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プチ企画で〜す‼︎

突然ですが「魔法少女」って言葉、いいですよね。
華やかな衣装に身を包み、時に残酷な運命に立ち向かいながら自身や周囲、世界のために戦う女の子…
ロマンがあっていいですよね。
あと「都市」って言葉もいいですよね。
「田舎」「郊外」とは違う、様々な所から人が集まり交流し、独特の文化を築く時に華やか、時にアングラな街…
いいですよね、ホント。
ぼくはこの2つの言葉が好きなんですが、先日思ったんです。

この2つの言葉、くっつけたらサイコーじゃね…⁇

という訳でくっつけてみたのですが、なんか語感が悪い。
だから某ブ◯ーアーカイブじゃないけど、「学園」をつけてみました。
そうしたら「魔法少女学園都市」、なんかいい感じです。
ここから何か新しい物語を作りたい!と思ったのですが、中々思いつかない。

という訳でプチ企画です。
ポエム掲示板の皆さん、「魔法少女学園都市」から何か文芸作品を作ってみてください。
どういう作品になっても構いませんが、ここに投稿する際はタグ「魔法少女学園都市」を付けてください(企画者が見やすくするため)。
特に期間は設けないので、のんびりまったり書いてくださって構いません。
ちなみに企画者はそろそろレポート地獄に突入しそうだしそもそも話が思いつかなくて企画にしちゃったので、多分企画には参加しません。
でも何か思いついたら参加するかも。
てな訳でよろしくね〜

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鉄路の魔女:あんぐら・アングラー その②

「オーケイそのまま、向こうのデカい交差点まで追おう」
「了解おギンちゃん。タイミングそっちで調整してね」
「はいはーい」
ギンと呼ばれた魔女は速度を上げ、先回りしてみせた。
「キンちゃん一瞬止めてー」
「はいはい了解」
大鯰の進む先にギンの放った矢弾が直撃し、粘性の高い液体がまき散らされ、大鯰の移動速度が一瞬遅れる。
「これで良い?」
「おっけぇーい!」
移動の勢いのまま、大鯰が空中に飛び出す。その巨体は、大型道路の交差点に落下しようとしている。
(奴にこのまま突っ込まれると、車に乗ってる人たちがイマジネーションを吸われちゃうかもしれない。だから)
足首に仕込まれた固有武器であるシックル・クロウを起動しながら、ギンは大鯰に飛び蹴りを食らわせた。
発条機構の弾性力とギン自身の威力と質量、速度の乗った攻撃が、大鯰を一瞬押し留めるが、体格差ゆえにすぐ弾き飛ばされてしまう。
「うぅ……流石に重さが違うや…………けど」
大鯰はそのまま落下していく。交差点の中央、信号の切り替わる瞬間の、『車が1台も通っていない』ど真ん中に。
「これで十分。お前に食わせるイマジネーションは無いよ」

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鉄路の魔女 〜Megalopolitan Witches. Extra 1

「鉄路の魔女 〜Megalopolitan Witches.」のおまけ…というかキャラ解説編その1です。

・“丸ノ内線の魔女”スカーレット
一人称:あたし
武器:大鎌
赤い長髪に黒いノースリーブワンピース、真紅のファーコートに赤いパンプス、網タイツと華やかな容姿の魔女。
性格も明るくフレンドリーで仲間思い。
時々他の魔女の戦いに首を突っ込むこともあるが、これは彼女なりの思いやりである。
唯一の姉であるオレンジとはかつて仲が良かったが、幻影に対する向き合い方の違いから現在は袂を分かっている。
ちなみに“地下の魔女”の中では古参の部類に入る。

・“日比谷線の魔女”シルバー
一人称:私
武器:ナイフ
短い銀髪に袖なしのストリート風ジャケットを羽織った魔女。
口が悪く他の魔女との馴れ合いを嫌う、同族嫌悪するタイプ。
しかし文句を垂らしつつ仲間のために戦ったりもする。
スカーレットのことが中々好きになれない。
余談だがナニガシさんの遅刻作品のキャラとモチーフが被ってしまった(こっちが中々モチーフを出さなかったのが悪い、ごめんなさい)。

・“東西線の魔女”スカイ
一人称:僕
武器:打刀
空色の長髪を高い位置で束ね、銀と青のジャケットとスラックスを着こなした魔女。
紳士的で落ち着いた“地下の魔女”きっての常識人。
妹のグリーンのことを心から可愛がっており、彼女のためならなんだってする。
設定上はバーミリオンやカナリアとも仲良くやっている。

