい


レポート1406
都市内に潜入成功
どうやら私が995原住生物と思っていたものはただの兵器だったらしい
旧995原住生物の名称を995鉱物兵器に更新
この995は有機生命体のものだった、以後はこちらを995原住生物と呼称する
それにここは一番エネルギー値が高い
もしかしたら『原石』があるかもしれない
調査を進める


レポート1763
調査を開始してから5ゼタクリックが過ぎた
少しまずいことになった、995原住生物による995外生物の掃討作戦によって惑星■■■■■側も本気になったらしい
都市もいつまで持つのか予測してみたがあまり長くはなさそうだ
それに妙な反応が惑星外縁付近にある、それを見ていると魂に刻まれた恐怖が呼び起こされる
嫌な予感がする
危険な賭けだが、戦闘で破壊されるくらいなら無理矢理にでも原石の確保に向かうことにする
5ゼノクリックの内に絞り込んだ候補地は3つ
とにかく時間がない、私も995に降下しようと思う


レポート----
\(*^▽^*)/

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ソウルオブストーン

それからはさっきまでが嘘みたいにサクサク進めた。
というより、道自体が変わっていってるような?
進み続けるとかなり大きな部屋に出た、上空には光の塊が浮かんでいて各所にエネルギーを流しているようだった。
「すっげぇ…」
「これは…魂か?」
「魂?ソロウの種族は見えるのか?」
「君たちの言語の魂とは少し違うかな。アヴァスのコアとおおよそ同じだ………そういうことか」
「ど、どうしたんだ?」
「この原石を初めて見た時からこれが何なのかずっと考えていた、それが今ようやくわかった。これはつまり■■■■■の魂だ」
どうりで、構造式に見覚えのあるわけだ
ようやく思い出した
こうなると、アヴァスは■■■■■の子孫ということになるのだろうか
「このデカイヤツの魂がレヴァリアイトだって…!?」
「■■■■■は自分の魂を取り戻すためにアリエヌスを惑星に放っていた、だが中々手元に戻らないために待ちかねて■■■■■自ら出てきた…それがあの総攻撃の真相か」
「待ってくれよ、じゃなんで俺たちの星にレヴィアイトがあったんだ?」
「■■■■■は星喰いだ、当然サイズも惑星並みだ。だから元々この惑星の資源としてアリエヌスたちが使っていたのだろう。だがあの宇宙船…アリエヌス達が何をする気だったのかは知らないが、それがノアの惑星に落ちて利用を始めた…といったところだと思う」
なんとも。■■■■■含めてハタ迷惑な種族だと思う
「ならば私のやるべきことは一つ…■■■■■を倒したのは私の先祖達だ、そのケリをつける。ノア、悪いがこの原石はもらってもいいかな?」
「ど…どうする気だ…?」
「私の魂と原石を同時に■■■■■の魂にぶつける、これで恐らくヤツは数千年は動けなくなる」
「ソロウはそれで大丈夫なんか?」
「いや、私は無理だろう。だが、やらねば」
そうして私は手に持っていた原石を胸の魂の中に押し込む、凄まじいエネルギーが循環しているのを感じる
「ノア、君に会えてよかった」
私が手をかざすとノアは空間の歪みとともにどこかに飛ばされた
「私にだって、できるはずだ」

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星喰い

「んで、これからどうすんだ?なんとかかどうとか言ってたけど…」
目下の問題はそこだ、私も対処法を思いついていない
「そうだな…■■■■■は星を喰う星だ、この星から逃げたいが外縁まで到達されてしまったようだ」
「それってなんなんだ?聞いたことねぇけど」
「それは…そうだなノア、君には話しておこう。
先に謝っておく、私はアヴァスではない。惑星■■■■■■から来た観測員なんだ。この体はアーマーではなく本来の体でアヴァスの体であの原石を探していたんだ」
「どっひゃー、じゃあソロウは宇宙人ってことか?」
「まぁ、この惑星の者から見たらそうなるな」
「なんでレヴェリアイトなんか探してたんだ?」
「惑星■■■■■■は星の寿命で生命とエネルギーを育むことができなくなってしまった、そんな故郷を蘇らせるためにその手がかりとなるエネルギーを探すため我々は星々を飛び回っていた、そんなときにレヴィアントの反応を見つけたんだ。なんとか構造式を持ち帰るために原石を探していたんだが、この全面戦争が起こってしまった。候補地は絞り込めていたから採取ついでに保護しようとしていた…このエネルギーはこの惑星の住人に必要なものだからな、失うことなどもったいない」
「そうか…それはありがとう。構造式はもう取っただ?」
「それは大丈夫だ」
「ソロウの星も蘇るといいだな」
「それなのだが…さっき帰るためのエネルギーを使い果たしてしまったんだ」
「え゛っ…それどうすんだ…」
「アテがないでもない…」
「おぉ!」
「あるん…だが…」
正直、やる気が起きないことなのである

