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紅狗造物茶会 Act 8

深夜、人々が寝静まったころ。
とあるマンションの一室の、その中の片隅のデスクに明かりが灯っている。
卓上ライトに照らされる机の上には分厚い技術書のような書籍が積まれており、そんな机の前で1人の初老の男が彫刻刀のような道具で赤い石に紋様を刻みつけていた。
男は黙々と、石に細かな幾何学紋様を刻みつけているが、ふと目が疲れたのか石と工具を卓上に置いてため息をつく。
そして目頭を押さえるが、不意に部屋の入り口の方を振り向いた。
するとそこには、赤い長髪で頭に馬のような耳が生えた、少し大人びた雰囲気のコドモが寝巻き姿で立っている。
男は磨衣か、と呟いた。
「こんなに遅くまで作業だなんて…今日もお仕事でお疲れなんじゃないですか?」
“お父さん”と磨衣は男に近づきながら話しかける。
男はその質問に答えず、また手元に目を落とした。
「無理は禁物ですよ」
身体に障ってはわたしたちも困りますから…と磨衣は男の手元を覗き込んだ。
しかし磨衣は彼の手元を見て目を丸くする。
「これって…」
まさかと磨衣が言いかけると、男は磨衣の名前を呼んだ。
「一つ頼みがあるんだが…聞いてくれるか?」
磨衣の方に顔を向けた男と磨衣の目が合う。
男の神妙な顔を見て、磨衣は思わず頷いた。

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狗蝶造物夜迎 Act 4

「お前、なんでピスケスのところに連絡したんだよ」
「は? なんでって」
「いや、お前はお前で別に家があるらしいじゃん」
ナツィがそう言うと、露夏はつい足を止める。
そのことに気づいて、ナツィとかすみも立ち止まって振り向いた。
「…お前、なんで自分の家に連絡しないんだ」
ナツィが尋ねると、露夏は…いや、さぁと目を逸らす。
「おれはピスケスの“狗”なんだし」
「なんだよソレ」
「いやいや、おれはそういうものなんだって」
「イマイチ答えになってないんだけど」
ナツィと露夏はそう言い合うが、やがて露夏は仕方ねぇだろと呟いた。
「アイツと長く連んでいるうちに、腐れ縁みたいになっちまった」
だからアイツを頼らざるを得ない、と露夏は上着のポケットに両手を突っ込む。
ナツィとかすみは静かにその様子を見ていたが、露夏はなんだよとこぼした。
「おれとピスケスは付き合いが長くなってきて腐れ縁になってきてるだけなんだし」
別にお前らみたいな関係じゃないから、安心しろと露夏はキャップ帽のつばを上げてみせる。
「…でもまぁ、アイツもおれのこと、多少は気にかけてくれるしなぁ」
まぁ“狗”なんてそんなものだろうな、うんと露夏は一人頷いた。
ナツィとかすみは相変わらずそんな露夏の様子をなんとも言えない面持ちで見ていたが、やがて露夏がほら、と手を叩いた。
「帰るんだろ、お前ら」
お前らだって見た目から言えばその辺の人間にコドモ扱いされちゃうんだし、と露夏はナツィとかすみを追い抜かしつつ呟く。
ナツィとかすみは顔を見合わせると、また夜道を歩き出した。

〈狗蝶造物夜迎 おわり〉

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狗蝶造物夜迎 Act 1

深夜、ひと気のない大きな駅の前にて。
ターミナル駅とはいえ終電も出てがらんとした駅の近くにある交番で、2人の警察官とイスに座ったキャップ帽を目深に被っているコドモが言い合いをしていた。
「だーかーら! おれはお巡りさんに保護される筋合いはないんだし‼︎」
「そんなこと言ったって君、まだ中学生くらいじゃないか」
こんな夜中にほっつき歩いていたら危ないよ、と見るからに中年の警官はコドモに注意する。
しかしコドモは、おれそんなに弱くねーし!と悪態をつく。
「第一、おれはおじさんたちの思うような“コドモ”じゃないんだし、そろそろ解放してくれよ!」
「いーや、保護者の方が迎えに来るまでここで待つんだ」
「頭かてーなお巡りさんは」
「そういう口は利かない方がいいぞ君」
コドモと警官がそう言い合う中、そのやり取りを見ていた若い警官が不意に背後でなにかの割れるような音を聞いた。
「?」
若い警官が何気なく振り向くと辺りは妙な匂いのする白っぽい煙に包まれ、2人の警官はなす術なく気を失う。
コドモは突然の出来事に驚きつつ赤い上着の袖口で口元を押さえるが、やがて晴れた煙の向こう…交番の入り口に見覚えのある2人組の姿を見とめた。

