一風変わった愛の話
今からお話しするのは、一風変わった愛の話です。私はそのお相手に小学生の時に出逢いました。美しさ、清冽さ、厳しさ、どれを取っても間違いなく素晴らしかった。一目惚れをするのに、そう時間はかかりませんでした。しかし、残念なことに片想いのままです。今でも。この相手に触れられるのはごく僅かな人だけ。しかもほんの僅かにしか触れられません。その相手は時に微笑み、時に悪戯をし、そして時に深みを見せます。この相手は悠久の時を経て、今もなおこの世界に存在します。およそ1,200年もの間そこにいます。そして今も世界で6億人もの人がこの相手の虜になっています。
さて、そろそろ茶番は終わりにしましょうかね(笑)。ああ、書いていてこっぱずかしい。そう、この相手とは"チェス"です。8×8の盤上で繰り広げられるボードゲーム。それこそが私が愛してやまないものであり、一目惚れをしたものです。紆余曲折はあれど、やはり好きになってしまいます(チェスは永遠のツンツンキャラなのかもしれませんね)。
最後に、チェスと愛を一挙に表した至言をどうぞ。
「愛とは、全人生をかけて妻にチェスを教えること」(Love is: trying your whole life to teach your wife to play chess)