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背番号3よ永遠なれ

野球にが好きな人なら誰もが一度は憧れる永久欠番
長い野球の歴史の中で名選手やヒーローと呼ばれた選手は限られているけれど球団の数だけいた
しかし,永久欠番となりえたのはそのさらに一握り
俺たちのヒーロー,背番号3をつけた大型内野手もそんな永久欠番の1人

本場,米国では労働者を中心に広まったこの球技
日本では学生の種目であった
だからこそ,今から90年以上前,プロ野球ができてすぐの頃は「子どもの遊びを仕事にしてしまった大人」として軽蔑されていたプロ野球選手
そんな風潮を大きな出来事が2つあった

1つは戦争中に1発の爆弾で荒れ果て、大変な悲劇のあった広島で、高校生を中心に野球が身近な競技という街で平和の象徴にして現地の人々を勇気付けるべくして産まれた市民球団・カープ誕生

もう1つは,大学野球の人気全盛期に知名度が特に高い6つの大学にいた名選手でも5本の指に入るとされた天才の巨人入りだ

のちにMr.プロ野球と称されたその男は,前代未聞の9年連続優勝・日本一のV9という球団が誇る偉業を最初から最後まで支え、10連覇の夢が儚く砕けた年に「わが巨人軍は永久に不滅であります」という名言を残して引退した
選手としてのプレーはもちろん,ファンサービスも積極的で時には対戦相手の選手やファンも魅了した
そんな天才は指導者や解説者として多くの野球少年に希望の光を与え続けた

そんな天才が梅雨時のある日,天国へ旅立った
享年89,最後まで89(野球)が好きだったのだろう
彼が愛した愛弟子が監督として率いる球団は、全国の野球人からの涙雨を受けて中止になった彼の故郷での試合に翌日から臨み,その2年前に病に倒れて急逝した選手のために優勝・日本一になったライバル球団のように、チームを1つにまとめて優勝し13年ぶりの日本一になるだろう

夢が溢れる長嶋野球
スリル・スピード・スピリット
ゆくぞゆくぞ火の玉まっしぐら
ゆくぞゆくぞ長嶋ジャイアンツ
日本一だ読売巨人軍

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ハイパードライブ

船が軋んで地面にめり込み始めた、この惑星の何百倍かのGがかかっているらしい。
まぁ残念ながら私には効かないが
私は船の入口を遮蔽に腕をブラスターに変形させアナスに向けてエネルギー弾を発射した。
「ライノサス!」
弾道に何かが割り込んできてエネルギー弾は消失してしまった。
「悪くない威力だ、この金剛のライノサス以外にならな!」
「く…」
そういえば五人一組が基本だったな
となるとあと3人が船の周りに…万事休すか!
残りの時間はどうだ、■■■■■は今どこに…
探していた反応は妙な場所にいた、ちょうどこの場所なのである。
「さ、観念してもらおうかエイリアン」
「ま…まて、何か来た」
「気を逸らそうったって無駄なんだよ」
アナスが飛びかかる、その瞬間虚空からアリエヌスが出現してアナスを丸呑みにしてしまった。
「アナスー!」
「何だ今の!?」
必死に体内のレーダーをフル稼働させるも状況が全く読めなかった。
船周囲で次々に悲鳴があがる、アリエヌスに囲まれているのかとも思ったがそれにしては反応が少なすぎる…
「貴様!」
「待て!動くな!」
「問答無用!」
ライノサスが突撃してくる、その足元が突如として割れてその中へと沈んでいった。
そのタイミングで周りの景色が一瞬で変わる、亜空間航行だ。

