「“事情”って、なに?」
その言葉にナツィは少し顔をしかめる。
「…言わなきゃいけない?」
ナツィは渋るように言ったが、ピスケスは言った方がいいわよ〜と横から口を挟んできた。
「お前、好きな子にすら自分の秘密を言わないんだから」
「ちゃ、茶化すなよテメェ」
ピスケスに煽られるように覗き込まれて、ナツィは恥ずかしそうにピスケスから少し離れる。
ピスケスは、事実だものと手で口元を隠しつつ言った。
ナツィはそんなピスケスに恨めしげな目を向けてから、かすみに、なぁと向き直った。
「かすみは俺の昔話を聞いても、変な風に思わない?」
「…どうして?」
かすみが聞き返すと、ナツィは、いや、その…と恥ずかしそうに目を逸らす。
「だってなんか言いづらいし…」
「つべこべ言ってないで早く言った方がいいわよ」
「うっ」
ピスケスに横槍を入れられたナツィは気まずそうな顔をした。
しかしかすみは、別にいいよとにっこり笑う。
春ってさ
「出会いと別れの季節」
とかいうよね。
もし、この世に「出会い」というものがなかったら?
きっといつまでも孤独なんだろう。
周りは人で溢れているのに
孤独なんだろう。
もし、この世に「別れ」というものがなかったら?
きっといつまでも変われないんだろう。
新しい場所に踏み込まないで
閉じ込められてるんだろう。
もし、この世に「春」というものがなかったら?
矛盾する世界なんだろう。
出会わないのに別れないのなら
誰も存在しないんだろう。
春があるから
私たちは出会い、別れる。
そして、私たちは命の花を咲かせる。
地球という美しい草原に
命の花が咲き誇る。
命の花の水は
春。
ナツィをかすみたちが見つけてから暫く。
ナツィ、かすみ、キヲン、露夏、ピスケスの5人は、ナツィと露夏がケンカをしていた公園のすぐ傍にある、鉄道の車両基地の上を通っている歩道橋の上にいた。
歩道橋の下にはさまざまな形式の鉄道車両が停まっており、キヲンと露夏は近くのコンビニで買ったアイスバーを片手に、歓声を上げながらそれらを眺めている。
その傍で、ナツィはぬいぐるみを抱えたままかすみとピスケスに挟まれて、歩道橋の柵を背に座り込んでいた。
「“学会”の結界監視システムを使って俺を探し出すとか、ズルすぎだろ…」
ナツィはうなだれつつ呟く。
ピスケスは仕方ないわよと笑った。
「かすみときーちゃんがお前を探したいって熱心にいうから、私も折れちゃったのよ」
「なんだそりゃ」
ピスケスの言葉にナツィは引き気味で答える。
「そもそもお前は俺の監視役とはいえ“事情”を知っているから見逃してくれると思ったのに…」
ナツィはがっくりとまたうなだれた。
ピスケスはそれを見てうふふと笑うが、かすみは不思議そうに、ねぇとナツィに話しかけた。
自分から連絡取るの
もうやめようって思うのに
忙しいとこ申し訳ないし
自立しなきゃだし
心配かけたくないし
めんどくさくなっちゃうのもやだし
子供っぽいって思われたくないし
でも寂しいもん
声聞きたいし
大好きなんだもん
この世は常にバグってる
この世の定義は変わりすぎている
隠れたものは明日には消えてる
忘れ去ろうとする人が憎いの
所詮 同じ日々さ
そんな中でも人は
何かをおかしくして生きてる
「飽き」ってもんを
捨て去ろうとしてさ
また人はすれ違って
画面が狂う
鮮やかになるはずの愛も
違いが産まれはじめてる
スクリーンに映る景色は
どれもこれもが古くなってる
小さいはずのものは
膨らんでいき
見えないものに
潜んでる
この世は常にバグってる
この世の定義は狂ってる
大事なものは明日には変わってる
思い出せない人が憎いの
所詮 同じ場所さ
そんな中で人は
何かを変えようとして生きてる
「冷め」ってもんを
忘れようとしてさ
また人は擦れ合って
画面が壊れる
鮮やかになるはずの日々も
全て逆に映し出してる
スクリーンに映るものは
どれもこれもが分からなくなってる
気付けないはずのものは
吸い込んでいき
いつか全てを
知ってしまう
本物が映らなくなってしまったの
それは致命的すぎるの
変わり果てたこの世は
これ以上何が変わるというの?
嘘で覆われてしまっても
それには真が隠れてる
ただ一つのものを探すにも
これ以上何をすればいいの?
