初恋のせいだなんて
初恋だった、毎日が煌めいていた、
脆くなる心を転がされながらも立ち向かっていた。
初めてが消えていく、毎日が薄くなっていく。
半年前に枯れた花はいつの間にか無くなっている。
枯れた花のことを気にする間もなく、
あの人は新しい花を愛でているらしい。
別に戻りたくはない。
それでもちくりと胸が痛んだ。
あの人は前を向いているんだな、と思った。
自分は後ろ向きかな、とも思った。
また枯らしてしまうのが怖くて、
花を咲かせたいのに近づけない。
臆病になったのは何のせい?
分かっている。
でも気のせいだと誰かに言って欲しい。
それともうひとつ、
ひどくネガティブな心で、
それでいて目で追いかけてしまう「君」とは
枯れない花を咲かせられるのでしょうか。