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AbnormalAbyss AscensionAntinomy 〈用語集〉 その5

企画もどき「AAAA」の用語集その4の続き。

※アセンションアンチノミーの個体名
アセンションアンチノミーの個体名は基本的に”漢字3文字か4文字で表記できる”ものになるようAAO内で決まっているが、名称の方向性はかなりなんでもありで”自然の景物”や”動植物”、”鉱物”、”妖怪”など法則性があまりないと見なされるほどに種類が豊富である(メタ的には作者の作ったキャラは自作のカッコいい熟語リストからくじ引きで名前を決めている)。
ただし大抵の個体名は「既存の普通名詞をベースに読みをそのままにしながら漢字を2文字違うものに変えた」ものであり、大まかにその名称の系統を分類すると3種類になる。

①3文字ないし4文字の熟語を構成する漢字のうち、読みをそのままに2文字違う字に変えたもの
例:風待草(かざまちぐさ、梅の異称)→風街艸

②漢字1文字+漢字2文字の普通名詞ないし漢字2文字の普通名詞+漢字1文字のうち、2文字の普通名詞の読みをそのままに違う字に変えたもの
例:蠟梅(ろうばい、植物名)+蛾(ひいる、蛾の古称)→狼楳蛾

③漢字2文字の普通名詞のうち、1文字目ないし2文字目の漢字の読みをそのままに漢字2文字に変換したもの
例:夏雲(なつぐも)→夏蜘蛛

ちなみに4文字の名前は①のパターンがほとんど。
名前の系統ごとに特性が変わるとかはないし、とりあえず3文字か4文字の”なんかイカした”漢字の名前であれば割となんでもOKである。
ただし、普通名詞そのままや地名そのまま、あと縁起の悪い字や単語、(掲示板に載る載らないに関わるであろう)環境依存文字とかは避けた方がいいかも。

なんか質問などあればレスにどうぞ。

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AbonormalAbyss AscensionAntinomy 〈用語集〉 その4

企画もどき「AAAA」の用語集その3の続き。

・AAO   Anti-Abnormality Organization
対アブノーマリティ機構の略称。
人智を超えるアブノーマリティに対抗すべくこの世界の人類が結成した組織であり、アセンションアンチノミーの管理や指揮、アブソリューションの開発、アブノーマリティの研究や対策などさまざまな部門が存在する。
とても大きな組織で世界各地に支部が存在するが、支援をする国や自治体、企業などの利害関係が複雑に絡まり合っていることもあって組織自体は一枚岩ではない。
また、末端の構成員や前線のアセンションアンチノミーにとっては”上層部がなにを考えているかわからない“と思われることも多々ある。

・アベック   Avec
アセンションアンチノミーたちの間でまことしやかに囁かれる都市伝説のようなものにして、その事象を起こしたアセンションアンチノミーのペアのこと。
ある特定のアセンションアンチノミーの2人組が“手を繋ぐ”と普段以上の能力を発揮でき、アンテナの形状も一時的に同じような形に変わるという噂である。
ただし、実際に確認した者が少なすぎて真偽が怪しく“手を繋ぐ”以外の条件もいくつか存在しているらしいため、一度その現象を起こした2個体でも毎回発生させるのは至難の業だという。
噂にればアセンションアンチノミーの開発者にとっても想定外の事象らしく、開発者は“手を介したアウェイクエネルギーの共有・循環によって、疑似アブノーマリティであるアセンションアンチノミーの2個体が一時的に完全なアブノーマリティに近づく事象”ではないかと推測しているとのこと。

