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人を追いつめるのは未来への展望のなさではなく、孤独である。

「いまの日本はよいところから落ちてゆく状態なのであって、ゼロやマイナスから成長してゆく国よりはるかにましなわけなのだけれども、なぜ明るくなれないのかといえば」
 ないからあるに進むより、あるからないに進んでいるから。失うことに対する恐怖は得る希望にまさる。
「CMプランは四つくらい提出するようになってて保守的なもの、ちょっとお洒落なもの、斬新なもの、もうわけのわかんないカオスなものみたいなものを出すわけですね。そのなかでわけのわかんないカオスなものを選んじゃうスポンサーがいるわけ。公営ギャンブルとかね」
「お母さん紹介しろはべつに抵抗ないだろ。お父さんを紹介しろよりは」
 恋愛対象だったらどっちも抵抗ある。
「福祉が手厚いのは東京、神奈川」 
 金のない高齢者は田舎に住んでたら駄目だ。
「日本人だって外国で働いたら言いわけしたり、自信がなくても問題ないって言うだろうしね。自国で同じ人種に守られている状況とは違うわけですよ。日本での振る舞いだけを見て外国人はこうだというラベリングはフェアじゃない」
 テレビ消してくれ。何もききたくない。
 もう二時に放送は終わってるわ。ここは富山なんだから。

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第1回SOLポエム掲示板夏の企画乱立祭 Introduction その②

その①が無事掲示板に反映されることを祈って、その②です。
レギュレーションの続き、企画発案者編。
2,どんな簡単なものでも壮大なものでも愉快なものでも構わないので、何か企画を考えてタグに『夏の企画乱立祭』または『夏キラ』と入れて「こんな企画用意しました!」という内容の投稿をしてください。自分や他の人が以前に出した企画のアイディアを流用したり応用したりしても良いけど、他人の過去企画を使う場合礼儀と覚悟は重要です。
3,企画投稿の際は、その企画に参加したことを示すためのタグを設定してください。普段のよくある企画と同じです。
4,企画投稿の締め切りは8月31日まで。大学生なんかは9月まで夏休みが続く人も居ると思いますが、9月からは企画参加組で楽しんでください。
5,企画をつくったら、できるだけ立て逃げせずに自分でも企画に参加してください。できるだけで良いので。

意外とスペースが残っているので一般参加者編も。
6,「お、この企画良いなー」という企画があったら参加してみてください。
7,複数の企画に同時に引っかかるような作品を作って、複数企画に同時参加しても良いです。参加した企画の分のタグは全部付けましょう。4つ以上の企画に同時参加するような猛者は頑張って工夫してみてください。
8,一つ注意。企画参加投稿に『夏の企画乱立祭』『夏キラ』のタグをつけることは推奨しません。単純にタグの上限が3つしか無いからです。タグで遊びたい人も居ると思うので。

最後に一つだけ。
9,以上のレギュレーションは全て努力義務です。しなかった、できなかったことで何かが起きるということは全くありません。夏キラと無関係の企画が立っていても面白いので無問題です。掲示板を盛り上げることをこそ最大目標として各人楽しんでください。

以上の9点を目安に、この夏を面白愉快に楽しみましょうぜ。
本格的な夏休み突入まではまだ間があるんじゃないかと思うので、質問やら改善案やらがあったらレスください。反映します。

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トカゲの木 2


 月が上品な乳白色の光を湛えて天頂に登りました。
 その子は一辺一米ほどの木箱の中で『トカゲの木』を静かに見つめていました。
 これだけではへんてこれんな文章ですが、これにはこういったわけがあるのです。


 ある街のよくある民家に、これもまたよくある、背高ノッポの木がありました。背高と言ってもせいぜいが二米程度で、枝も幹も鶏の脚くらいの太さだからそう見えるのです。その木がある家には齢十にも満たない幼い子息がいらっしゃいましたが、彼には『トカゲの木』と呼ばれています。というのも、この木には、いつも干からびて煮干しのようになったトカゲが串刺しになっているのです。口から尾の付け根まで、糸車の針のような枝が貫いています。
「これは、誰がやっているの」
 幼い子は母上に聞いたことがありました。
 その度に彼女は、きっと野良猫が遊んでいるのでしょ、取っていらっしゃいね、と答えました。しかしその子は決まって、こう反論なさるのです。
「違うよ、同じ野良猫が毎日来るわけないよ」
「じゃあ違うのが来るんだわね」
「いつも同じところに刺さってるんだ、同じのがやってるんだよ」
「あらそう。じゃあその猫の縄張りになってるんでしょ」
「でも僕、ここらで猫なんか見たことないや」
「そうなの。会えると良いわね」
 確かにトカゲの木の横にはそれの半分くらいの高さの箱が置いてあって、それに乗ったら猫でも届くでしょうし、第一、そんな気味の悪いことをするのなんて、野良猫くらいなものです。ですからその子の母上は本当にそんなことを思ってらっしゃいました。彼女はわざわざ外に出て、トカゲの死骸の刺さった木をまじまじと見たりはしませんから、それが毎日あるとは知らないのです。
 しかし子息の方はトカゲの木が気になって仕方がありません。もしかしたら近所の年上の子供が、自分に意地悪をしようとしているんじゃないかしらと思っているのです。これは大変!放っておいたらこれ以上何をされるか分かったものではありません。母上にも迷惑がかかってしまいます。
 そうした経緯で、この子は今、トカゲの木の横で、箱に隠れて息を殺して外の様子を伺っているというわけです。

