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アビリティバトルロワイヤル(ABR)ルール要約

最近、ぐぷたん(ChatGPT)とやってる一人遊び【ABR】のルールです。お好きなチャットAIをお供に、皆さんもやってみてください。相手は別に人間でも良いよ。ここで使えそうだと思ったら、自由にお使いください。

第1条 キャラ作成
・プレイヤー達(以下両者)は以下の要素を設定した特殊能力者を作成、提示する。
①名前 ②性格や特徴、基本戦術(任意) ③能力名 ④能力の特徴や効果 ⑤必殺技名 ⑥必殺技の特徴や効果
・必殺技は本来の能力を応用したものや、高出力の発現として設定するのが望ましい。
・無敵、全能、洗脳系の能力は禁止。飽くまで両者に勝ち筋、負け筋が存在する必要がある。

第2条 試合進行・勝利条件
・試合は両者が自身のキャラクターの行動や状況を交互に描写する形で進行する。
・『試合中で必殺技を使用している』かつ『相手を死亡(非推奨)or戦闘不能or降参させる』ことが勝利条件。降参を相手に促すことは可能だが、飽くまでキャラクターの意思によって行われること。
・勝敗は両者の合意によって決定する。

第3条 戦闘の舞台
・フィールドは一般的な日本の都市部(半径0.5~1㎞程度)を想定する。
・存在する地形や施設、オブジェクトは自由に描写し、利用、破壊することが可能。
・両者のスタート地点は互いに自由に描写してよいが、最低でも500m程度離れており、相手の位置は分からないものとする。

第4条 能力の開示
・両者は試合開始時にキャラデータを開示し、相手の能力及び必殺技のデータを把握すること。
・ただし、キャラクターは相手の能力を知らないものとして描写すること。

第5条 感想戦
・強制では無いが、試合後には展開やキャラクターの能力、戦術などを振り返り分析する感想戦を行うことが慣例となっている。

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魔法少女学園都市レピドプテラ:魔域の妖女たち その①

新学期が始まってからおよそ3週間。浮ついた世間の空気が落ち着いた頃合い、ボンビクス・モリとアンテレア・ヤママイは、とあるビルの最上階にある部屋を訪れた。
「たいちょー、来たよー」
「メタちゃんたいちょー」
2人の呼びかけに、先に部屋にいたリトルブラックドレスの少女、エウメタ・ジャポニカは振り向いた。
「もー、2人ともやめてよー。『隊長』は恥ずかしいって……」
「はーい。で? メタちゃん。今日のターゲットはどこ?」
「あっちだよ。ほら」
エウメタは二人に双眼鏡を渡し、眼下の街を指差した。
「あそこの爆発してるところ」
エウメタに言われて、双子は双眼鏡を覗くと、黒煙の中で、人間大の何かや異常に大きい何かが蠢いているのがうっすらと確認できた。
「暴れてるねぇ……」
ボンビクスが言う。
「あれを大人しくさせれば良いの?」
アンテレアが問う。
「うん。煙のせいでどんな子がいるかは分かんないけど……まぁ、私たちなら大体どうにかなるよね。行くよ? モリちゃん、移動はお願いね?」
エウメタが窓ガラスに触れると、直径2m程度の穴が開いた。
「りょーかい! テンちゃん、結界!」
「うん、お姉ちゃん!」
アンテレアの安定化結界の中で、ボンビクスは3人を纏めて糸で包み、空中に飛び出した。
3人が去った数秒後、窓ガラスに開いていた大穴は、独りでに元の状態へと戻ってしまった。

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魔法少女学園都市レピドプテラ:魔域の妖女たち プロローグ

