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少年少女色彩都市・某Edit. Agitation & Direction その③

タマモの放つ弾幕が、正面から広範にエベルソルを捉え、回避しようと更に広がろうとする群れを、ロキの変化光弾が横からちくちくと突き、少しずつ一塊にまとめていく。
「……流石に180ぽっちじゃ対応されてくるな。200くらいに上げて良いか?」
「好きにして良いよ。私がタマモに合わせられないと思う?」
「あー……そうだな、信頼が足りなかった。じゃ、202くらいで」
タマモの放つ弾幕の間隔が更に早まる。それまで弾速に慣れて防御行動を取るようになっていたエベルソルらは、突然のリズムの変化に対応できず、再び被弾し始めた。
「…………ところで」
「何?」
「ここでタマモノマエの豆知識たーいむ」
「わーぱちぱちぱち」
「今、裏で聞こえてるこの破壊音ですが」
タマモの言葉の直後、ホールの裏から重量物が落下する重低音が響いた。
「ああ、【モデラー】ぬぼ子さんの」
「そうそうあの人。あの人がこの間出した動画見たか?」
「まだ見てなーい」
「そっかァ……あいやそれはどうでも良いんだが。あの人、攻撃のタイミングを中の演奏と合わせてるらしいぜ。何か、デカい打楽器と合わせてるんだと」
「ティンパニ?」
「いや俺あんま楽器とか知らねーし……」
「……器用だねぇ」
再び、落下音が聞こえてくる。音楽と異なるとはいえ芸術の才を持つ二人だったためか、その音を聞いた瞬間、同時に同じことを考えた。
((今、ズレたな))
「……ねぇ、タマモ?」
「分かってる。『頼む』なよ? 俺らはそういうのじゃねえだろ」
「うん。じゃあちょっと行ってくるから」
「うい任せろ。お前が帰ってくるまでくらいはもたせてやるよ」
「全部倒しても良いよ」

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我流もの書きスタイル:世界改造論

このポエム掲示板では、時折生徒の皆さんが何かしらの企画を用意してくださることがあります。僕も現在『ピッタリ十数字』という企画を打ち出しておりますね。詳しくはナニガシの過去の投稿を漁っていただければ。

閑話休題。
生徒主催の企画の中には、大きく分けて
・ポエム企画
・小説企画
・ジャンル不問企画
があります。
ところでナニガシさんの主観では、ポエム企画に寄るほどそれなりに人が集まり、小説企画に寄るほど人の集まり方が微妙になる傾向があるっぽいのです。ナニガシさんの場合は企画ってだけで反射的に首突っ込んじゃうんですが。

小説企画に人が集まりにくくて、ナニガシさんが躊躇無く参加しているその違いって何なんやろなー、と考えていて1つ思いついたのが、「他人様の用意した世界の中で好き勝手暴れることができるか否か」じゃないかね、と。そう思った次第。
だってほら、他人様の創り出した世界で下手こいて致命的な解釈違い起きたりしたら何かあれじゃないですか……。(創造主側で経験あり)
ナニガシさんはアマチュアTRPGプレイヤーなので、与えられた世界の中でルールを守りながら、時には穴を探しながら、ある程度好き勝手やるってことに慣れているんじゃないかと。

というわけでポエム掲示板のみんな! TRPGやろうぜ! 意外とライブ感で物語書くのに役立つぞ!

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ちょっとした企画:ピッタリ十数字

どうも、ナニガシさんこと何かが崩壊している者です。またもやちょっとした企画をぶん投げようと思います。
その名も「ピッタリ十数字」。今回はポエムの企画ですね。

ルールは簡単。企画名の通り本文の文字数がぴったり十数字のポエムを投稿していきましょう、というもの。
ただし、別に10文字台なら何でも良し、というわけでもありません。今回のレギュレーションで許された文字数は、「10字」「13字」「15字」「19字」の4種類のみ。
また、英数字や記号は全角、半角に拘らず1字にカウントします。句読点も1字。
「!」や「?」も単体で1字になります。「⁉」の場合は2字ってことになりますね。「!!!!!」なら当然5字にカウントされますが、字数調整が簡単になり過ぎちゃうので、できれば気軽にそういう真似はやらないでくれた方が嬉しいなー……。