その5に続く。

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AbnormalAbyss AscensionAntinomy 〈用語集〉 その3

企画もどき「AAAA」の用語集その2の続き。

・アブソリューション   Absolution
アセンションアンチノミーの武器。
基本的には銃器など飛び道具の形をしているが、持ち主が持った状態で念じたりパーツを変形させたりすると、銃口などから光の刃が出現しレーザーブレードとして使えるようになる。
1体につき専用機が1つずつ開発され、アセンションアンチノミーにしか扱えない。
その実態は、アセンションアンチノミーがアウェイクエネルギーを安定的に出力するための端末である。

・アブノーマリティ   Abnormality
いつからか出現するようになった人類の敵。
普段はひと気のないところで暮らしているがたびたびヒトが集まる場所に現れて人間を襲うため、人口が減った世界では脅威となっている。
大小さまざまな形をしているが、総じて禍々しい見た目でアウェイクエネルギーを扱い、高エネルギーでできた身体パーツを持つ。
その正体は、アウェイクエネルギーを宿す生物がその力によって怪物化した姿。
人類がアウェイクエネルギーを発見する前から存在はしていたようだが、自らが引き起こした戦争や環境破壊によって数を減らしつつも”さらなる進歩“を求める人類を”自然“が脅威と認識したために人類へと牙を剥くようになった。
この事実にAAO上層部は気づいているようだが、なぜかひた隠しにしている。

・アライ   Ally
アセンションアンチノミーの戦闘部隊のこと。
5人1組を基礎単位とするが、アライに所属しない個体も一定数存在する。
基本はAAOの戦闘指揮部門によってメンバー配置が決められる。
ちなみに各アライは基本的に「○番隊」と番号で呼ばれる。

その4に続く。

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AbnormalAbyss AscensionAntinomy 〈用語集〉 その2

企画もどき「AAAA」の用語集その1の続き。

・アセンションアンチノミー(続き)
任務に当たる際は白を基調に襟やボタンがついてない方の前身頃が各自のイメージカラーになっている”1つボタンで合わせ目が斜めの詰襟タイプショートジャケット”と、白及び各自イメージカラーのブーツを身に着けるよう義務づけられている……が”身に着けていれば”なんでもいい状態なので、ジャケットは腰に巻いていたり腕を袖に通さず羽織っているだけだったりでも怒られはしないし、襟や合わせ目の一部を折ってブレザージャケット風にしている個体もかなりいる(ちなみにインナーやボトムスは基本なんでもOKだし、ブーツの長さにも個体差がある)。
また、ジャケットの袖はただの長袖だけでなく半袖・パフスリーブ・フレア袖・和袖・そもそもノースリーブと各個体の趣味を反映することができ、ポケットや袖口にファスナーがついているので袖口を開けたり閉じたり引手にキーホルダーをつけたりと個体によってさまざまな着こなしをしている(個体識別をしやすくするためにAAOも個性的な着こなしを推奨している節がある)。
個体名はなぜか漢字3文字か4文字の日本語の名前(後述)であるが、これは開発者の趣味だと噂されているそう。
食事や十分な睡眠、そして定期的なメンテナンス(メンタルケア含む)が欠かせない存在である。

・アンテナ   Antenna
アセンションアンチノミーが戦闘したときや興奮したときに身体の周りに浮かび上がる光るパーツのこと。
頭部に光の角や耳、花、輪のような形態で浮かび上がることが多いが、背部に翼のような形で浮かび上がったり、腰部に尻尾や脚のような形で浮かび上がる個体もいる。
アセンションアンチノミーに宿るアウェイクエネルギーの余剰分が体外に放出されることで現れるものとされるが、よくわかっていないことの方が多い。
感覚は一応あり、これが出現するとレーダーのように周囲を探知したり、仲間とテレパシーができるようになったりする。
高エネルギー体であるので触ると熱いらしい。

その3に続く。

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AbnormalAbyss AscensionAntinomy 〈用語集〉 その1