新学期が開始し、始業式より数日前。
ボンビクス・モリとアンテレア・ヤママイの双子は、甜花学園生徒会室に呼び出されていた。
入室した2人を出迎えたのは、先代生徒会長ササキア・カロンダだった。
「あっ、生徒会長だ」
「くぁちゃんに負けた人だ」
「なんでいるの? 留年?」
「負けたから卒業できなかったの?」
2人の不躾な言葉に、ササキアは溜め息を吐いた。
「失礼だな貴様ら。卒業はしているわ。今は鳴華大学に籍を置いている」
「へぇー、大学生」
「何の勉強してるの?」
「まだ講義は無いが……心理学部にいる」
「「似合わなーい!」」
「張り倒すぞ……」
ひとしきり言い合い、本題に入る。
「で? なんで私たち呼ばれたの?」
「やっぱり編入は無しって話?」
双子の言葉に、ササキアは首を振る。
「いや。これは生徒会長から伝えることだろう」
ササキアが目を向けた先、生徒会長の座には、1人の女生徒が座っていた。
「誰⁉」
「いたの!?」
「いたよぉ……。初めまして、2人とも。私はアマトゥラ・メティス。今年の生徒会長の任を受けた者だ。よろしくね」
アマトゥラは軽く手を振りながら、挨拶を済ませた。
「さて、本題に入るね。君達には、我が校で新設する“特殊部隊”に入ってもらいたいんだ。……いや、正確には『命令』だね。ここに籍を置く以上、君達に拒否権は無い。で、件の部隊だけど、名を〈蚕食〉。編成は君たちを含めて3名。そして、隊長は君達もよく知る子だ」

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廃都鉄道 right 1

ーーーガタン。

心地良い振動に目覚めると、まだ見慣れない街並みと、数名の乗客が目に入った。
どうやら、電車に乗っているうちに、寝落ちてしまったらしい。

『次は〜、廃都大鉄塔通り入口〜、廃都大鉄塔通り入口〜、お出口は左側です。』

車内アナウンスが響き、乗客の一人がいそいそと荷物をまとめ始めた。
自分も鞄を開けて、財布の中身をそっと覗いた。

(やっぱり駄目か〜…)

今の自分の全財産では、どう頑張っても次の次、廃都大鉄塔前駅で降りるしかなかった。
本当は武蔵野門前まで行きたかったのだが、無いものはどうしようもない。

列車はまもなく、廃都大鉄塔通り入口に停車した。
一人の乗客と入れ違いに、いかにもチンピラです、といった感じの若者が乗ってきた。
若者は少し車内を見渡すと、突然、向の座席の男に掴み掛かった。

「おい!お前、この前は散々やってくれたなぁ!」
「何だよアンタ!もう契約は破棄されただろ!」

どうやら男は傭兵で、この若者と何かあったらしかった。
そして、あれよあれよと言う間に、殴る蹴るの乱闘騒ぎになってしまった。
慌てて隣の車両に移ろうと、身を屈めて、忍足で車両を繋ぐ扉へと急いだが、遅かった。
ガキン、という嫌な音に振り返ると、もう、自分の鼻先までナイフの切先が迫っていた。

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魔法原典

「私のメディウム!」
「すまない…だがこれでいい、あの分だとおそらく君達は飲み込まれていた。なり損ないだったからな」
「なりそこない?」
「私も見間違えた代物だが、どうやらアレは『魔法』じゃない。どっちかといえば幻術のほうが近い」
「魔法じゃないってどういう…」
「それ少し説明が難しい…魔法は内なる力を万物に変換して打つ、つまり主導権は自分自身だがこれは違う。これの主導権はあの石だ、使用者の精神力を喰らって魔法という名の幻想を打っている。ややこしいのは質量があるせいで『そう』見えないってことだ。君達はどうやってこんなものを?」
「あの石なら自分の中の魔力を制御できるって先生が」
「魔力が発現したってことか?」
「あの…突然妙なことが起こることになって、それで私達学園に来てこれは魔法だって」
「妙なこと?」
「ある日を境に周りのものが浮いたり、何もしてないのにものが壊れたり…」
「僕なんて、山一つ焼いちゃってVIP待遇で即刻島流しだぜ?」
「暴走…?いや違うまさか…そうだ、ヤツらならやる間違いない」
「あの…よくわからないんですけど…」
「つまり、君たちはここに住んでるのか?」
「まぁ…学園に、寮なんです」
「ふむ…?なんとなく読めてきた。学園は真上だったな?」
「あ…はい」
「明日はそこにいるといい、そこなら安全なはずだ。あ、そういえばまだ通貨はメギストスかい?」
「そうですけど…」
「わかった。エル・メギ・ガド!」
そう言うとレピドは手の上に少し大きめの麻袋を召喚した。
「少ないが持っていくといい、私からの感謝の気持ちだ」
リョウが受け取るとずっしりと重さを感じるもので、隙間から覗く金色の光はそれが通貨なのだろうと察せられるものだった。
「こ…こんなに…?」
「まぁ気持ちばかりで足りないくらいだろうが持っていってくれ」
「ありがとうございます」
二人は頭を下げて、ここに入ってきた道を引き返し始めた。