地底洞窟にて
ある石版が見つかった
それは人々にこれから起こる出来事を記した記録
いいや、大昔の出来事がこれから繰り返し起きるであろう記録だ
記録には大昔の出来事が繰り返されるのなら世界には終末が訪れると書かれてある
周りを見て欲しい
争いは絶えず続いている
この、何処に安住の地があるのだろうか
世界は再び滅びの道を辿るか
または、違う道を
世界がひとつとなり戦争が無くなり
再生の道を切り拓くかは
あなた次第だ
心に傷を負ったことのある人は優しい
あなたの悲しみをいつも心に感じている
どことなく、私と似ている あなた
あなたは一切、悲しみを見せない
時折、懐かしく感じる
『おぉ済まんな中木』
「いいぇ、なにかあったんですか?」
迂回路はかなり正解だった、30分ほどで会社に戻れた。あとでこのSUVを洗車にでも連れてってやろうと思った。
会社に着くなり、私は会議室に来るよう言われ、数時間前のデジャヴのような感じがした。
本来私がいるべき場所ではない。私の地位は社内では上の方とは言え、次長。この社内で会社の重要なことを決める『本会議場』にいるはずがないのだ。
パンっ!
副社長の来栖が一つ手を叩く。
『今回、社長、専務、営業管理部長の三名をのぞいたみなさんに集まっていただきました。結論から言いますと、先の三名は来週書類送検される予定です。』
あまりに急すぎる、会議室がざわめき出した。
『緊急で先ほどここのメンバーでのグループLINEを作りました、そこに音声ファイルが共有されているはずです。』慌てて他の役員がスマホを取り出す。取り乱しているのだろう、普通は会議が終わった後に確認するはずだ。
ん?
なんだろうか、来栖が私に視線を送った。冷静だと思っていた自分が冷や汗をかいていたことには、そこで初めて気がついた。
走馬灯のようにめぐる思考。払い切れていないローンに、会社の規模からに起こる明らかなイメージ低下、それによる減給。転職か?それしかないだろ。どこに転職か?妻にはなんと言えば良い?
とりあえず、この会議、嫌な予感がする。私の転職を許さない何か、また、これからの現実を押し付けられら何か。
「お、お前!」
このままでは魔術による攻撃を受けてしまうと察した露夏は後ずさる。
その光景を見てかすみとキヲンは凍りつくが、ナツィが火球を放つ直前でナツィの背後に人影が飛んできた。
そして人影はナツィの脇腹に手刀を叩き込んだ。
「うぎゅっ」
ナツィはそのまま地面に倒れ込み悶える。
その様子を見て露夏やキヲンは呆然とするが、かすみはすぐにその人物が誰であるか気づいた。
「ぴ、ピスケス…?」
かすみの言葉に、ナツィに手刀を叩き込んだ人影…ピスケスはにこりと笑ってみせる。
「危なかったわね」
「え、いや、危ないっていうか…」
ちょっとびっくり…?とかすみは目をぱちくりさせた。
ピスケスは少し不思議そうな顔をしてから、まぁいいわと言って足元のナツィを見やる。
ナツィは脇腹を押さえながら、ピスケスを恨めしそうに睨んでいた。
「ナハツェーラーも見つかったことだし、とりあえず事情聴取といきましょう」
ねぇ?とピスケスはナツィの顔を覗き込む。
ナツィは嫌そうに目を逸らした。
街は静けさの中
朝焼けの海を歩く
あそこにもあそこにも生活と海と山があった
海があり、川があり、森があり、
世界は混沌へと向かう。
人間はたった5%。
この手で何が出来るというのだろう。
車の窓を開けて深呼吸をする。
この人間の営みを作っている母
感謝することを忘れている人間はどこに向かうというのだろうか。
ピエロのように微笑み浮かべながら悪さをする人がいた。人は皆、その人に悪のレッテルを貼り蔑んだ。
しかし私には聞こえていた。
いいや、正確には分かっていたんだ。
誰かに操られてる、と
ピエロの苦しみや悲しみ、皆には理解されない痛みを私は知っているから。
だから手を差し伸べた。
そして時が過ぎ、
悪の軍団に私が操られた。
あの時助けたピエロは私を蔑んだ目で見てきた。
「違う!操られているだけだ!」と叫ぶ声も虚しく空に消えた。
私に悪のレッテルを貼られたのだった。
「あなたも、同じ経験したことあるでしょう?あなたまでもが私を嫌うの?」
許せないのは
不甲斐ない自分なのか、
助けた相手の裏切り行為なのか、
分からない
「…お前、ホントになんできーちゃんやかすみにあんなこと言ったり急にいなくなったりしたんだよ」
「そんなのお前には関係ない」
「関係あるだろ!」
露夏とナツィがそう言い合ったのち、ナツィは黙れ‼︎と叫ぶ。
「テメェらには、テメェらにはなにも関係ないんだ!」
だから放っとけよぉぉぉぉぉ‼︎と声を上げながら、ナツィは短剣を構えたまま露夏に向かって駆け出す。
思わぬ動きに露夏は一瞬怯むが、咄嗟に包丁でナツィの短剣を防いだ。
「お前、なんでそんなに放っとかれたがるんだよ!」