こちらは企画もどき「AAAA」の用語集その1です。

・アウェイクエネルギー   Awake Energy
一昔前に人類が発見した新エネルギー。
生物の能力を向上させることができる力であり、空間中に多く存在しているそう。
アウェイクエネルギーを扱えるよう調整された生物やアブノーマリティが使う力であり、基本的に普通の人類は使うことができない。
アブノーマリティに打撃を与えることができる力であり、アセンションアンチノミーたちはこれを使って戦っている。

・アセンションアンチノミー   Ascension-Antinomy
人類の敵・アブノーマリティに対抗するために生み出された存在。
どのようにして生み出されるかは対アブノーマリティ機構・AAOの機密事項だが、華やかな少年少女のような容姿と高い身体能力、傷の治りが早い程度の高い自己治癒能力、そして身体パーツ・アンテナを持つ。
新エネルギー・アウェイクエネルギーを体内に宿すことができ、専用武器・アブソリューションを駆使してアブノーマリティを討伐することを目的にAAOの任務に当たっている。
基本的に5人一組の部隊・アライ単位で行動することが多いが、単独行動するような特殊な個体もいるという。
一応不老難死だが、首から上と心臓が弱点で無性別である(ただし個体によっては人格の女性寄り・男性寄りといった違いが存在する)。
その正体は、アブノーマリティを元に生み出した疑似アブノーマリティのようなもの。
ヒトをベースにアウェイクエネルギーを扱えるよう遺伝子改造を行った存在であり、アブソリューションはアウェイクエネルギーを安定的に出力するための端末である。
ちなみにこのことをほとんどのアセンションアンチノミーは知らないし、AAOも一般には公にしていない。
AAO内では「アンチノミー」「AA(ダブルエー)」と呼称されることが多い。
(この項はとても長いのでその2に続く)

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【企画とまではいかないネタ】AbnormalAbyss AscensionAntinomy

「最近手元でいじっている世界観で他の人がお話を書いたらどうなるだろう」「なにも書いてもらえなくても、設定の感想がもらえたら嬉しいなぁ」という安易な思いの元、【企画とまではいかないネタ】を放出します。
(自分の好きを詰め込み過ぎたので)設定山盛りで意味不明なところもあるだろうけど、なんか感想をもらえたら嬉しいです(ちなみにお話を書きたい人は特に期限を設けないのでのんびり書いていてOK)。
それでは以下、タイトルとジャンルとあらすじ。

〈タイトル〉
AbnormalAbyss AscensionAntinomy(アブノーマルアビス アセンションアンチノミー)
略称は「AAAA」「4A」(どちらも読みは“ふぉーえー”)。

〈ジャンル〉
近未来SFないしファンタジー(?)

〈あらすじ〉
人口が減少し、ヒトのいない街が増えつつある未来。
いつからか、ひと気のない街には怪物・アブノーマリティが跋扈するようになり、時折ヒトの多い地域に現れてはヒトを襲うようになっていた。
そのため人類は対アブノーマリティ機構・AAOを結成、アブノーマリティに対抗できる唯一の力・アウェイクエネルギーを扱える存在・アセンションアンチノミーを生み出した。
専用武器・アブソリューションを駆使してアブノーマリティに対抗していくアセンションアンチノミーたちは、今日もヒトを守り続ける――