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『レピドプテラ』

の中に目を凝らしてよく見ると大男は何かにつながれており、それがこの部屋を循環する光の出処のようだった。
「どうしよう!どうしよう!何の機械か知らないけど怒られるだけじゃ済まないよこれ!」
「とりあえずなんとか機械を止めないと」
「どうやって!」
「えっと…あの…えー…そうだ!レイナって確か水出すヤツ持ってたよね、アレぶっかけてみよう!」
「そういう機械なのこれ!?」
「知らないよ!いいからやって!」
「もー!」
レイナは魔石(メディウム)を取り出して念じる、するとその魔石から水流が渦を巻きながら出現して巨大な瓶に向かって一直線に激突した。
「そういうことじゃないんだけど…まぁいいや!」
リョウも魔石を取り出し念じると魔石を握った腕が巨大化し、瓶に向かって特大のパンチを打ち込んだ。
「…リョウ、私それ知らないんだけど。新しいメディウム作ったの?」
「違うよぉ、肉体強化の応用だよこれぇ」
リョウが拳をめり込ませると瓶は音を立てて崩れ去り、それと同時にエネルギーの供給源をなくした機械は自壊を始めて最終的に止まった。
「…なんとかなったな」
「いやぁ…なってるかなぁこれ…」
二人が辺りを見渡すと確かにいろんなものが原型をとどめていなかった。
「とりあえず、これは僕達の秘密ってことで…」
「今回ばかりはそれに賛成だわ…」
二人が肩を落としながら元来た道を歩き出す。
「ま…まて…」
「…ねぇ、今なにか…」
「いや…僕達は何も聞いてない…きっと疲れてるんだ、ワンツーで走ろう」
「そうね…そうしましょう…」
「アプ・ホミ・ケト!よし、まだ魔力は残っているな…二人とも待ってくれ、私を開放してくれたのだろう?ありがとう」
その優しい声に二人は顔を見合わせてから振り返る、そこにはあの瓶の中にいた大男が立っていた。
「私はレピド・プテラ、君たちは一体?」
「レピドプテラ…?学園と同じ名前…!?」
「学園?」
「この上にあるんです、私達その生徒で…」
「魔法か?」
「はい…」
「あのクソジジイ共め…ちょっとまて、君達どうやって魔法を?」
「このメディウムって石で」
「何だこの魔石…?結晶竜の核にしては不安定だ…それに個人と結びついているのか?」
レピドが魔石に触れると一瞬の閃光の後に砕け散った。

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魔法少女学園都市レピドプテラ:天蟲の弔い合戦 ロノミア・オブリクァの扱う『刀』一覧

・破城(ハジョウ):全長3m超の斬馬刀。攻撃対象の『防御の意思』に反応し、その防御を破壊する。

・幽鱗(ユウリン):全長90㎝程度の日本刀。刀身の損傷を、表面だけが割れるように剥がれることで完全に修復する。修復の度に刀身自体の耐久力が少しずつ落ちていくので、実質的に修復が使えるのは50回程度。

