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自分に噓を吐いてる系めんどくさいガール

“光の怪盗”リリアーナ(リリィ)
種族:人間  性別:女  年齢:19歳  身長:160㎝
精霊と意思疎通し、彼らの力を借りる精霊魔法が得意な冒険者。生来の高い敏捷性と光の魔法による目くらましで魔物たちの本拠地に潜入しては物資や火薬庫を狙い、間接的な打撃を与える事が主な仕事。
得意な戦闘スタイルは器用さと素早さで敵の攻撃を捌きつつ、魔法で妨害や目眩しなどを行い相手の調子を崩させるトリックスター。
周囲からは明るく頼れるムードメーカーで知られている。
しかしてその本性は気の小さい臆病な陰の者。普段の飄々と平気で死地にも潜る勇敢なガチ陽の性格はかなり無理して作っている。
事あるごとに言い訳を用意しては誰も見てない陰で周囲を騙しているという罪悪感と本性との乖離のあまり吐いている。
トリックスターやってるのも直接命を奪うという重い責任を負うのが怖いから。使う魔法にも殺傷力の『ある』ものは殆ど無い。
ただし、輝かしく頼もしい『リリアーナ』のペルソナ自体は大変気に入っており、この振舞い方をやめたいと思っているわけでもないというとてもめんどくさい子。
そのため口説き文句なんかでよくある「本当の自分でいて良い」とかそういうのが地雷で、どんなに良い雰囲気でもスン……てなる。おどおどリリィもきらきらリリアーナもまるっと全肯定してほしい。わがままで可愛いね。そもそも本性の方を知る機会がまずほぼ無いからね。めんどくせェ。
ちなみに本名はリリィ。「リリアーナ」の愛称・略称と思われがちだが飽くまでこちらが本名なので、本当に呼んでほしい人以外にはさらっと「リリアーナ」で呼ぶよう訂正する。

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最強の戦闘狂

【亡霊少女】
ダンジョン《ステノ古城》のヌシとされている魔物。生きて帰った者の少なさから情報は極めて断片的だが、アンデッド系の魔物と推測されている。「死んだこと」はまだ無いから厳密には違う。
外見は抜き身の短剣1本だけを携えた、全体的に白に近いグレーといった雰囲気の12歳前後の人間の少女。肌も髪も纏ったワンピースも悉く白いのに、何故か雰囲気はうっすらグレーじみている。そんなに長い髪型はしてない。
普段は古城に入ってすぐの場所にぽつんと体育座りしているが、時折思い出したように中庭の菜園からほぼ野生返りしている野菜と罠にかかった小動物を回収してきては煮て食ったり(数日に1度程度)、ふと思いついたように城内を歩き回って発生したアンデッドや不幸にも遭遇してしまった侵入者を狩り倒して回ったりしている。
好きなものはかつての主と戦闘。どんくさく何をやっても失敗ばかりだった自分の事を見捨てなかった主のことを敬愛しており、戦闘好きもその発端は主の不在中に偶然敷地内に迷い込んできた小型の魔獣を満身創痍になりながら撃退した際、帰ってきた主から心配&褒めてもらったことで人生初の成功体験となり、「自分が戦って、どんなに傷ついてでも勝利して、主が帰ってきたら褒めてもらえる」と覚えてしまったため。
古城が廃城のダンジョンと化したのは100年以上前で、主は当然ながら既に死んでいる(何なら戦死)しそれだけの時間姿を変えずにいる彼女も勿論魔物化しているわけだが、少女は何をやってもダメな子だったので難しいことは考えないようにしており、どちらにもまだ気付いていない。
自分以外の使用人たちはみんな死んだり出て行ったり知らないうちに姿を消していたりでもういないけれど、主だけは彼の帰る場所かつ自分の唯一の居場所である城に帰ってきて、留守を守り数えきれないほどの戦闘を超えてきた自分を褒めてくれるはずだと信じ、ただ待ち続けている。
ちなみに城内に出現するアンデッドは彼女が殺した者のなれの果てである。
彼女の本名を知る者は、彼女に名を授けた主だけであるため、少女の名は未来永劫、二度と呼ばれることは無い。

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テーマポエムを作ろうの会 〈企画要項〉

どうも、テトモンよ永遠に!です。
超突然ですが企画です。
タイトルは「テーマポエムを作ろうの会」。
皆さんの作った「キャラクター」とその設定から、他の方がテーマソングならぬ「テーマポエム」を作る多分今までにない企画です。

