続・旱天慈雨
はっきり言って複雑な心境である
仲が良いのは知ってはいたが、まさかこんな三角関係がリアルに存在したなんて…
しかも自分が中心になるなんて想像もしなかった。
“ねぇ、こんだけ言ったけど改めて…
付き合ってください…”
もちろん断ることも出来る…
でもそうしたら…
多分あの人は彼女の気持ちを知ってたから振った
そう思えばこそ、失恋にも向き合える…
なら…ここの答えは二つに一つ…
「はい…よろしく…って言えばいいのかな?(笑)」
“やった!…嘘みたい…”
「ほんとに僕のこと好きなの?」
あの涙を見ているが、疑わずにはいられなかった…
“あのさぁ、さっきまで下手に出てたからもう言わしてもらうけど、自尊感情無さすぎ!さっきも言ったでしょ?「自分に彼女できない」なんて言わないで”
“自虐は自分だけじゃなくてあなたを好きでいてくれる人も傷つけるんだよ!”
この言葉にハッとさせられた…
あぁ、怖かったんだ…
誰かが傷つくのが…
自分が傷つけば誰も傷つかないと思ってたんだ…
感謝の意も込めて初めて人を抱きしめた。
別に欲している訳ではない…
でも潤いを知ると乾いていたことに気づかされる…
どんなに乾いてもいつかは潤いが巡る
そんな慈悲の雨を待つのも悪くはないか…
fin