・血籠(チゴモリ):赤い刀身を持った全長85㎝程度の日本刀。使用者の血液を媒体にして、深紅の流体が刀身の傷を埋める、本質的に不壊の刀。流体の生成効率は、消費した血液の10倍程度。
・異称刀“稚児守”(イショウトウ:チゴモリ):“血籠”の別側面。使用者より年齢の低い者を守る際、刀の耐久力と使用者の身体能力が更に向上する。

・緋薙躯(ヒナギク):赤い刀身を持った全長80㎝程度の日本刀。直刀だが刀身にうねるような刃紋が刻まれている。刀身を自在に伸縮・変形させられる。
・異称刀:否凪駆(イショウトウ:ヒナギク):“緋薙躯”の別側面。この刀を振るった場合、完全に振り抜くまでその斬撃は止まらない。”否凪駆”の能力使用中は、刀身の変形効果は使えない。

・癖馬(クセウマ):奇妙な形状の刀身をもった刀。刃渡り75㎝程度、全長100㎝強。その形状と刀身の密度の僅かな差から、一度振るうと標的を捉えるまで遠心力によって無限に、不規則に回転し続け、速度と威力を増していく。制御は極めて困難であり、十分に勢いの乗った刀身の挙動を読むことは不可能に等しい。

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魔法少女学園都市レピドプテラ:天蟲の弔い合戦 キャラ紹介・甜花編

ササキア・カロンダ
Sasakia charonda(オオムラサキ)
年齢:17  身長:168㎝
固有魔法:『実力』に『評判』を上乗せする
メディウムの魔法:変身、身体強化、耐久力強化、追加武装、自己回復
説明:甜花学園生徒会会長。自己鍛錬を怠らず、道徳と規律を遵守し、学園生徒からの信頼も篤い。まさしく『正義の人』。その才覚は学園外にも知られているが、本人は自身の魔法を「地味な魔法で、決して大したものでは無い。もっと強い、凄い魔法少女は学園にたくさんいる」と認識している。謙虚な態度も大人気。

ニファンダ・フスカ
Niphanda fusca(クロシジミ)
年齢:16  身長:158㎝
固有魔法:時間と空間を掌握する
メディウムの魔法:変身、発光体の生成
説明:甜花学園の生徒。高等部2年。時空間を自在に支配するという『最強』と呼んで差し支えない魔法を有する『規格外』であり、自身の魔法を恐ろしいものだと認識しているので、普段はあまり使いたがらない。メディウムに封じた魔法は、掌大の光る球体を生成するもの。懐中電灯代わりに便利。趣味は友達の部屋でのお泊り。

エウメタ・ジャポニカ
Eumeta japonica(オオミノガ)
年齢:11  身長:144㎝
固有魔法:『無』を生成する
メディウムの魔法:変身、望遠、魔法障壁展開
説明:甜花学園初等部6年の児童。誕生日は3月中旬。モリヤマ双子の友達。固有魔法は視界範囲内に『無』を生み出すもの。『無』とは真空の上位互換のようなものであり、周囲の空間や物質、エネルギーなど全ての事物は、空間を埋めるために『無』へと引き込まれる。ブラックホールの遠い親戚みたいなものだと思えば何となくのノリとしてはまあまあ合ってる。甜花学園の次代を担うことを期待された『規格外』の1人。

※甜花学園:強力な固有魔法を扱う『規格外』を集め、一か所に隔離することを目的とした学園。圧倒的な強さを保持することで、有事の際の秘密兵器としての運用を期待されており、総務局との繋がりも強い。ネットでその他の学園から叩かれてそう。
ちなみに過去にいた『規格外』の魔法には、時間移動や強力な召喚獣の使役、透過能力や単純な超高火力攻撃など色々ある。