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トカゲの木 1



 ……まだ時間ございますが、お話は以上でよろしいでしょうか。さようですか。ええ、お代金ですな……こちらになります。
 ああ、焦らないで結構ですから。ほら、何か落とされましたよ。……どうぞ。いえいえ、今のお写真、お嬢さんでございますか。可愛らしい。違いましたか、これは失敬。へえ、わたくしの子もですって?何故そうお思いに……ああ、これでございますね。この写真の子供はわたくしの子じゃございませんで。友人の子供でしょうか。この子は何を指差しているのか……それがわたくしにも分からないのですよ。言われるまま撮らせていただいたもので。あの時、尋ねましたが、上手くはぐらかされてしまいまして。わたくしとしたことが、お恥ずかしい。子供には弱くってですね。いやはや、子供とは不思議なものです。我々には見えぬものが見えているのでしょう。何を言い出すのか、いつも楽しみにさせていただいております。あなたもお分かりですか。ええ、この写真の話が気になると。……良いでしょう。それでは、時間もしばらくございますし、のんびりお話ししましょう。
 この世にはいろいろとヘンな話があるもので、こんな職業ですから、スピリチュアルとは縁遠いわたくしにも、そういった『持ちネタ』はあるものでございます。とは言ってもわたくしの体験した話などではございません。これは、この写真の子供が話していたことです。
 それはこんな話です。

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×××××中学校の七不思議 甲斐田正秀 12

 次の日の放課後。
 部活に参加した俺に、件の先輩がやって来た。部活の始まる前からソワソワした様子で辺りを見回していた。俺を見つけるとぱっと明るい顔で俺の名を呼びつつ駆け寄ってきたのだ。
「で、昨日どーだったよ!?」
 やっぱりな。
 先輩はおっかなびっくり訊いてきた。
「どうだったって……」
 甲斐田正秀はいましたよ。彼と話して、彼は噂とは全く違う人物で、空襲で死んだ中学生でした。
 ……とは言わなかった。言いたくなかった。
 あの少年は、そうやって大っぴらにして恐れられて良い対象ではない。もっと純粋で幼くて、切ないものだ。会って、直接話を聞いてやらなければならない。あそこに行こうと思った者だけが密かに確かに知って、ずっと心に止めておけば良いのだ。彼もそれを望んでいる。
 だから俺は
「何もありませんでしたよ」
 そう言った。
「……なあんだ、そうだよな、ははは、期待して損しちまったぜ」
「そうっすよ。それより、あれから大変だったんすよ!昇降口全部しまってて、職員室行ったら何でいるんだってチョー怒られて!」
「ははは、どんまーい」
「元凶先輩っすよ!」
「へへへ」
「もう!」
「おい!そこうるせーぞ!」
「すいません!」「すいません!」
 またも先生に怒鳴られ、部活を始めた。

 あれ以来、俺はあの時間にあの教室に行くことはなかったけど、後輩には教えてやった。
 甲斐田正秀の『恐ろしい噂』を。


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幺妖造物茶会 あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
毎度恒例の「造物茶会シリーズ」のあとがきです。
今回は、この物語の元になった物語についてお話ししたいと思います。
「造物茶会シリーズ」は元々自分が高1の時に考えていた物語がベースになっていますが、「造物茶会シリーズ」として投稿する以前に投稿していた物語があるんですよ。
タイトルは、「ファミリア達の夏祭り」。
ここでとある生徒さんが開催していた「掲示板夏祭り」という企画に参加するために作った物語です。
この企画では「夏祭り」にちなんだ作品を投稿するルールになっているのですが、その中に「百鬼夜行」という掲示板が稼働しない土日に夏祭り会場に人外達が登場する物語を投稿する、という催しがあったんです。
そういうものがあったのに、それを無視して人外達が夏祭り会場に行く物語を平日に投稿してました(笑)
…まぁ、平日に人外が出る物語を投稿するなとは言われてないしね。
そんなこんなで企画「掲示板夏祭り」に参加するために大急ぎで物語を作ったんですけど、当時はキャラクターの設定があまりまとまっておらず、ついでに急ぎすぎて話がめちゃくちゃになってしまいまして…
無事、ぼくの黒歴史になりました(笑)
気になる方は「掲示板夏祭り」のまとめ(タイトルは『夏祭り’19 前』『夏祭り‘19 後』)があるのでそちらを見てください。
でもその話は設定やキャラの関係性も違うし、第一キャラ名も全員違うんですよね(口調とかで誰が誰か分かるかも…?)。
当時は今よりもネーミングセンスがなかったので仕方ないのかなーと思います(今もネーミングセンスはあまりないけど)。
とりあえず、「造物茶会シリーズ」はそういう経緯を経て今に至ってます。

今回は長くなりましたが、今回はこの辺で。
ちなみに「ハブ ア ウィル」最新エピソードはすでに完成しているので、7月のスタートと共に投稿できると思います。
お楽しみに。
ではまた!

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