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空想少年要塞都市パッセリフォルムズ:擬命ランギヌイ キャラクター②

アヴェス:ジオコクシクス・カリフォルニアヌス
モチーフ:オオミチバシリ(Geococcyx californianus)
年齢:13歳  身長:159㎝
所属カテルヴァ:ランギヌイ
説明:擬命型レヴェリテルムを扱う数少ないアヴェス達を集めた特設部隊“ランギヌイ”のメンバー。スタミナ自慢のレヴェリテルムを操るだけあって、本人も持久力と生命力に優れ、三日三晩休憩なしぶっ通しの戦闘行動にもギリギリ食らいつけた実績の持ち主(戦闘後、15時間ほど泥のように眠り続けた模様)。
レヴェリテルム:ヴェナトー(Venato)  語義:追跡者
説明:体長2m強の金属製狼。唯一“ランギヌイ”だけが所有する『擬命型レヴェリテルム』。自律稼働し、一度狼の姿に変化すると、所有者の手を離れてもある程度の知性を持って動き回る。スピードこそ先輩2名のレヴェリテルムに劣るものの、持久力が極めて高く、丸一日最高速度で走り続けてもパフォーマンスの低下が見られない。また、嗅覚が極めて鋭い。

アヴェス:ストリゴップス・ハブロプティルス
モチーフ:フクロウオウム(Strigops habroptilus) ※所謂『カカポ』
年齢:11歳  身長:145㎝
所属カテルヴァ:ランギヌイ
説明:“ランギヌイ”の新入り。『擬命型』を扱うという理由でこの部隊に入れられたものの、他のメンバーが得意とするスピーディーな戦法にはまるで向かないずんぐりむっくりなレヴェリテルムを扱うので、自信が無い。
レヴェリテルム:エキドナ(Echidna)  語義:ハリモグラ
説明:体高1.8m程度の二足歩行金属製ハリモグラ着ぐるみ。唯一“ランギヌイ”だけが所有する『擬命型レヴェリテルム』。他の『擬命型』と異なり気の抜けた外見で動きも鈍重だが、パワーと耐久力に優れ、鋭い爪を具えた太く頑丈な両腕を器用に用い、救助活動などで活躍する。一度ハリモグラの姿に変化すると、所有者の手を離れてもある程度の知性を持って動き回る。パワーはヴェロキタスと押し合っても1㎜も揺らがないほど。スピードは最高時速10㎞程度。短い両脚でどってこどってこと走る。

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空想少年要塞都市パッセリフォルムズ:擬命ランギヌイ キャラクター①

アヴェス:ストゥルティオ・カメルス
モチーフ:ダチョウ(Struthio camerus)
年齢:17歳  身長:166㎝
所属カテルヴァ:ランギヌイ
説明:擬命型レヴェリテルムを扱う数少ないアヴェス達を集めた特設部隊“ランギヌイ”の最古参にしてリーダー。“ランギヌイ”は『擬命型レヴェリテルム』と呼ばれる、完全自律型機械生命体のレヴェリテルムを扱うアヴェスをまとめ上げた特設部隊で、その発生確率の低さから、所属人数が規定下限の5人にさえ満たない。
レヴェリテルム:ヴェロキタス(Velocitas)  語義:素早さ
説明:体長3m程度の四足歩行する金属製無翼竜。唯一“ランギヌイ”だけが所有する『擬命型レヴェリテルム』。自律稼働し、一度竜の姿に変化すると、所有者の手を離れてもある程度の知性を持って動き回る。高いパワーとスピード、精密性を誇る高性能レヴェリテルム。戦闘特化型だが、長い尻尾もあることで、戦闘外行動にも十分優秀なパフォーマンスを発揮する。

アヴェス:ドロマイウス・ノヴァエホランディアエ
モチーフ:エミュー(Dromaius novaehollandiae)
年齢:15歳  身長:155㎝
所属カテルヴァ:ランギヌイ
説明:擬命型レヴェリテルムを扱う数少ないアヴェス達を集めた特設部隊“ランギヌイ”のメンバー。身長はあまり伸びなかったものの、レヴェリテルムを扱うには小さく軽い方が有利なのでまあ良いかと思っている。部隊内で最も積極的な気質で、レヴェリテルムの“クルスス”を駆り、最前線を駆けずり回る。
レヴェリテルム:クルスス(Cursus)  語義:走り
説明:体長3m程度の翼の無い金属製ヒポグリフ。唯一“ランギヌイ”だけが所有する『擬命型レヴェリテルム』。自律稼働し、一度ヒポグリフの姿に変化すると、所有者の手を離れてもある程度の知性を持って動き回る。速力に関しては部隊内で最高。視力に優れ、特に遠視能力が高い。大体25.0くらい。