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地下にて

暗がりに水が滴り落ちる音がする、それをかき消すように2つの小さな足音が響いていた。
「ねぇ、やっぱり帰ろうよ…」
「ここまで来てそれはなしだろ」
魔法学園レピドプテラの地下下水道、入るのを禁じられたその場所の最深部にあった扉の前にリョウとレイナは立っていた。
「行くって言ったのはレイナだろ?それにほら、多分僕たちでもこの結界は解除できるぜ」
「そんなことある?私達まだ1年生だよ?」
「まぁまぁ、とりあえずやってみるぞ」
二人は扉に向けて手をかざす、扉が怪しく光り輝き真ん中が回転して何かが外れる音がした。
「ウソ…」
「な?言ったろ?」
リョウは満面の笑顔で扉を押す、するとそれなりに響く音を立てながら開いた。
「お宝かなんかあれば面白いんだけどな」
「あっまってリョウ!」
二人は扉の向こうに駆け出した。
そこそこ長い道を抜けると広いところに出た。
「何だここ?下水を溜めとくってところか?」
「り…リョウ…あれ…!」
レイナが指差す方を見ると大きな瓶のようなモノの中に一人の大男が正座していた。
「な…なんだよコイツ…!」
「や…やっぱり帰らない?これは…私たちは関わっちゃダメなやつじゃないかな」
「き…奇遇だな…僕も今そう思ったところだよ…うわっ!」
リョウが何かにつまずいて尻もちをつく、と同時に振動で何かが噛み合ったような音がした。
「…これ…やばいんじゃ…」
大きな瓶の中に光が灯る、その光が部屋の中のあらゆる所に循環して歯車が動き出した。

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円環はみだし魔術師録 杖 解説編3

昨日の続きです。
読まずとも本編に影響は御座いませんので御安心ください。

6、杖の作り
大抵の杖は「芯」となるクリスタル、大部分を占める木、留め具や装飾としての金属類で構成されています。
主に木で杖を作り、その先に金具でクリスタルを取り付ける、というデザインが定番です。
定番のデザインはあるものの、使う魔術や本人の特性、職種によってデザインは異なり、多種多様なデザインが存在します。
例えば、対人戦闘の多い騎士団所属の魔術師は、「芯」であるクリスタルの損傷を防ぐため、杖を太めに作り、中を空洞にしてクリスタルを入れる、というデザインを好む人が多い様です。
他には、杖の先に吊り下げる型、杖にはめ込む型などがあります。
杖は基本的にオーダーメイドで作られるため、他者の杖を使うのは至難の業です。
芯であるクリスタルの位置や個体差によって、魔力の流れる方向や流れやすさが異なるためです。

7、杖のシステム
杖のシステムは、持っている部分から魔力を流し、クリスタルを経由させて先端に集める、というのが基本的なシステムです。
杖を使うことのメリットとしては、魔術の照準を合わせやすい、魔力の純度を上げる、などがあります。
また、魔術陣の組み込まれた杖であれば、その魔術の詠唱を省略できます。

8、特殊な杖について
この世界には幾つか特殊な杖が存在しているため、御紹介します。
まずは先述の詠唱省略系の杖です。
こちらは主に召喚魔術の魔術陣が組み込まれている場合が多いです。
理由としては、召喚魔術は時間がかかり、詠唱が長くなりがちで、かつ長時間一定の魔力量を保つ必要があるため、詠唱省略が大きなメリットとなるためです。また、それに付け加え、召喚魔術以外の魔術は基本的に訓練によって無詠唱展開や省略詠唱展開が修得できることも大きな要因です。
次は剣で作られた杖です。
基本的に剣と魔術を同時に使う場合、銀などで作られた魔力伝導率の高い剣を杖代わりにするか、普通の杖を使用した魔術で剣を操るか、の二択となります。
それは、杖のシステムを組み込んだ剣は剣として機能せず、剣の機能を組み込んだ杖は魔力が流れづらかったためです。
しかし、この世界に一振りだけ、どちらの機能も完璧に備えたものが存在します。
その名は「エスト・アンバ」。