詳しくルールを説明すると、
①自分が今までに作ったキャラクター(ポエム掲示板への投稿の有無は問わない)、ないし新たに創作したキャラクターの設定をタグ「テーマポエムを作ろうの会」とタグ「(キャラ名)の設定」を付けて投稿します(タイトルはなんでもOKです)。
この時、テーマポエムを作る側にとって作りやすいようできるだけ詳しく、分かりやすい設定を投稿してください。
あとテーマポエムを作る人の制作の参考になるかもしれないので、ポエム掲示板で既出のキャラクターであれば登場作品のタイトルや投稿時期を載せておくといいでしょう。
もちろん現在進行形の物語のため、まだ出せない設定があるというキャラクターは無理してその設定を載せる必要はありません。
② 自分がテーマポエムを書けそうな設定を見つけたら、それに沿ってポエムを書いて投稿してみましょう。
この時タイトルは自分の好きなものを付けても構いませんが、タグ「テーマポエムを作ろうの会」とタグ「(キャラ名)のテーマ」を忘れないようにしてください。
ちなみにポエムを書く時は、設定の投稿にレスを付けるか付けないかは自由にします。
また、同じ設定投稿から複数のテーマポエムができることがあると思いますが、それはそれで良しとしましょう。

という訳で、上記のルールを守った上で企画を楽しんでください!
開催期間はこの投稿が反映されてから6月28日(金)24時までです。
今回開催期間を長めに設定したのは、ここでは遅筆な方が多そうだからな〜という思いと今後開催する企画との連動を考えているためです。
開催期間中は定期的に要項の再掲を行うので自然消滅はしないからご安心を!
ぼくも頑張って韻文に挑戦してみようと思うので、皆さんも気軽にご参加下さい!
それではこの辺で、テトモンよ永遠に!でした〜

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少年少女色彩都市・某Edit. Outlaw Artists Beginning その①

「それでは、これで今日から君も“リプリゼントル”だ。芸術とこの街を守るため、精進してほしい」
「はい」
フォールムの大人から“リプリゼントル”として戦うための必須アイテムであるガラスペンを受け取り、その部屋を後にする。
芸術破壊者たる“エベルソル”から芸術を守るための、芸術の素養を持つ少年少女が変身する戦士たち。創造力を原動力として、このガラスペンで戦闘能力を確保して戦うそうだけど……。
「……ふむ」
とりあえずガラスペンを構え、空中に線を引く動作をしてみる。ペン先の溝に光り輝くインキが充填され、空中に軌跡を残した。
「おー……」
なるほどこれは面白い。使い方を理解したので、本体と一緒に貰った革製のケースにしまってポケットに入れておく。空中に留まったインキは処理に困ったけど、壁に押し付けてからぐしぐしと手で擦ると無事に消えてくれた。
さて、次は何をしようか。このまますぐに帰っても良いけれど、せっかくだからこのフォールム本部を探検しても良いかもしれない。
せっかくだから、他のリプリゼントルにも会ってみたい。一緒に戦うことになるかもしれない相手の情報は、少しでも多かった方が良いだろう。
そう考えて歩き出そうとしたその時、遠くの方から何かが勢い良く倒れる音が聞こえてきた。

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 キャラクター②

・キララ
性別:女性  外見年齢:14歳  身長:155㎝
人形の材質:毛糸  悪意:瞞着
災害:通り魔  能力:刃物を生成する
説明:“厄災どおる”の1体。街中に現れてナイフ片手に暴れていた通り魔を抑えて生まれた。お話の後、男性に命名されました。
栗色のベリーショートヘアと枯れ枝の如く薄く細っこい肢体が特徴。
割と息を吐くように嘘を吐く。本当の事も普通に言うので質が悪い。嘘を吐くときもいかにも嘘っぽく言う時とさらっと言う時とあるのでとてもややこしい。嘘が悪か否かには議論の余地があるとは思うが、個人的な見解としては悪意があるならそれは悪だよ。
身体は結構柔らかい。そして素早い。高所からの落下にも受け身が取れる。さながらネコチャン。でも疲労という概念はどおるには存在しないので上位互換。
能力は手元に刃物を生成するというもの。片刃または両刃、柄付きまたは柄無し、刃渡り5㎝~100㎝から選択してその時その時でお好みの刃物を生み出し活用する。
ちなみに愛称の『キララ』の由来は『シリアルキラー』。シリアルの部分は朝ご飯に消えました。何、綴りが違う? 細けぇこたァ良いんだよ。

・呪術師の男性
性別:男性  年齢:24歳  身長:平均より少し高い
説明:呪術対策課勤めの国定呪術師の男性。比較的新入りで、腕前はまだまだ未熟者レベル。投げてぶつけてとりあえず形にして、後から直接触れて呪術的エネルギーを注ぎ、調伏するというかなり非効率な封人形の使い方をする。
どおるに対する接し方は、相手の望みを聞き、信頼関係を築いたうえで、有事には言う事を聞いてもらうというスタイル。大抵の場合は物で釣る。前例がサユリとソラだけなので上手く行っているのかは分からない。
現在のイユの居候先だが、イユは別に言う事を聞いてくれるわけでは無いので少し困っている。でも欲しいって言われたからボードゲームとか本とか自費で買い与えた。イユさんは何だかんだで後輩の面倒を見てくれるしちょっとしたお願いくらいなら手伝ってくれるので助かってる。