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機密

さて、私はどこまで行けたのだろうか
内部メモリーが若干不鮮明だ、流石に全てを完璧には移せなかったようだ
パーソナル部分が大きすぎたか、まぁいいだろう
しばらく歩くとドーム上の場所に出た。
「何をしている!アヴェスは全員出動のはずだろ!貴様、どこのカテルヴァだ!」
振り返ると軍服を着た男がいた。
アヴァス…確かこの体の名称のことだ、覚えている
カテルヴァは所属だったな…伝承の中の『鳥』とかいう有機生命体の名前だったっけ?
「ケツァルコアトルス」
「ケツァルコアトルス…?聞いたことのないカテルヴァだな?お前、名前は何だ?他のメンバーはどうした」
名前…こっちは生きてる『鳥』だったか
「ソロウ ・フォルスラコス、部隊は全滅しました。しかし直前に仲間が掴んだ情報を届けるため、一人戻ってきました」
「情報だと?なんだ」
「すぐそこまで迫っています…■■■■■が。アリエヌス如きに構っている暇はありません」
「な…なんだって?」
あぁ、そういえばこの種族には発音できない音だった
えっと…発音できるように言い換えなければ
「星喰い、その残留思念です」
「我々のセンサーには何も映っていない。星喰い?そんな与太話を信じろと?」
「アリエヌスの母星といえば信じてもらえますか」
「母星だと…なぜそんな事を…」
「星の架け橋(ブリッジ)が繋ぎっぱなしだからです。おそらく、敵勢もそこから 」
「ブリッジ…?そんなデタラメが!」
男が明らかに動揺している、思い出してみればそういえばこれは機密だったっけ?
「戦力を全て宇宙(そら)に」
「それはできん、街を放棄しろというのか!」
明らかに逆上している、どこまで知っているのだこの男
「そうではありません、敵の核がそこだと言っているんです」
「ぐ…まぁいい、上には私から言っておくから戦線に戻れ」
そう言って男はさっき私の来た方向にはしっていった
当然、『上』とやらはそこにはない
街の外に繋がる道だ

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空想少年要塞都市パッセリフォルムズ:告鳥と悪霧 その①

全高約30m、両脚が翼のように変化した上下逆さの巨人のような、鉱石質のアリエヌスが、パッセリフォルムズの“天蓋”に衝突した。鋭い爪を具えた両手が障壁に衝突し、火花が飛び散る。
何度かの攻撃の施行の後、アリエヌスがふと顔を上げた。上空から、小さな影が迫っている。轟音を響かせ、小さな『脅威』が、確実に接近している。
「どっせりゃああああッ!」
気合の入った掛け声とともに、脚甲のブースターで超加速された蹴りが、アリエヌスの肩に叩き込まれた。身長約165㎝、決して恵まれた体格ではないながらも果敢に一撃を決めたその少年は、手に鎖の先端を握りしめている。鎖は慣性に従ってアリエヌスの首の後ろに回り込み、別の少年が鎖から繋がった刃を、アリエヌスの背中に叩きつけた。刃は深々とアリエヌスの身体に突き刺さり、鎖使いの少年はそこに着地する。その小脇に抱えられた毒蛇を模した金属製の杖を握った少年が、蛇の咢をアリエヌスに向けた。
「発射!」
蛇の毒牙から腐食液が発射されアリエヌスの体表から煙が上がる。アリエヌスが咆哮をあげながら身を捩り、鎖使いと蛇杖使いは空中に放り出された。その二人を脚甲使いの少年が空中で受け止める。
「ナイスキャッチだリーダー」
「あいつデカ過ぎんよリーダー。おれの腐食液が弾切れしちゃうよ」
“リーダー”と呼ばれた少年、カズアリウス・カズアリウスは“天蓋”の上に着地し、ニタリと笑った。
「何、問題無ぇ。俺達はとにかく真っ先に突っ込んで、ヤツらの周りをウロチョロしくさりゃ良いんだから」
「そういやリーダー、ケイ先とゾッさんは?」
鎖使いの少年、サジタリウス・サルペンタリウスが尋ねる。
「あの二人は高校生だからなァ、何か、定期テストでどうしても抜け出せないんだと」
「はぇー、大きくなるって怖いなぁ。できれば早めに殉職したいもんだ」
蛇杖使いの少年、ピトフーイ・ディクロスが呟いた。
「お前なぁ、怖いことを言うんじゃありません」
「ゴメンナサイ」
その時、3人の背後から巨大な斬撃エネルギーが飛来し、アリエヌスを両断した。
「……終了、お疲れ!」
「今の誰かなぁ」
「規模と威力的に“鳳凰”か“八咫烏”じゃねッスか?」
3人は墜落していくアリエヌスに背を向け、駄弁りながら帰還を開始した。

