君の雨水で濡れたい
透明の空から透明の針が刺さる今日
君と一緒に帰りたいなんて想うて
急いで追いかけたのだけど
いつも私をからかう彼がいたから
君と一緒に帰れそうになくってさ
そっと雨の霧に紛れて抜け出してきた
濡れた道路に映し出される信号機の光
それが妙に色情的で息を呑んだ
制服が濡れているのも構わず
自転車をこいでいたあの頃
だけど今なら多分
制服が透けることを
雨に濡れるより気にしてしまうんだろう
もしも君と結ばれたら
私と君で相合傘してさ
君の家に寄って私の濡れた髪を
ゴシゴシタオルで拭いたりして
一緒にココア飲んでキスしたり
そんな夢を見ているんだ
雨音が響き
信号機のわずかな光が
2人きりの姿を映し出した