魔狩造物茶会 Act 16
「イブニング」
“学会“に倒されたオレたちの仲間だ、とフューシャは悲しげに言う。
「イブニングはオレたちを捕まえようとした“学会”の魔術師たちから逃げる時に、やられちまったんだ…」
フューシャがそうこぼすと、仲間たちも暗い顔をした。
「なるほど」
つまりあなたたちは“学会”に恨みがあるから“学会”の魔術師を襲うような真似をしていたのね、とピスケスは腕を組む。
フューシャはそうだ、と頷く。
「オレたちは“学会”を許さない」
そしてそんな“学会”に迎合する同族も…とフューシャは呟くが、ピスケスはあらそうと答える。
「残念だけど、私たちは“学会”の魔術師なしでは生きられない身なの」
あなたたちみたいにあっさり保護者を捨てられるくらい薄情ではないしね、とピスケスは続ける。
「でも、わたしたちも“仲間”が大切よ」
だから…とピスケスは目を細める。
「そいつを、返してもらうわ!」
そう言って、ピスケスは背中に白い翼を生やし飛び立った。