ちなみにタグは(タイトルが長すぎてタグの字数制限に引っ掛かるので)「AAAA」「4A」のどちらかでOK(どちらも半角英数字なので変換注意)。

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紅狗造物茶会 Act 3

「お前、どうしてそんなに保護者が“絶対”なんだよ」
別に無視したってよくねぇか?とナツィは膝に頬杖をつく。
「第一お前のきょうだいの露夏は年中その辺ふらふらしてるし」
お前だって自由にやってもよくね?とナツィは呟く。
その言葉に露夏が、ちょっ、ナハツェーラー、と声を上げる。
「うちの夏緒には夏緒なりの理由があるんだぞ?」
お前が文句つける筋合いなんかねーよ、と露夏はナツィを睨む。
ナツィは、はいはいと適当に答える。
「お前ん家は保護者が厳しいんだろ?」
「そ、それは語弊があるし…」
露夏はナツィに対し食い下がるが、ここで不意に夏緒があっ、と声を上げた。
人工精霊たちが夏緒の方を見ると、夏緒は公園の入り口の方に立つ長身のコドモに目を向けていた。
そのコドモは傘をさしながら木陰の方に近づいてくる。
「磨衣(まい)ちゃん」
夏緒がそう言うと、磨衣と呼ばれる赤い長髪で白いつば広帽を被ったコドモは夏緒、と声をかける。
「急に雨が降り出したから、心配してきちゃった」
磨衣がそう言うと、夏緒は、迎えに来てくれたんだ!と飛び跳ねた。
と、ここでキヲンが夏緒に歩み寄りつつ、だぁれこの子?と尋ねる。
すると露夏が、こいつは磨衣と紹介した。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 25個目のエピソード記念! 作者からのごあいさつ

どうも「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」の作者です。
この度「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」は25個目のエピソードが完結いたしました~‼
20個目のエピソードからまさかの2年以上…時間かかり過ぎだろ(笑)!
でもあっという間だったな。

「25.」のラストのタグに「やぁぁぁっと終わった!」とかつけちゃったせいで「完結ですか⁈」というレスを頂いてしまったのですが「20個目のエピソード記念! 作者からのごあいさつ」で(2年も前だから誰も覚えてなさそうだけど)言った通り、この物語は”27個目のエピソード”で完結にするつもりです。
…まぁ、まだ書きたい番外編や過去編があるので27個目のエピソードが終わったあとも投稿は続く可能性がありますが、とりあえずここでおしまいではありません!
なーんか綺麗な終わり方してるけど、まだまだ話は続きますよ‼
だって各エピソードのタイトルにはその話のメインに据えられる異能力者の”異能力名/異能力者としての名前”が使われるのに、登場済でまだ主役回が出てない人がいるじゃないですか(もう2年くらい出てきてない気がするけど)!
という訳で(誰とは言わんが)次はソイツのお当番回です!
ぜひお楽しみに‼

…と、啖呵を切ってみましたが、次のエピソードの執筆に全然手をつけられていないんですよね~。
本当に1文字も書けていないし、並行で動かしている「造物茶会シリーズ」も執筆が滞っているので、2作を年度内に終わらせられるか微妙になってきています。
とにかく「ハブ ア ウィル」は頑張れば終わりそうなんですけど、「造物茶会」がどうなるか怪しいのが現状です。
まぁ今年度内に終わらなかったらそれはそれで、大学卒業後もここに出入りすればいいんですけどね(笑)!
とりあえず「造物茶会シリーズ」の次エピソード(第13弾)は今頑張って書いているので、来月には投稿できるように頑張ります。

というわけで、まだ語りたいけど今回はここまで。
今度「ハブ ア ウィル」のエピソードを投稿するとしたら「26.」かもしれないし、劇場版的ノリの番外編かもしれないけど、お楽しみに。
そろそろ字数制限に引っ掛かるので、今回はこの辺で!
テトモンよ永遠に!でした~‼

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【再掲】Tell us terrible Terrors:設定 能力者の組織

・”妖記廊”
日本の”語部”支援機構。公的文書に名前が挙がることは無いが、政府や皇室にも存在を認可されている公的秘密組織。日本各地への能力者養成校設置、組合運営、国家規模での対怪異防衛戦略などを一手に担う、日本の”語部”のトップ。ちなみに日本の能力者支援の手厚さは世界トップクラス。2位が中国で3位がイギリスらしい。