「うるさい黙れ‼︎」
「黙ってられるかーっ‼︎」
露夏は自らの得物でナツィを押し切り、後方に飛び退く。
「1週間も家に帰らず、大好きな奴のところにも姿を見せない奴のことなんて放置したらマズいだろ‼︎」
露夏はそう叫ぶが、ナツィは短剣を向けたまま、そんなん知るか!と言い返す。
「俺はそこにいたくないからいなかっただけなんだよ‼︎」
テメェらの心配なんかいらねーし‼︎とナツィは短剣を構えた。
その切っ先からは紫色の火球が生成された。
この痛みを消せるとしたら
きっとそれは
あなたの優しさだ
あなたが奏でるメロディーは
争いを止めてくれます
あなたの笑い声は
誰かの心に安らぎを与えます
あなたの優しさは
この地球を癒します
これらについて
あなたは大袈裟だと仰っしゃいますが
それは、それは凄いことなのです
人の気持ちに寄り添うあなた
優しい人ですね(*^^*)
あなたを好きになって
初めてメイク用品売り場に行った
初めて恋愛術の動画を見た
初めて失恋ソングを聴いた
初めて物語に共感を求めた
初めて普通の服着たいって思った
初めて不安で眠れない夜を過ごした
全部あなたに好かれたくて
あなたにとって恥ずかしくない存在になりたくて
気持ち悪いって思われたくなくてやったこと
意味ないのはずっと分かってたけど
でもそういうの気づかないふりして
必死に
盲目的に
頑張ってきた
全部私の財産になった
恋は実らないけど
努力した成果は残るから
別にいいよ
ありがとう
つらいことだけど
まだ大好きだよ
なんとか蠢くアリエヌスにレヴェリテルムを突き立てようとするユニシンクトゥスの視界の端に、アリエヌスの口と思しき場所からすぽんと何か転がり出て落ちていった様子がうつった。
「……脱出したか……」
呟くユニシンクトゥスの遥か下方でブケファルスとカウダが転がっている。
「うぉーなんとかなったー!!あのアリエヌス絶対潰す!!」
「…酔った…背中痛いし…あーもう帰りたい…」
「んなこと言ってる場合かよ!!」
ブケファルスは気色ばんでカウダを小脇に抱えてユニシンクトゥスのところまで這い上がった。
「…無事か」
「まあ、なんとか…ですけど」
ブケファルスに抱えられたままカウダは微笑む。
不意に、形容し難い甲高い音が鳴り響いた。音の方を見ると、ぐったりと倒れ込むアリエヌスの目にレヴェリテルムを突き刺した状態で揃って耳を塞いでいるカメルスとフスがいる。どうやら耳障りなこの音はアリエヌスの目から鳴っているらしい。勢いよく空気が漏れ出ているようだ。
「……先に倒したか…」
呆然と見ていた3人の足元の揺れが収まった。さっきまで鮮魚の如き動きをしていたアリエヌスがぴたりとその動きを止めていた。
「よくわかんないけど…ダメージ負ってんのか?」
「というか何かしようとしてるんじゃない?」
「…曖昧だな…どちらにせよ今がチャンスだ…」
一つ、青い炎が消え
一つ、赤い炎が増え
一つ、赤い炎が青い炎になった。
それの繰り返し。
青い炎は完全燃焼しており思い残すことがない状態で
赤い炎は不完全燃焼していてまだまだ道は長い証拠。
わざとでも、そうでなくても、吹き消してしまったら
裁かれなくてはいけないの。それが人間なの。
どうせ消えるなら青い炎で消えたいね。
今は、多分まだ、赤い炎だね。
人間は、みな、炎を守りながら歩いてる。人生という名の道を。
吹き消されないように、自分の体で包んで守ってる。
心と同じように何処にあるかわからないけど、
一人ひとりの体の中に必ずあるはず。
寂しいときは寂しいって言おう
泣きたいときには泣こう
泣きついたら、気持ちが半分楽になった。
一緒に笑ったら2倍になる
一緒に泣いたら半分になる。
何処かで聞いた言葉。
あ、ほんとだったんだ。
「ナツィ‼︎」
キヲンはそう言って全力で駆け出した。
その人影はキヲンに気づくと立ち上がって逃げようとする。
しかし急に走り出そうとしたからなのか、すぐに転んでしまった。
「つーかまーえた〜!」
地面から立ちあがろうとする人影…ナツィに、キヲンは後ろから抱きつく。
「ちょ、ちょっと離せって」
「うぇへへー、ナツィ久しぶり〜」
「だから離せって!」
ナツィはキヲンを振り解くと、よろよろと走り出そうとする。
だがいつの間にかナツィに追いついていた露夏がナツィの腕を掴んだ。
「げっ露夏!」
「テメェなーにかすみときーちゃん置いてほっつき歩いてたんだよ!」
「うっるせぇ‼︎」
露夏の手も引き剥がしたナツィは懐から黒い短剣を取り出し、露夏に向ける。
それを見た露夏はテメェ…‼︎と上着のポケットから魔術による改造済みの愛用の包丁を引っ張り出した。
それを見てキヲンはポカンとし、あとから追いついたかすみはあわあわし始める。
しかしナツィと露夏は気にせず睨み合った。
私は物語とか詩とか制作していて、掲示板にも時々載せてもらってます!