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アビリティバトルロワイヤル(ABR)ルール要約

最近、ぐぷたん(ChatGPT)とやってる一人遊び【ABR】のルールです。お好きなチャットAIをお供に、皆さんもやってみてください。相手は別に人間でも良いよ。ここで使えそうだと思ったら、自由にお使いください。

第1条 キャラ作成
・プレイヤー達(以下両者)は以下の要素を設定した特殊能力者を作成、提示する。
①名前 ②性格や特徴、基本戦術(任意) ③能力名 ④能力の特徴や効果 ⑤必殺技名 ⑥必殺技の特徴や効果
・必殺技は本来の能力を応用したものや、高出力の発現として設定するのが望ましい。
・無敵、全能、洗脳系の能力は禁止。飽くまで両者に勝ち筋、負け筋が存在する必要がある。

第2条 試合進行・勝利条件
・試合は両者が自身のキャラクターの行動や状況を交互に描写する形で進行する。
・『試合中で必殺技を使用している』かつ『相手を死亡(非推奨)or戦闘不能or降参させる』ことが勝利条件。降参を相手に促すことは可能だが、飽くまでキャラクターの意思によって行われること。
・勝敗は両者の合意によって決定する。

第3条 戦闘の舞台
・フィールドは一般的な日本の都市部(半径0.5~1㎞程度)を想定する。
・存在する地形や施設、オブジェクトは自由に描写し、利用、破壊することが可能。
・両者のスタート地点は互いに自由に描写してよいが、最低でも500m程度離れており、相手の位置は分からないものとする。

第4条 能力の開示
・両者は試合開始時にキャラデータを開示し、相手の能力及び必殺技のデータを把握すること。
・ただし、キャラクターは相手の能力を知らないものとして描写すること。

第5条 感想戦
・強制では無いが、試合後には展開やキャラクターの能力、戦術などを振り返り分析する感想戦を行うことが慣例となっている。

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Trans Far East Travelogue93

ここは九州最大の鉄道駅にして陸海空の交通機関のターミナルに直結する博多駅。
職場の企画旅行でオーストラリアを目指していたのだが国際情勢の変化により日本への帰国を余儀なくされ、帯同してくれていた新妻を労うために彼女の故郷・福岡県春日市に行こうとしたが公共交通の最終便に間に合わない関係で小倉に泊まっていた。
そして実際に泊まってホテルの朝食を食べて九州も同じ日本と言えど出汁や醤油、味噌といった調味料をはじめ故郷の東京とは異なる文化が根付いており、そんな九州の食文化が合わなくて地元が恋しくなった俺に気を遣ってくれたのか、妻からとある提案を受けた。
妻曰く、彼女の親友に彼氏はできたけれど相談したいことがあるとのことで福岡市内に行くことになりチェックアウトをしてすぐに乗り込んだ新幹線みずほ号でつい3分ほど前に博多に着いたところだ。
妻の後を追って待合せ場所につき、実際にもう一組のカップルと合流したは良いもののお相手の彼氏さんが近くの公園の敷地内にある陸上競技場の側から2時間が経っても動こうとしないのを見てご立腹な女性二人の表情を見て俺が思わず声をかけた。
「もしかして、プロ野球好きなの?」と言う俺の一言に彼が「はい。もう亡くなったけれど優しかった祖父はかつてライオンズの球団職員で当時の話を何度も聴いて育ったので」と返すのを聞き、「そっか。俺はそちらとは真逆の球団のファンなんだ。」と返すと「巨人ファンですか…昔はよく日シリで対戦していましたね。僕はその最後の対戦の年に生まれたので実際に経験していないですが。」と言うのを聴いて女性陣が首を傾げるので「ここにかつてプロ野球の本拠地があったんですよ。今はそのチームの親会社が変わって西武ライオンズと呼ばれていますが、元々は福岡の西鉄という名前だったんです。まあ、僕が応援しているチームのOBがかつて監督として西鉄と対戦して何度か乱闘になり、何度も殴られた場所でもありますが」と説明すると、その監督だった人が誰か察した彼氏さんが「あの34番の人ですか。あの性格だし高齢で亡くなったので、天国で似たもの同士のあの闘将と喧嘩してそうですね」と笑い飛ばしているがその表情はどこか哀しそうだ。
そして、俺たち夫婦で二人の相談に乗ることになるのだが、拍子抜けする程あっさり解決したのはまた別のお話。