・能力者養成校
各都道府県に最低1つ以上設置されている私立学校。ほとんどの都道府県には1校設置されており、例外として人口の多い東京と歴史のある京都には3校、面積のある北海道と妖怪伝承が多い岩手には4校、出雲大社のある島根と伊勢神宮のある三重には2校設置されている。日本全国で合計59か所。
いずれも幼稚園から大学までのエスカレーター式。中途編入や進学時に学園外に出ることは可能だし、一応“語部”と無関係の外部生も入学できる。最大の特徴として、文部科学省が定める通常の学習課程に加えて、『怪異学』と『能力制御』のカリキュラムが組み込まれていることがある。通常教育でカモフラージュされているため、一般人からは普通の私立校として見られている。
日本国内で新たに誕生した”語部”は”妖記廊”所属のある”語部”の能力によって即座に存在を把握され、進路を養成校に誘導される。
”語部”を取り逃さないために、入学者及び家族には手厚い支援が為される。

能力設定
【チェンジリング】
略霊:『赤子の誕生』を感知する能力。『赤子』の定義を『特定概念に新規に該当するようになった存在』と再解釈することで、日本国内における新たな”語部”の出現を察知することができるようになった。
備考:”妖記廊”所属のとある”語部”の能力。この力によって国内における能力者の誕生を感知し、即座に保護工作を講じることができる。

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第一部のあとがきみたいな追記みたいなもん

 みなさんこんにちは! もし今回の小説をここまで読んでくださった方がいたなら、こんなに長いのにどうもありがとうございました。とっても重くて湿っぽかったのに、本当にお疲れ様でした。

 今回は自分の今ハマっている要素を詰め込んだ結果になります。おおよそ書き終わったのが1カ月とか2カ月前なので、読み返してみると、甘々すぎて胃もたれ起こすような部分もあり、当時の自分の精神状態が心配になるところもあり、という感じでたくさんびっくりしました。
 特に、戦闘後のギスギス(どころの話じゃないデートDV)シーンは、このシーン書きたいがために戦闘シーン入れたというレベルで書きたい部分でしたが、読み返すとアッドが擁護できないくらい酷いし、ファナがあまりに可哀想だし、そもそも反映されるかどうかわからなかったので自主規制してあんな感じになりました。本当はアッドくんがファナちゃんの手にトバルカインを思いっきりぶっ刺して地面に固定されたファナちゃんがばたばたする、というシーンでした。

 他のシーンで追記すると、謎に始まった最後のカウンセリングは、2人がちょっとマトモに見えるように書いた部分なのでとっても不自然でしたね。あとは、私がオリジナルながらファナちゃん好きすぎてその可哀想な思考回路をお見せしたかったというのと、アッド君が今のところただのクズヤロウになってたのでちょっと擁護してあげたかったという意味もあります。私は2人とも大好きです。好きじゃないキャラなんか作りようがありません。

 第二部に関してですが、第一部だけでも話はひと段落しているし、第二部は予定では多少社会派になってしまって余計読んでもらう意識が薄いものになってしまうので、ここまででも十分かなとも思っています。ただ、いろいろと伏線を張ったり、そもそも「彼らが処分されるまでの物語」なのに処分されてないという問題も残ったりなのでぷんやりと書き続けようとは思います。

 書き溜めが尽きているのと、ナニガシさんの企画のも書きたいのでいったんここで区切りという感じになります。

 この度は早く更新したいがために多少雑な仕上がりになってしまったことは、申し訳なく思っています。でも、すてきな企画を用意してくださったテトモンさん、本当にありがとうございました!

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Tell us terrible Terrors:のろい、まじない、きりはらい その⑤