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鉄路の魔女 〜Megalopolitan Witches. Act 10

幻影の上に着地したウグイスは崩れていく足場でよろけて地上に転がり落ちる。ソラは思わずウグイスに駆け寄った。
「…決着は着いたようね」
幻影から離れた所で戦っていたスカーレットはポツリと呟く。オレンジは後ろを見て黙って和傘を下ろした。
「やったねウグイス!」
ソラがウグイスの手を取って飛び跳ねるが、ウグイスは真顔でそうねとだけ答える。ソラはそっけないな〜と笑うが、バーミリオンはいつものことでしょーとソラの肩に手を置きカナリアは静かに頷く。その様子を見ていたシルバーにも、スカイやグリーンが近寄ってきた。
「…姉さんの言うことも分かるわ」
幻影はかつてあたしたちと同じ魔女で、仲間だったとスカーレットは不意に呟く。オレンジはスカーレットの方を向く。
「あたしたちより長く生きている姉さんにとっては、大事な存在だったのよね」
でも、とスカーレットは続ける。
「あたしにとっては今いる仲間たちの方がずっと大事だから」
あたしは彼女たちのためにも戦っているのよ、とスカーレットは目を細める。
「姉さんだって、妹たちも大事な存在でしょう?」
スカーレットはにこりと笑って首を傾げる。オレンジは黙って俯いた。
「…わたしは」
わたしは、かつての仲間たちも大事だからと彼女は震えながら呟く。スカーレットは暫くその様子を見ていたが、向こうでグリーンがねーさまー!と手を振っているのに気付くと笑顔で手を振った。
「今行くわ」
スカーレットはそう答えると、オレンジに対しこう声をかけた。
「今のあの子たちみたいに、姉さんとあたしがまた一緒にいられる日が来ることを楽しみにしているわ」
オレンジはハッとしたように顔を上げる。だがスカーレットはもう既に妹たちの方へ向かっていた。オレンジが振り向いて彼女たちの方を見ると、魔女たちはわいわいと話に花を咲かせていた。
「…スカーレットったら」
オレンジは独り微笑みながらそう呟いた。

〈おわり〉

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鉄路の魔女 〜Megalopolitan Witches. Act 9

「嫌よ」
オレンジはにやりと笑うと刀で押し返してスカーレットの鎌を弾いた。
「っ!」
スカーレットはバランスを崩して後ろに倒れるが、その最中にスカイ、グリーン‼︎と叫んだ。
後方に控えていた2人はそれぞれ打刀と太刀を携えてオレンジの前に躍り出る。そのままスカイとグリーンはスカーレットに斬りかかろうとしていたオレンジの刀を受け止める。オレンジはまた後方に飛び退く。しかし息つく間もなくスカーレットが鎌を構えて飛びかかった。
「‼︎」
姉妹はまた鍔迫り合いになる。互いの武器で2人は押し合うが、突然スカーレットがオレンジの腹に蹴りを入れた。
「⁈」
オレンジの手から刀が離れ、オレンジは地面を転がる。オレンジは起きあがろうとしながら和傘を再生成するが、ここでスカーレットが叫ぶ。
「シルバー! 地上の魔女たち!」
今の内に幻影を!というスカーレットの言葉に一瞬ウグイスたちは戸惑うが、シルバーが幻影に向かって飛び込んでいったことで彼女たちも走り出す。
「待ちなさい!」
オレンジは彼女たちを止めようとするが、スカーレットが鎌を持って斬りかかってきたので和傘でそれを受け止める。
「今のあなたの相手はあたしよ!」
スカーレットはそう言ってオレンジとの戦いを再開した。
そしてシルバーたちは幻影に飛びかかる。
シルバーはナイフを次々と生成して幻影に突き刺して動きを鈍らせ、ソラは大剣で幻影の前脚を切り落とす。バーミリオンとカナリアは槍とマシンガンで無数にある幻影の目を潰していく。魔女たちの猛攻によって、幻影は少しずつ体力を削られていった。やがて幻影の動きが止まった所でウグイスが高く飛び上がって右手にチャクラムを生成する。そのまま彼女はチャクラムを幻影に対し垂直に向けたまま地上に落下した。チャクラムは幻影の首に突き刺さる。
「{*;>|‘}$]>]|]*]$[・‼︎」
幻影はつんざくような悲鳴を上げると動かなくなった。そして蒸発するように消滅していった。