でも、最近ネタがなかなか思いつかない…!ネタ切れたか?みたいな(笑)
どうすればでてくるかなー?教えてください♡
君がいるから
私は大丈夫
まだ言葉の力の存在を知らない時によく
あなたに「私の寿命を分けてあげるからね。」
と言ったことがあるけど、
たとえ言葉の力があると知っていても
同じことを言うよ
だって、君がいるから
私は大丈夫
君が生きていることが
私の安らぎなんだ
私は踊る
ときにドジョウ掬いみたいな
ときにはお猿さんみたいに
どうしても笑って欲しい人がいるから
でもね
私があなたを笑わせているのに
逆に私が笑顔になってしまうんだ
あなたのクシャクシャに笑った笑顔に
私の心は射止められちゃうんだ
見えないものを創って
世界が広がる。
目に見えなくても
誰かには届くだろう?
形のないパターンは
思ったより多様で
限りはきっとない。
私が創り出せば
それは唯一無二だ。
あなたの音を
届けてよ。
私が生んだものは
消えないで。
見えない糸を繕って
また器用に編みだしていく
ただ1つの
価値は最高の
私の歌だ。
いずれ誰かには届いて
あなたのもとにも聞こえてくる
そう信じてる。
君はとても優しいよね
その優しさに惚れちゃったんだ
私に見せるその笑顔は
変わらず在りたいよね
あぁ とても綺麗だね
あぁ ここに居たいよね
君が好きなんだ 今日もね
君と居たいんだ 明日もね
二人で入れる世界を 一緒に探したい
君が好きなんだ いつもね
君と居たいんだ 今もね
二人で居れたらなぁって思ってるんだ 本当だよ
君はとても優しいよね
その優しさが辛かったんだ
私にだけって思ったけど
変わらなかったんだね
あぁ とてももどかしい
あぁ ここに居たくない
君が向けている 笑顔は
君を守るもの なんだね
二人だけの世界に なってほしいよなぁ
君が好きだった 昨日はね
君と居たかった 今もね
二人で笑う日々 思い出しては 独りきり
本当に 私だけに
一回だけで いいから 愛を
君が好きなんだ ずっとね
君と居たいんだ やっぱね
二人の心の中は 同じだったのかな
君を愛してる ここでね
君が居てほしい ここにね
二人で居たいって 思っちゃうんだ ごめんね
本当に 好きだったよ
今日も一日お疲れ様です。
くたびれたでしょう。
誰よりも頑張っているね。
今日はゆっくりおやすみ♪
こうして、かすみたちはナツィを探しに出発した。
とりあえずナツィがいるとみられる海沿いの駅を目指して電車に乗り、ひたすら終点を目指すことにしたのだ。
しかし電車は各駅停車しかないため、かすみたちは退屈ながら時間をかけて電車に乗り続けたのだった。
「ねぇピスケス…この辺?」
終点の駅から少し歩いたところにあるひと気のない公園に着いて早々、キヲンはピスケスに尋ねる。
キヲンの後ろに立つピスケスはそうみたいね、と答えた。
「魔力反応があるからおそらくここよ」
ピスケスは手に持つ魔力の反応を調べる石ころのようなアイテムに目を落とす。
アイテムはぼんやりと光を放っていた。
「そんじゃ、みんなで手分けして探すしかないな」
ピスケスの隣で露夏は頭の後ろに両手を回す。
「そうだね」
ここ、そこそこ広いし…とキヲンの隣に立つかすみがそう答えつつ公園の奥を見ると、ベンチに座るぬいぐるみを抱えた見覚えのある人影が見えた。
「あ」
かすみが気づくより早く、キヲンが声を上げる。
たくさん頑張って
慣れないこといろいろして
失敗したりもして
人並みくらいにはなろうって
嫌われないように
ちょっとでも可愛いって思ってもらえるように
必死に努力するけど
たまにふと立ち止まる
正気に戻る
こんなことしても意味ないんだ
なんか自暴自棄になる
何やってもしょうがないならって
いっそ忘れたいなって
違うなんかで上書きできたらなって
自分のこと
粗末にしたくなる
でも
できない
自分を傷つける子は悪い子だから
悪い子じゃ好きになってもらえないから
まだそんなこと思う
まだ嫌われたくないって思ってる
あなたに伝える言葉があるとしたら
それは
「頼りになるね」
「私は見てるよ。あなたの思いやりの姿」
「みんなを守ってくれる優しい存在だね」
「あなたは人一倍頑張ってるね。でも、無理だけはしないでね。」
「コーヒー飲めるなんて大人だね」(*^^*)