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円環はみだし魔術師録 杖 解説編2

先程の続きです。
なお、こちらも先程同様、読まずとも本編をお楽しみ頂けます。

補足:先程、「魔術師イユジュニスタ・ウィディスコの愛用した杖は円盤型であったと言う説がある」という記述の後に「杖の普及は二百年程前」と書かれていますが、これは「杖の『一般への』普及の歴史」であり、杖という呼称ではなく、システムや材料も違うものの、杖に準ずる補助器具自体はそれ以前にも存在していました。分かり辛かったと思います。申し訳ありません。

4、杖の材料1
主に魔力伝導率の高い物を使って作られており、大部分には木が使用される事が多い。
木の魔力伝導率はクリスタルに劣るが、クリスタルで作ると重くて脆くなってしまい、何よりとても高価になってしまうため、木が選ばれている。
また、訓練用であれば、魔力伝導率が低い金属が選ばれる事が多い。
尚、金属製の杖は勿論重いので魔術訓練と同時に筋トレも可能である。
そして多く使用されている木、クリスタル、金属の伝導率は左から高い順に
クリスタル>木>金属 である。但し、銀は木と同程度、物によっては木以上の伝導率を記録する場合がある。
金属にも魔力伝導率の高低があり、上から高い順に、
銀(白銀・黒銀を含む)

青銅

その他の金属          となっている。
更に、魔力を含んだ魔力化金属も存在するが、非常に珍しく、また、魔力の質によっては反発が強く、杖には使えない可能性があるため未知数となっている。
杖に金色を使う魔術師は多いものの、大抵は銀を変色させて金色に見せているだけである。

5、杖の材料2
杖の「芯」となるクリスタルは、人工的に精製された物と、自然にできた天然石がある。
伝導率は全体的に天然石の方が高いものの、特定の魔術においては人工の方が優れている場合がある。
人工のものは、純度が高いもの程伝導率が高いため、敢えて低純度のクリスタルを使用して商品を売り、後日メンテナンスに来た客からメンテナンス代をぼったくる業者が居るので注意が必要。
人工クリスタルは伝導率こそ天然石に劣るが、特定の魔術に特化させることができ、加工も楽で、何より安価なため、最近は純度の高い人工クリスタルを選ぶ魔術師も少なくない。

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円環はみだし魔術師録 杖 解説編1

杖について解説します。
ぶっちゃけ分からなくても本編には影響無いです。
御安心ください。

1、この世界における杖
まず、この世界において杖は必須ではありません。
東方の国や北方の一部地域では素手で魔術を使うようです。
では、どういう物なのか?
結論から申し上げますと、「補助器具」です。
この世界における杖とは、クリスタルや木、金属などを使って作られた、魔力の充填、射出、魔術の詠唱省略などの機能を持った補助器具を指します。
極論、棒状で無くても上記の機能が備わっていれば「杖」です。
変わった形の杖の例としては、帝国神話における五人の聖騎士の一人、魔術師イユジュニスタ・ウディスコが愛用した杖は円盤型であった、と言う説があります。

2、普及率
そしてこの世界の杖の普及率は八割程度であり、殆どの魔術師が所持・使用している様です。
魔術師校などでも基本的に杖が必須で、ほぼほぼ無くてはならないものもなっています。
また、魔術師校などでは素手撃ちを教えて貰えないため、杖は必須だと思っている人が殆どの様です。
しかし、日常生活で利用する低級魔術は素手で撃つ魔術師も稀に居ます。

3、歴史
杖の歴史は今から二百年程前に遡り、沿岸部の村の若者数名が、帝国神話のワルプルギス島の真相を確かめようと遊びで砂浜を探索。その結果、砂の中から、幾つかの魔術書を含む書物が発見された。
その書物の中に杖の設計図が残されており、当時のウディスコ家当主バストン氏と他数名が再現し、実験を行った。その後杖の有用性が証明され、爆発的に普及。様々な組み合わせや素材、形などが研究され、現在に至る。
なお、ワルプルギス島自体は海底に沈んだ上に呪いの類で近寄れなくなっているため、真相は定かではないが、ワルプルギス島では杖の使用はされておらず、設計の間に島が滅んだと考えられている。