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視える世界を超えて エピソード9:五行 その⑬

「それは辞めといた方が良いんじゃねッスか、シラカミさんよぉ」
後ろから鎌鼬くんが声をかけてきた。白神さんが面倒そうに振り返り、彼の方を見やる。
「その人、種枚さんも目ェ掛けてますんで、あの人と喧嘩する羽目になりますよ?」
「やぁーだぁー! 千葉さんはわたしが囲うのー!」
放電しながら自分を抱き締め、白神さんは反抗した。電流で身動きが取れない。
「いやマジでお願いしますよ。俺、お目付け役任されたんで、2人に喧嘩されると100パー巻き込まれるンス」
「し、白神サン」
自分もどうにか口を開く。
「ここは間を取って、その、自分は不可侵ってことでどうですかね。いきなり白神さんのものになるのはちょっとアレだけど……白神さん以外のものにもならないってことで」
「む……それなら、良いかな……」
そう呟き、白神さんは自分を解放してくれた。電気にやられて完全に麻痺しきった身体がその場に崩れ落ちる。
「……そういうわけで、鎌鼬くん。種枚さんに言っておいてくれる……? そうしておかないと、自分が死にかねない」
「了解ッス。じゃ、俺は失礼します。お大事に」
白神さんに抱えられて帰途に就きながら、鎌鼬くんにどうにか会釈を返した。

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鉄路の魔女 〜Megalopolitan Witches. Act 8

「確かにそうだけども」
奴らは私らの糧を無駄に食い散らかすんだぞ!とシルバーは言うと、オレンジはそうねと答える。
「彼女たちはわたくしたち魔女の糧、イマジネーションをむさぼる邪魔者でしょうね」
それでも、とオレンジは和傘を下ろしながら続ける。
「わたくしにとってはいつまで経っても“仲間”なのだから」
わたくしはつい、守りたくなるものよとオレンジは呟いた。
「…そう」
昔から変わらないわね、姉さんとスカーレットはゆっくり立ち上がる。
「過去にこだわり、やたらと過去を大切にする…」
さすが、最古の“地下の魔女”とスカーレットはオレンジの方に歩み寄る。
「でもねぇ」
スカーレットは顔を上げる。その目は真っ直ぐに姉の姿を見据えていた。
「あたしたちには今しかないの」
この街が、世界が、いつ毀(こわ)れるかも分からないからとスカーレットは続ける。
「あたしたちは、今のために走り続けるわ」
スカーレットはそう言い切った。オレンジは暫くの沈黙の後、そうと呟きこう言った。
「それなら、わたくしを倒してから行きなさい!」
オレンジは傘の柄をバッと取り外し、中から仕込み刀を取り出した。
「言われなくともそのつもりよ‼︎」
スカーレットは再度赤い鎌を生成すると、それを構えて走り出した。オレンジもまた仕込み刀を構えて駆け出す。路地の真ん中で、2人の得物がぶつかり、甲高い音が鳴る。
「相変わらず頑固なのね姉さん」
「貴女も変わらないわ」
姉妹は鍔迫り合いをしながらそんなことを言い、2人はパッと後方へ飛び退く。そのまま2人は暫く武器を向け合いながら睨み合っていたが、そこへ突然オレンジの頬を銀色のナイフがかすめる。オレンジはスカーレットの後ろからシルバーがナイフを投げてきたことに驚くが、その隙にスカーレットが鎌で斬りかかる。しかしオレンジはそれを刀で防いだ。
「さっさとそこを通して下さらない?」
スカーレットは鎌で相手を押し切ろうとするが、オレンジは後ずさりつつもそれに耐える。

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企画「鏡界輝譚スパークラー」の後から思いついたキャラ その2

・小祝 平穏(こいわい へいおん)
性別:男
身長:177cm
所属:緒道美術学苑
学年:3年
“死神”とあだ名されるスパークラー。
口数が少なく単独行動を好むことが多い。
かつて所属していたSTIで2度も所属部隊のメンバーが全滅する事件に遭遇しており、それが原因で余計人を寄せ付けないようになった。
“死神”というあだ名は、彼自身に原因がほとんどないものの2度も所属部隊の壊滅に遭遇しているがためについた不名誉なもの。
背が高くいつも黒のロングレザージャケットを羽織っていることもあってか、下級生を中心に恐れられている。
しかし本当は優しく、助けを求める声を聞けばちゃんと飛んでいって助けてくれる。
オノ美に来たのは前に所属していたSTIで仲間を亡くし居場所をなくしていた時に、オノ美所属の友達から「うちへ来ないか」と勧誘されて高3の春に転入したとのこと(転入には色々煩雑な手続きがあったらしいが)。
その後ある新入生を助けたことで一方的に彼女に懐かれるようになり、オノ美に勧誘してくれた友達に引きずりこまれるように件の新入生と自主結成部隊に所属することになる。
オノ美ではデザインを専攻しているが、前のSTIでは服飾について学んでいたとか。
雰囲気は怖いが何気におしゃれで自分で服を作ったりもできるらしい。