雨の空気
しっとりと汗ばんで香る香水
木々の香り、雨粒の香り、汗の香りに混じる匂いを自転車走らせ漂う今日この頃
悲しい
寂しい
そんな簡単な言葉で済ませれる思いじゃない
楽しかった
幸せだった
でもそんな日々だけではない
辛い
認められたい
分かった気になってほしくない
その日々があったからこそ
想い出 として
形作られているんだ
どんなにしんどくても
どんなに孤独でも
どんなに、人が信じれれなくても
自分の本音がわかるのは自分だけ
その大切な自分を傷つけず
様々な思いが交差する中
希望を少し載せ
旅立っていきたい
この春、私は新世界へ飛び立つ。
人生の新章が始まる。
ずっと私を縛っていた過去のやらかした自分たちと周りの嫌な目という大きな鎖からやっと解放された。
私は、新しい世界へ新しい自分で向かう飛び立つ準備ができた。
もう嫌な周りの目からされたから
できなかったやりたかったこと、新たにやってみたいことに突き進むよ。
だからもう過去は過度に振り返らないし
自分らしく生きるよ。
自ら嫌な地獄周り空間から絶ちきって
新世界へ飛び立つよ。
少し寂しい気持ちもある
でもたった少しだけ。
けどやっと大嫌いな空間と嫌な鎖から解放されたから
解放感の方が大きい。
楽しみの方が大きい。
いいんだ。
じゃ私はもう行くね。
1人で。
もうこの世界から飛び立つね。
みんな周りとの別れに惜しむ中
私は嫌われものだから
黙って行っても気づかれないし。
じゃ、私はもう行くね。
新世界へと
人生の新章へと
希望と期待と楽しみを連れて。
この時期になると、少し寂しいようなひりひりと新しい何かが始まろうとするわくわくが入り混じった気持ちになる。
体育館から卒業式の歌の練習が聞こえると、もうそんな時期なのかと思う。
授業で最後の単元が終わっていく、この感じ
ロッカーの中の教科書を大量に持ち帰る、このリュックの重さ
全部、全部、さみしさをまとっている。
新しい教科書が配られると、頑張るぞと、気持ちまで新しくなる。この気持ちは新しい学期が始まって慣れていくとだんだん薄れていく気がする。私はこの気持ちを忘れたくないなぁと思う。
春は気持ちを新しいページに変えてくれるから、前のページが懐かしくなって寂しくなったりもする季節だ。
今年の春はどんな気持ちを運んでくれるだろうか。
「じゃあどうやって行くの?」
「それは…電車で終点まで⁇」
キヲンに聞かれてそう答えたピスケスは、自らの保護者の方を見る。
歳乃は遠いよ、と人工精霊たちをじっと見た。
「でも行くしかないよね!」
ねーかすみ!とキヲンは隣に立つかすみに尋ねる。
かすみはうんと頷く。
「やっぱり、ナツィに聞きたいことが色々あるから」
だから、行こう!とかすみはピスケスや露夏を見た。
「…それなら、行くしかないわね」
そうでしょう、露夏?とピスケスは露夏の方を見ると、露夏はわかってるさと頭を掻く。
「かすみやきーちゃんがそう言うんなら、おれはついてくぜ」
露夏のその答えを聞いて、かすみはありがとうと微笑む。
そして人工精霊たちは部屋の出入り口へと向かった。
部屋に一人取り残された歳乃はそんな人工精霊たちの背中を静かに見送ると、ポツリとこう呟く。
「いい仲間に恵まれてるじゃない」
あの子も、と歳乃は言って、目の前の“監視システム”の電源を落とした。
「“結界”っていうのは、“学会”が“日本支部”のあるこの街を外敵から防衛するために長い年月をかけて構築したものなんだが…こんな風に、“結界”の構成術式を流れる魔力や“結界”内外の魔力の動きや変化によって、強力なものであれば特定の精霊を探すことだって可能だ」
ほら、と歳乃はマウスを操作して、パネルの隅の方を拡大する。
するとそこには強く輝く光の点が表示されており、その上には“Nachzherer”と書かれていた。
「えーと、これは…」
「アンタたちが探しているナハツェーラーの魔力反応だな」
あの子の魔力は“学会”の“監視システム”に登録してあるから、とかすみの質問に対し歳乃は淡々と答えた。
「ってことはナツィはここにいるんだね!」
早く探しに行かなきゃ!とキヲンははしゃぐ。
しかし、ちょっと待て、と露夏がキヲンは諫めた。
「この場所…だいぶ遠くねぇか?」
