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苦礬柘榴

あたしはざくろ。
ここらへんの地域は赤い目をしたメタルヴマたちがたくさん住んでいる。
みんな仲が良くて優しい人達ばかり。あたしはそんなみんなが大好きだ!
あたしは、お父さん、お母さん、妹と暮らしている。
父は小さなお店を開いていて、人間の住む世界のモノを売ったりしているお店だった。
ある時、流れ着いたモノを整理していたら、あたしたちが知らないヤツが流れてきた。
「本で見たことがある…ヤツはニンゲンか?」
するとヤツは起きて周りを見渡している。一体何者なんだろうか。
**********************************
〈ヤツ視点〉
俺はごくごく普通の学生レン。だが少し変わったところがある。
俺のご先祖様が”アルケミスト”錬金術師だったことだ。
ご先祖様は宝石の需要を満たすため、模造宝石を作る試みを何世紀もの間続けてきた。だが、宝石の化学組成を解明する事はできず、ご先祖様が宝石を合成することはなかった。
だが錬金術のDNAは残り、少しだけでも錬金術の能力が使える家系なのだ。
「それにしてもここはどこなのだろう…俺はいつものように通学路を帰ってきてたはず…無意識のうちに何処かにワープする呪文を唱えたのか…そんなわけ無いか…」
「お前何をブツブツ言っている?」
急に燃えているような目をした女の子が声をかけてきた。どう見ても人間じゃないよな…
「ごめん。あの、ここってどこ…?」
「ここはミクロコスモスのガーネット地域。ここは人間達の住む世界のモノが流れ着く場所なの。多分あんたもここに流れ着いちゃったんでしょうね。」
「そう…だったのか…」
女の子は俺が人間だから、みんな俺を嫌う可能性がある。早く帰った方がいい。そう言われたが、帰り方がわからない。
一体俺は帰れるのか。自分の世界が恋しい。

追記:小説初心者の私が、初めて小説を書いてみました。やっぱり小説書くの難しいですね…(^o^;
アドバイスなどくれると嬉しいです。m(_ _)m

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Metallevma:水晶玉は流星を見通す その③

「しかし君らも飽きないな。毎日毎日何にも無い空間に手ェ伸ばして。退屈しないの?」
ルチルのその言葉にネコメの動きが止まり、口元をニタリと歪ませてルチルの顔を覗き込んだ。
「『何も無い』? 何も無いだって? そう見えるのかい? ハハハ、そうかそうか! ボクらが何も無いところを手探りする狂人にでも見えてるわけか! クォーツのひとでも聡い奴ばっかりじゃないんだねェ!」
「死にたいようだな?」
核に水晶針を突き付けられ、息を呑むようにネコメの笑いは途切れた。
「ぃやァーゴメンナサイ調子乗りました……。いやね? 違うんですのヨルチルのひと。ボクら、そうこのネコメちゃんとクリスチャンは、可視光しか感知できない残念な眼玉しか持ち合わせてない余所のメタルヴマらとは見てる世界が若干違うんですノヨ」
「……前にも聞いたな。どういう意味なんだ?」
ルチルの問いかけに、シシシと息を漏らすように笑いネコメは答える。
「いやほら、たとえばボクはクリソベリル・キャッツアイ。イワユル“猫目石”を核に持ちましてね。この猫目は現在絶賛生き別れ中の両の目玉とは違って、ゾクゾクするモノとワクワクするモノしか見てくれないんですノヨ」
「……つまり、どういうことだ?」
「ボクが触れたら死ぬような危険物の存在が、ボクには手に取るように分かる。距離も方位もね。『ワクワクするモノ』ってのはそりゃァルチルのひと」
ネコメはそこで言葉を切って、再び虚空に目をやった。
「“小さな世界”ミクロコスモスの外っ側でさァね」

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復讐代行〜第24話 塑性〜

「排除って…でもどうやって?」
「知らないよ」
「随分雑だな、人に頼むならもう少し具体的なアイデアを出してくれよ」
あえて返信はしなかった。あくまで主導権は私だというのに…どいつもこいつも…
「わかったよ、受けないのはこっちとしても損しかない、その頼みは俺に任せろ」
追ってLINEが届く。小橋はアレで結構素直だ
“ハナからこっちにすれば良かったかなぁ”
そうほくそ笑みながら携帯の画面を閉じ、改めて家を見渡す。
だいぶこいつのこともわかってきた。
世にいう八方美人のサイレントマジョリティー…
まぁそこは薄々、いやかなりわかっていたんだけど。
驚いたのはこいつにはいじめを受けていた過去があるってことだ。私のイメージの中ではそんな素振りは見たことがなかっただけになかなかの衝撃だった。
部屋にある写真から察するに…
人畜無害故にいじめっ子の小手調べ、いや踏み台といった方が正しいか、
それにあてがわれたのだろう。
“私とは違う、全然違う…だけど思いは同じ…”
なんでだろう…なんでこいつの復讐心が…私の中で燃え上がるの…?私の心が彼の体を刺激してるとでもいうのか…
それとも…
それとも私の方が…?
私の中で燃え続ける彼の復讐心は私に小さな疑問と大きな可能性を植え付けた。

to be continued…

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