ハルク帝国建国神話 2
旧帝国の誕生よりおよそ200年。
帝国は最西の最強として名を馳せる。
しかしその実情は、独裁体制が敷かれ、言論の統制などの悪政が横行していた。
そんな中、少年ミツクは教会で獅子王の啓示を受ける。
「皇帝は龍に乗っ取られておる。儂の力を貸してやろう。お主の先祖、サヌオスの様に龍を打ち破り、再びこの地に平穏をもたらすのだ。」と。
ミツクは、例え獅子王のご加護があったとしても、子供一人では無理だと考え、再び五人の聖騎士を集めることにした。
幸いにも、五人の聖騎士の子孫は居場所が知れていた。
一人一人の家を訪ね、事情を説明し、丁寧に頭を下げてまわった。
その結果、全員の協力を得る事に成功した。
ミツクは王宮へ忍び込み、塔に幽閉されている本物の皇帝と皇太子を救出した。
皇帝と皇太子を仲間に託すと、ミツクは玉座の間へと進んだ。
玉座には偽物の皇帝が座っており、いびきをかいていた。
ミツクはここぞとばかりに、サヌオス将軍の槍を突き立てた。
偽物の皇帝に成りすましていた邪龍は、大きく一声鳴き、再び姿を消した。
助け出された皇帝と皇太子はミツクと五人の仲間に感謝した。
その後、自身の不甲斐なさを恥じた皇帝がミツクへと皇位を継承した。
かくして、「新ハルク帝国」が誕生したのである。