〈緒道美術学苑(おのみちびじゅつがくえん)〉
廣島・緒道にある美術系STI。
高校のみ、美術科のみを設置している。
入学時に油彩画・日本画・彫刻・デザイン・映像の中からどれか1つを専攻する。
そんなに強いSTIではないが、近隣に強豪STIが存在するためその辺は問題になっていない。
所属スパークラーによる制作物の展覧会が盛ん。

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視える世界を超えて エピソード9:五行 その⑫

「じゃあお前がやれよ、潜龍の」
「何?」
「だから潜龍の、お前がリーダー。私は別に、この寄合さえ完成しちまえば誰が偉いとかはどうでも良いんだよ。だからお前が代表な。お前にとっても都合良いだろ? ちなみに、お前がやらなかった場合、一番不満が出ないであろう青葉ちゃんがやることになるぜ」
「…………分かった、引き受けよう。……で、何をすればいいんだ?」
「知らないよ。お前がテッペンなんだからお前が考えろ。もう私には責任無いからな」
「貴様…………」
結局、平坂さんと種枚さんで今後の方針を固めるということに決まり、残りのメンバーは自由解散ということになった。

市民センターからの帰り道、すっかり暗くなっていた道を白神さんと隣り合って歩く。
「いやぁ、わくわくするなー。ね、千葉さんや?」
「いや、自分は別に、どうとも……」
「んー? 千葉さんも〈五行会〉に入るんだよ?」
至極当然といった顔と口調で、白神さんが言ってきた。
「はい?」
「だってわたし、良さげな人を好きに身内にして良いんでしょ?」
「それは……どうなんだ……?」
「これで千葉さんはわたしのものだね」
「……それも、どうなんですかね……?」

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鉄路の魔女 〜Megalopolitan Witches. Act 7

「スカイ、グリーン!」
空中で叫ぶスカーレットに呼応して、グリーンは緑色の太刀で幻影の口から伸びる舌に斬りかかる。幻影は情けない悲鳴を上げ、半身をのけぞらせるがそこへ跳躍したスカイが幻影の頭部に着地し、手に持つ空色の打刀を突き刺す。
幻影は暴れてスカイは地上に飛び降りる。そして地上ではシルバーが生成した銀色のナイフを次々と幻影に投げつけて幻影の体力を削っていく。幻影がわめく中、近くの建物の屋上からスカーレットが飛び降りる。
「さぁ、覚悟なさ…」
スカーレットはそう言いながら赤い鎌を構えて幻影に飛び込もうとするが、突然現れた少女に体当たりされて突き飛ばされる。
「⁈」
スカーレットはそのまま地面に転がる。周りの魔女たちは呆然とし、何が起きたのか分からないスカーレットは少しうめきながら上半身を持ち上げる。
幻影の目の前には、山吹色の和服を着たみかん色の髪の少女が和傘をさして立っていた。
「…あなたは」
姉、さん…?とスカーレットは呟く。
「貴女には“彼女”をやらせない」
和服姿の少女はそう言ってスカーレットに目を向ける。
「アンタは…!」
“オレンジ”‼︎と後方でその様子を見ていたシルバーは叫ぶ。
「お前、何のつもりだ!」
まさか…とシルバーは続けるが、オレンジは気にせず幻影の方を向く。
「まぁ、こんな姿になって」
痛かったでしょうとオレンジは幻影の頭部に手を伸ばす。幻影は小さくうめいた。
「よせ!」
シルバーはオレンジを止めようと駆け出すが、オレンジは目の前までシルバーが近付いた所で和傘を閉じて彼女に向けた。
「よしなさい」
オレンジはポツリと呟く。どうして⁈とシルバーは尋ねると、オレンジは悲しげに目を細めた。
「だって、“彼女”たちはかつてわたくしたちと同じ魔女だったのよ」
オレンジのその言葉に魔女たちは微妙な顔をする。