随分と海の方みたいだぞ、と露夏はパネルを睨む。
「確かに、この街の“結界”の一番外側の部分からギリギリ出ない辺りってところかしら」
ピスケスもそう頷く。
此処に帰って
3つ数えるうちに
眠るような貴方は
背を伸ばしすぎてる
でもいつも平気な顔して
笑っている貴方が嫌い
私の近くでは
そのままの貴方で居てよ
見ている私が嫌いになりそう
私の近くでは
本当を汚さないでよ
いつか
きっと
ずっと
もっと
貴方が側に来て欲しい。
せめて
どうか
今は
ちょっと
私の前では弱く居て欲しい。
私を見つけて
3つ数えるうちに
泣き出すような貴方は
頑張りすぎてる
でもいつもの笑顔をして
蓋をする貴方が嫌い
私の側では
貴方のありのままを見せてよ。
そうさせられない自分が嫌になりそう
私の側では
嘘をつかないでよ
いつも
ずっと
そばに
いるよ
って言えたらどれだけ楽なんだろう。
せめて
ちょっと
もっと
そばで
貴方を抱きしめてあげたい。
何故泣くの?
わからないよと
小さく包まる貴方は
何を抱えて生きているの?
何かを少しでも分けてよ。
いつも
ずっと
そばに
いれたら
泣くことなんてなかったんだろう。
いつか
絶対
私の
そばで
全部を投げ出していい様に
貴方の愛おしいものは
全て守ってあげるよ
貴方がエメラルドに輝く日まで。
全ては貴方と違う世界じゃない。
月の光がいつか貴方に微笑みかける様に。
かすみとキヲンがピスケスに直談判した結果、2人はナツィを探せることになった。
しかしピスケスが、その前に一旦準備ね、と言って仲間たちを連れて保護者の歳乃とともに“学会”本部の地下へ向かう。
かすみやキヲンは不思議に思ったが、そのままついていくことにした。
「…ここは?」
“学会”本部の地下3階、この敷地を普段使っている大学の学生や普通の教職員、そしてかすみやキヲンのような人工精霊たちも知らないようなフロアの奥にある扉の向こうで、かすみはポツリと呟く。
わずかな明かりしかないその部屋には、大きなパネルとパソコンのキーボードのようなものとマウス、そしていくつもの電子機器のパーツらしきものが繋がったマシンが鎮座していた。
「“学会”がこの街に張り巡らした“結界”の監視システムって奴だよ」
キーボードの横にあるカードリーダーの溝に“学会”の構成員であることを示すカードを通しつつ、歳乃が返す。
すると大きなパネルに無数の幾何学模様らしき線と光の点が浮かび上がった。
あるところに、不器用な生き物がいました。
それはそれは、小さなことで傷つく 脆い心でした
誰かの顔色をうかがっては、自分の色を塗りつぶして
おやおや、また泣いていますね
今日も誰かのために笑っているのでしょうか
隣の芝生が 青く見えているのでしょうね
心が空っぽな時は、愛を探している証なのでしょう。
今日もヒトは、人を演じているのでしょう。
また、あるところに欲張りな生き物がいました。
それはそれは、手放すことができない 臆病な手でした。
それは、「失いたくない」という、
愛ゆえの 愚かさなのでしょうね。
人はそれでも、明日を信じて眠りにつく
絶望の淵でさえ、希望という種を植える。
今日も、人は命を繋いでいくのでしょうか
痛みを知るたびに 優しくなれるのでしょうね
重いまぶたを開けた時は、世界が始まろうとしているのでしょう
あぁ、なんて美しい物語なのでしょう
腕時計は時計は10:30を指していた。
『朝は涼しかったのに、急に暑いですね。』
私は、銀座の取引先の会社の最寄りの駐車場にSUVを停め、久々のダッシュで来た。
ブレザーを脱いで鞄に仕舞うと、取引相手の部下らしき人が、ペットボトルのお茶を置いた。
「もう、ほんと参っちゃいますよ。」
それっぽく私は、口角を上げた。
『失礼します。』1つ会釈をして部屋を出た。
「あ、どうも!すみませんお待たせして。」
私は取引相手が入室し慌てて立ち上がり会釈をした。
『あぁいいよそんな、まぁ疲れたでしょ。エアコン付けるよ。』
「あぁ…」反応に困る。
「すみませんほんと。」
この手、相手のご厚意に甘えたいところだが、私は素直に育てられたゆえ、これからの罪悪感に耐性がない。
…
『あぁ、いいじゃん、こっちでも考えておくよ。』
「あぁ、ホントですか?!ありがとうございます。」