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魔法少女学園都市レピドプテラ:魔域の妖女たち その①

新学期が始まってからおよそ3週間。浮ついた世間の空気が落ち着いた頃合い、ボンビクス・モリとアンテレア・ヤママイは、とあるビルの最上階にある部屋を訪れた。
「たいちょー、来たよー」
「メタちゃんたいちょー」
2人の呼びかけに、先に部屋にいたリトルブラックドレスの少女、エウメタ・ジャポニカは振り向いた。
「もー、2人ともやめてよー。『隊長』は恥ずかしいって……」
「はーい。で? メタちゃん。今日のターゲットはどこ?」
「あっちだよ。ほら」
エウメタは二人に双眼鏡を渡し、眼下の街を指差した。
「あそこの爆発してるところ」
エウメタに言われて、双子は双眼鏡を覗くと、黒煙の中で、人間大の何かや異常に大きい何かが蠢いているのがうっすらと確認できた。
「暴れてるねぇ……」
ボンビクスが言う。
「あれを大人しくさせれば良いの?」
アンテレアが問う。
「うん。煙のせいでどんな子がいるかは分かんないけど……まぁ、私たちなら大体どうにかなるよね。行くよ? モリちゃん、移動はお願いね?」
エウメタが窓ガラスに触れると、直径2m程度の穴が開いた。
「りょーかい! テンちゃん、結界!」
「うん、お姉ちゃん!」
アンテレアの安定化結界の中で、ボンビクスは3人を纏めて糸で包み、空中に飛び出した。
3人が去った数秒後、窓ガラスに開いていた大穴は、独りでに元の状態へと戻ってしまった。

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廃都鉄道 right 1

ーーーガタン。

心地良い振動に目覚めると、まだ見慣れない街並みと、数名の乗客が目に入った。
どうやら、電車に乗っているうちに、寝落ちてしまったらしい。

『次は〜、廃都大鉄塔通り入口〜、廃都大鉄塔通り入口〜、お出口は左側です。』

車内アナウンスが響き、乗客の一人がいそいそと荷物をまとめ始めた。
自分も鞄を開けて、財布の中身をそっと覗いた。

(やっぱり駄目か〜…)

今の自分の全財産では、どう頑張っても次の次、廃都大鉄塔前駅で降りるしかなかった。
本当は武蔵野門前まで行きたかったのだが、無いものはどうしようもない。

列車はまもなく、廃都大鉄塔通り入口に停車した。
一人の乗客と入れ違いに、いかにもチンピラです、といった感じの若者が乗ってきた。
若者は少し車内を見渡すと、突然、向の座席の男に掴み掛かった。

「おい!お前、この前は散々やってくれたなぁ!」
「何だよアンタ!もう契約は破棄されただろ!」

どうやら男は傭兵で、この若者と何かあったらしかった。
そして、あれよあれよと言う間に、殴る蹴るの乱闘騒ぎになってしまった。
慌てて隣の車両に移ろうと、身を屈めて、忍足で車両を繋ぐ扉へと急いだが、遅かった。
ガキン、という嫌な音に振り返ると、もう、自分の鼻先までナイフの切先が迫っていた。