嫌がらせ。
今朝、変な箱がポストに入っていた。
表紙には安い印刷で「じんせい」の文字。その脇には、
「愛、友情、恋愛、楽しくて幸せな生活がここに!」
「生きる喜びを体感せよ!」
なんだこれ。気持ち悪い。外から中は見えず、振ってみても何が入っているかは分からない。なんの身に覚えも無かったので、嫌がらせだろう。開けずに箱は置いておいた。
パートに向かう時間になり、母親が部屋に入ってきた。
「行くついでに捨ててくるからゴミを出せ」と。
大きい袋にゴミ箱をひっくり返してガサゴソやってると、
「なにこれ。」なんて言いながら母親は、床に投げ捨ていた箱を躊躇なく開けた。
「ああ、それ朝………」
!
急に腹が立ってきた。死ぬほどムシャクシャしてきて机を叩いた。かと思えば、急に寂しくなって、そして悲しくなった。床に崩れ落ち泣いた。情けなく喚き散らした。そしたら何故か恥ずかしくなってきて、泣くのを堪えた。辛い。苦しい。逃げたい。逃げたい。死にたい。するとそのうち、何に対しても乗り気がしなくて、だんだんと退屈になった。つまらない。つまらない。何も楽しくない。
やっぱり幸せなんて入っていなかった。