「世の中知らないことだらけですねぇ……えっと、略霊能力の効果は……あぁー!」
「ん、どうした?」
「だからあの写真の顔、全然印象に残らないんだぁ! 目ぇ外した瞬間に何か記憶が朧ろげになると思ってたんですよねぇ~」
燿子の言葉に、清嘉も出力された記述を確認する。
「……はー、なるほどなぁ……むしろよく写真残せたよなぁ。っつーか写真でも効果発揮すんのかすげぇ能力だな……」
「わー、異聞能力もシンプルに攻撃力高いですねー。ま、情報はゲットできたんで。作戦立てていきましょっか」
燿子はタイプライターから手を離し、自身の略霊能力を終了させた。
「それで、どうしますかセンパイ? 現状唯一の手掛かりなこの写真、目を離した瞬間証拠能力失いますよ。私の能力で何とかします? あのタイプライター、キーすっごい重いからあんま使いたくないんですけど……センパイが言うなら無理しますよ?」
(なら別の道具使えば良いのに……)
清嘉はその指摘を飲み込んで答えた。
「いや、写真1枚あれば、位置掴むだけなら俺ができるよ」
「へぇ~、そういやセンパイの能力知らないですねぇ。何なんです?」
「あぁ、【メリーさん】だよ。おいで、“メリーさん”」
清嘉が虚空に呼びかけると、何も無かったはずの空間に突如、背丈60㎝程度の赤と黒を基調としたロリータ衣装の少女が現れた。
「わぁ可愛い~。ほっぺたモチモチしてる~」
燿子はその召喚体を抱き上げ、両頬をもちもちと弄り始めた。
「やめたげて……“メリーさん”、この写真の子のところに行ってくれるか?」
召喚体は清嘉を見上げて頷くと、燿子の腕の中から一瞬で姿を消した。
「あー……もっと愛でたかったです……」
「後でね? あと、もう見つけたよ」
「はっや。足立センパイってもしかして天才?」
「“メリーさん”がすごいんだよ……あ」
「どしたの」
「いや……ターゲットが移動してるっぽい……とりあえず追いかけようか」
「りょーかぃ」
二人は空き教室の状態を入室前と同等に片付けてから、学校を後にした。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 25.ヴァンピレス ㊳

「僕は、きみを、止めに来た」
「そんな、どうして」
ヴァンピレスはつい後ずさる。
「わらわは、別に、悪い事なんて、そんな」
「君は、たくさんの人に迷惑をかけた」
ヴァンピレスの言葉を遮るように、逢賀さんは続ける。
その瞳は鮮やかな鮮紅色に輝いていた。
「たくさんの人の”大切なもの”を奪い、”大切な絆”を、壊した」
その”報い”は、必ず受けなければならない…と逢賀さんことヴァンパイアはヴァンピレスに近付く。
ヴァンピレスはおびえたように後退するが、その途中でつまずき尻もちをついた。
「これ以上、きみに誰かの”大切”を壊させないために、きみ自身の手を、これ以上汚させないために」
僕はきみを、止める‼とヴァンパイアは右手に銀色の長剣を生成し、ヴァンピレスに向かって走り出す。
ヴァンピレスは後ずさろうとするが、身体が思うように動かないのか地面の上で身じろぎするだけだった。
このままでは、ヴァンピレスの異能力は、奪われる。
…つまり、記憶が奪われるという事。
ただでさえ寂しい思いをし続けてきた彼女が、記憶を失ったらどうなるだろう。
ただでさえ、1人で物憂げな表情をしていたというのに…

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小説企画:Tell us terrible Terrors イントロダクション

時は現代、所は日本。怪異蔓延る世の中に、密かに生きる異能者たちの物語。
人々の囁き伝える恐怖の噂話が形を成した存在、それが『怪異』である。怪異たちは本能のままにその力を振るい、人々を恐怖に陥れていた。それらと戦う才をもつ唯一の存在が、“語部(テラー)”と呼ばれる特殊能力者たちである。
“語部”たちは、巷説の具現たる『都市伝説の怪異』の力をその身に下ろし、己の能力として操ることで怪異存在や既死存在たちを打ち祓う。
日常の裏側で繰り広げられる彼らの尽力によって、世間は今日も平和なひと時を享受しているのである。


といった感じの企画を用意したので、時間とやる気のある方は参加していただけると嬉しいです。詳細な設定はこの後どんどんぶん投げていくので、今回は企画要綱のみとなります。
この後出てくる設定を使って、好き勝手小説やポエムを書きましょう。大切なのは既存の世界に土足で踏み込む勇気。
開催期間は今年の9月末までです。何故なら大学生の夏休みは9月に差し掛かるから。
参加してくださる方は、タグに『Tell us terrible Terrors』または『TTT』と入れて投稿してください。略称の方だとスペルミスしなくて良いから楽だぞ。
皆さま奮ってご参加ください。また、設定に疑問などあればコメント欄にお願いします。