期間は2月1日~2月29日まで。
参加者は、タグに「ピッタリ〇字」と入れて投稿してください。〇の部分には自分のポエムの文字数を入れてください。だから「ピッタリ13字」とか「ピッタリ15字」とかそんな感じ。
ちなみに、企画期間より前や終了後に投稿しても良いんですが、その場合は企画の指定タグの後ろに、前なら「習作」、後なら「遅刻組」と入れてください。
つまり1月中に出すなら「ピッタリ19字習作」みたいな、3月以降に出すなら「ピッタリ10字遅刻組」みたいな、そんな感じになります。
簡単なような面倒なような、そんな企画ですがどうぞ奮ってご参加ください。

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はるかぜと共に現れた旅人と過ごすのんびり生活 EP.2

あれからどれぐらい経っただろう。気がついた時にはすっかり暗くなっていた。
「ぽ、ぽよ…」(???)
アイツの声も聞こえる。どうやら2人とも気を失っていたようだ。
大丈夫かと声をかけようとしたが、その口から出てきた言葉は…
「ぽよぽよ!?」(僕)
アイツの声だった。
「ぽよ?ぽよぽよ!」(???)
しかも、アイツが話している方を見ると…なぜか僕の姿があった。
あー…これはこれで大変なことになったと直感が言っている。つまり、さっきの衝撃で体が入れ替わってしまっているのだ。
「ぽよ…ぽよぽよ?」(???)
ただ、同じ言語だからか、会話は成立している。そこで互いを知るためにしばらく話し合った。
初めに自分から話した。自分の名前、なぜここにいたのか、流れ星のようなものを見ていたらぶつかったことなど…
僕が色々話し終わると、今度はアイツから話してくれた。その結果、それなりに情報が得られた。
名前は「カービィ」。もちろん外観もおなじみのピンク玉だった。
なぜここにいるかというと、カービィ自体分かっていないらしい。プププランドをワープスターで散歩中の時に、いきなり次元の裂け目が出てきて、ここに飛ばされたのだという。
得られた情報はこれくらいだ。まあまあめんどくさくなりそうだな…
今ここで色々していても話が進まなくなりそうな気がしてきた。
「ぽよぽよ、ぽよぽよぽよ?」(僕)
「ぽよ、ぽよぽよ!」(カービィ)
家に帰ることを提案した所、すんなり受け入れてくれた。
こうして僕は、なぜか抱えられながら家に帰った。

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Trans Far-East Travelogue㊴

「やっぱり,伊豆もいいけど温泉は関東の黒湯に限るな」「そらそうよ。俺の時は烏来がダメで代わりに行った北投が散々だったからなぁ…草津も合わなかったけど、黒湯との相性は抜群よ」
そう言って男2人,風呂から上がり談笑して帰り道,「俺は川向こうで嫁と合流するけど,兄さんはどうする?彼女さんと和解するもよし,昔の俺みたいに復縁拒否して新しい恋を探すも良し。そちらに任せるよ」と切り出すと兄貴は暫く黙っていたが「俺,アイツと話し合うよ。アイツがやったことは確かに許されないけど,中正の息子さんや岩里さんがなさった政策のように、和解に近づきたい」と言ったので俺は「台湾のことを引き合いに出すのも兄さんらしいな」と返す間に駅が見えた
「信号トラブルのため,八丁畷から京急川崎の間で京浜急行は運転を見合わせています」と言うアナウンスが聞こえる
切符の特性,もとい制約上逆方向に行くことはできないので,嫁は一駅隣の川崎でJRに乗り換えることができない
そのため,「蒲田で少し歩くけどそこから東急が出るので、多摩川か自由が丘で合流しよう」と一言送り,兄貴には「横浜で乗り換えて迂回するぞ。東横線乗れば多摩川か自由が丘で会える」と囁く

京急お得意の逝っとけダイヤが発動したな