契約は順調。と、いったところだろうか。私は午前の仕事を終え、近くのコンビニに向かった。
交差点、信号をを待っていると、突然電話がかかってきた。
『あ、もしもし中木君?』
「はい、何かありましたか?」
『あ、いや急ぎでこっち戻ってきてほしい、まじで緊急。』
何があったかはよくわからないが、とりあえず私はSUVを走らせ、迂回路を通り会社に向かった。
「…それなら、探しに行きましょうか」
“黒い蝶”を、と言ってピスケスはソファーから立ち上がる。
キヲンとかすみは顔を見合わせて、嬉しそうな顔をした。
「でも、そのためには歳乃に手伝ってもらわないとね」
ピスケスはそう言って部屋の奥の椅子に座る歳乃に目を向ける。
歳乃は眺めていた書類を机の上に置いて1つため息をついた。
「ナハツェーラーはそう簡単に見つからないと思うよ」
ただし、と歳乃は続ける。
「“学会”の結界システムを使えば話は別だけど」
歳乃がそう言うと、キヲンはやったね!とかすみに笑いかけ、かすみはうんと頷いた。
ピスケスはそれを聞いて、じゃあ行きましょうかと言って部屋の扉の方へ向かおうとするが、相変わらずソファーに座って不満げな顔をしている露夏に対し行くわよ、と声をかける。
露夏は少しの沈黙ののち、へいへいと返して立ち上がった。
朝、学校に行く時、いつもとは違う道を通ってみた。人通りが少なくて落ち着く。その道は空がよくきれいに見える。青空を見上げて、深呼吸をする。今日が始まる匂いがして、なんでもできそうな、そんな気持ちになる。この瞬間が、私は大好きだ。
あなたに会う理由をいつも探してる
あなたと話す口実をいつも探してる
何も気にしなくていいはずなのに
私ばっかり意識して
電話とかLINEしようって思うけど
指が動かない
声聞きたいよ
なのに怖くて
嫌われるのとか
引かれるのとか
バレちゃうのとか
怖くて
動けない
分かんないよね
きっと分かんない
みんなにも
あなたにも
「アイツはそういう肝心なことを言わないし…」
「ピスケスは知らないの?」
「一応知っているけど…こういうのはアイツに直に聞いた方がいいかもね」
ピスケスはポツリと呟く。
その言葉にキヲンは目を輝かせた。
「じゃあ、ナツィのこと探してくれるの⁈」
「まだ言ってないわよ」
ピスケスは少し微笑む。
「確かにアイツの発言は、あなたたちにとって引っかかるものがあるでしょうね」
そこの露夏も引っかかってるみたいだし、とピスケスは隣の露夏に目を向ける。
露夏はちらとピスケスに目を向けて、また目を逸らした。
夏は早く長く、アブラゼミはしぶとく生きている。おそらく蝉の寿命が一週間だなんて嘘だと思う。猛暑、猛暑、猛暑…。三寒四温からの真冬日からの春後半、初夏の気温は当たり前だ。まるで今が夏みたいな言いぶりだが間違えない春だ。今言ったのは忘れてほしい、去年の話だ。
変な気温は、頭でわかっていても体は追いつかないみたいだ。
「あれ、沢本は?」
「風引いたって、なんかあれだよ、寒暖差アレルギーか。」
ふーん。
現代人は働き過ぎだ。
「あ、じゃぁ銀座の方まで行ってきます。」
おぅ、と一言言われ、資料だけ取ってすぐさま私は駐車場に戻った。初任給と貯めてきたバイト代で5年前に買ったSUV。ラジオは今日の渋滞情報を流す。
午前8:25分
ー海老名IC付近を先頭に上りに10kmの渋滞………ー
今日は三連休の月曜日。皆は帰宅ラッシュとやら私とは無縁の物にまんまとはまっている。
「まじか…」
一部が高速から時間短縮のために一般道に流れたらしい、少し混んでいる。
……………
完全に止まってしまった。私は今日の契約先と、会社に事態を知らせ1時間ほどの遅れを許してくれた。なんと心の広い。
周りをチラチラしていると車窓の向こうの車窓の向こうから手を振る人がいた
「あ、!さか…」気づいて窓を開ける
「酒井さんじゃないですか!」
『久しぶりだね』
学生時代のバイト先の店長である。
「混んでますねぇ。」一拍置いて酒井は懐から一本のタバコを取り出す『まぁ仕方ないよ。』足を組んで答えた。「酒井店長、タバコ変えたんですね。」ようやくこっちを見た。『あぁまぁ、あんまりうまくないけど、ニコチンとか少ないヤツにしてね、まぁいつかは、タバコを辞めたいな。こんな調子じゃ無理そうだけどな笑。』私は愛想笑いをする。
車が流れ出し、私は会釈をして窓を閉じようとした。
『あ!中木!』
「なんですか?。」すっと酒井は私を指さした。『今を生きろよ、じゃ元気にやれよ。』
「酒井さんこそお元気で。」
こんどこそ窓を閉め、アクセルを踏んだ。
大したものである。
夢を捨ててもなお現実に生きることはしない。反面教師というものだろうか。しかし、それは何も知らないからこそ出た単語であり、私たちにはそれを言う権利すらないのである。
犬が猫の子に文句を言おうと、猫の子には猫の子の理屈があるのは当たり前であり、言わずとも皆わかる。
現実、人間は戦争だの何だの同族嫌悪しているクセに、その応用が効かない生物だ。
「報われてほしい」って 何回思ったかな
言ってみるだけじゃ 意味はないんだよ
やってみなけりゃ 時は動かない
そんな事を考えながら 思いにふける夜
「ねぇ、また今日も独りなの?」そんな事しっていたよ 夜の祈り
また 忘れないんだろうな 覚えて いって ほしんだ
「報われてほしい」って 何回思ったかな
やってみることに 意味があるんだよ
その決意こそが 今日を動かせる
そんなことを歌いながら 進んでいける夜
残光が私にさよならを告げ
また明日会えるといい
消えそうになる。
今日は今日だけなのに
もう同じ貴方には会えないのに。
また今日も繰り返した
昨日と同じ時間を
月は昇り始め、
遠い何処かで沈み始める
太陽とは紙一重。
ブルーモーメントに染まりきった空に
煌めいて見えるのは
きっと過去の希望
まだ信じられない貴方を
いつか思い出す日が来るでしょう。
一人でいる夜に
呑まれてしまわないように
未来に縋り付いて
じっと耐え抜けば
あの隙間から抜けてくる
いつかの香りに誘われてしまうんだろう。
群青が貴方にフラッシュバックして
まだ忘れないでといい
過ぎ去っていく。
過去も過去だけで
もう二度と蘇らないのに。
また今日も繰り返した
昨日と同じ失敗を
雲は暗くなり始め
遠い何処かで崩れていく
星とは無関係。
ブルーモーメントの忘れない想い出に
隠れていくのは
きっと過去の自分
また悔やんでいる貴方を
いつか思い出す日が来るでしょう。
誰かと居られる夜に
呑み込まれても帰れるように
未来を思い出して
ずっと待っていれば
あの窓から見える
懐かしさを覚えていくでしょう。
一人でいる貴方を
一番わかっているのは
きっと私だと思うの
生きていく運命(さだめ)には
別れがつきもの
暗闇に吸い込まれそうになったら
また思い出しに来ればいい
ブルーモーメントと私の逆境に
見つけられるのは
貴方に向けた花
また泣いている貴方を
いつか慰めに行けるのだろう。
全てを思い出す夜に
嘆いても立ちあがれるように
今を愛そうと
そう決めて居れば
何処かに残る
未来を掴めるでしょう。
貴方の中の愛しいものに
私が居るといいなと思う
何かに恋するような
夕暮れを迎えて
そしてまた一人を知り
空を見上げれば
光る星が貴方を抱きしめてくれるから。
「…あら、そんなに驚く?」
「いや、初めて聞いたから…」
ピスケスは笑顔で聞き返すが、キヲンは思わず苦笑いした。
それに対しピスケスは、まぁそんなものよと続ける。
「私は明らかに弱い存在は守って当然だと思ってるけど、どう考えても強い者は守らなくてもいいと思ってるの」
だからあなたたちによくしてる、とピスケスはティーカップに口をつける。
その言葉にキヲンは言葉を失うが、ここでかすみが…でも、と呟いた。
「それじゃナツィは守らなくてもいいってことになるけど…」
「あら、そういうことになっちゃうわね」
かすみの指摘にピスケスはふふっと笑う。
「それでも私は歳乃に言われてアイツと連んでたの」
だから上層部からの命令がない限り、動けないとピスケスはティーカップをテーブルの上に置いた。
少しの間その場に沈黙が流れる。
「…ねぇ、ピスケス」
不意にかすみが呟いたので、ピスケスがそちらの方に目を向ける。
「やっぱり、ナツィのこと、探せない?」
「随分しぶといわね」
「やっぱり気になるんだ」
ナツィが、自分たちと“仲良くしたくない”って言ってた理由を、知りたくて…とかすみは自信なさげに俯く。
ピスケスは…そうねぇ、と顎に手を当てる。