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 キャラクター①

・サユリ
性別:女性  外見年齢:12歳  身長:140㎝
人形の材質:粘土  悪意:蔑視
災害:地震  能力:地面に振動を与え、損壊を発生させる
説明:“厄災どおる”の1体。小規模な地震により発生するはずだった余震を全部吸い込んで生まれた。震源は約80㎞の沖合でした。
人間の事を下等生物と思っている節があり、言葉の端々に謎の刺々しさと図々しさが感じ取れる。
平熱は40度弱と結構高め。保有エネルギー量がすごいから仕方ない。身体が柔らかい。指を曲げて手の甲に付けられるくらい柔らかい。上手く間接を極められても頑張ればギリギリ無傷で抜け出せる程度には柔らかい。ところでどおるには一応痛覚があるんだが、どうも「痛み=避けるべきもの」と脳内で結びついていないらしい。なんで?
能力は手足を付けた対象に振動を与え、破壊を起こすというもの。一応地面以外にもいける。破壊が起きない程度の出力も可能だけどあまり好まない。能力の都合上空中に放り出されると無力になる。
ちなみに愛称の『サユリ』の由来は『小揺り』。発生させる揺れは全然小さくない。

・ソラ
性別:女性  外見年齢:7歳  身長:120㎝
人形の材質:鉛  悪意:嫌悪
災害:放射能汚染  能力:不可視光線を操る
説明:“厄災どおる”の1体。かつて発生した原子力発電所の事故を収拾するために生まれた。
ポケットの沢山あるもっふもふのおべべを着せてもらっているので、ころころに着膨れしている。
身内と認めた相手以外に遭遇すると反射的に嫌そうな顔と態度をして「うわ出たよ……」とか言ってくる。
動きが鈍く身体も硬い。泳ぎも下手糞。まあ水中を歩くぐらいなら問題は無い。
能力は紫外線、赤外線、放射線などを操るというもの。基本的にはX線による透視でスポッターとしてサポートしたり、赤外線を操って家電を誤作動させて遊んだりしている。やろうとすれば放射線で生体組織ぶっ壊しにいけるけど「危ないからやめてね」って呪術師に言われたからやらない。
ちなみに愛称の『ソラ』の由来は覚えてない。確実に何かあったはずなんだが、何か気付いたらこの名前がついてた。

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 その⑤

「……あなたの仕業か」
目だけをサユリに向け、少女は低く言う。
「だとしたら?」
「まず、あなたから」
倒れた体勢のまま、少女がロケットのようにほぼ水平に飛び出した。サユリは再び地面を揺らしたが、空中にいる少女に影響は無く、一瞬のうちに接近した彼女によって、サユリは両足首を切断されてしまった。
「っ!」
既に切断されている右腕を伸ばすが、透明な体内液が飛び散るばかりで、少女を止めることはできない。
更に踵を返した少女が、心臓目掛けて刺突を放ってくる。サユリは倒れ込みながらも身体を大きく反らしながら躱し、心臓の代わりに左の肩の辺りに刀剣が突き刺さる結果となった。
「……捕まえた!」
右腕の肘を刀を握る少女の腕に絡みつけ、残る左手で肩の辺りを掴み、自身の倒れる勢いも利用して引き倒す。
「は、離せ……ぎッ⁉」
サユリの左手から少女の身体に、強烈な振動が一瞬伝わる。全身へのダメージで一瞬意識が飛び、気付いた時にはサユリを下敷きにうつ伏せに倒れ込み、後頭部を呪術師の男性に抑えられていた。
「ぅぁ……」
「悪い子だ……少し大人しく、してもらおうか!」
男性の手から、呪術的エネルギーが直接注ぎ込まれる。少女は一度大きく痙攣し、脱力しきって動かなくなった。

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 その④

「そ、ソラ?」
「はぁ……我らが主さまはこれだから……コイツの手が見えないんですか」
ソラの言葉に男性が改めて少女の右手を見ると、手の中には長さ数㎝の刃が握り込まれており、それは男性の胸元にまさに突き立てられようとしていたところだった。
「なるほどォ? コイツ、まだ呪力が足りてないモンで暴走状態が収まってねーわけだ。言っとくけど私は手伝わないぞ?」
イユの言葉に男性は頷いた。それと同時にソラが少女を押し返すが、少女は飛び退くように躱し、それまで握っていた小さな刃の代わりに刃渡り50㎝ほどの片刃の刀剣を生成した。
「サユリ! その子を止めてくれ!」
「了解です、未熟なマスター」
向かってきたサユリに、少女が斬りつける。サユリは身体を大きく反らせて回避し、刀剣を持っている方の手を掴もうとする。少女はそれを素早く手を引きながら躱し、ついでとばかりに伸ばしてきたサユリの手首を切断した。
「っ……! 速い……」
少女が飛び退き、サユリは呪術師の男性を庇うように位置取りを調整した。
「サユリ。何とかしてあの子に直接触れたいんだ。手伝ってくれるね?」
「……まぁ、マスターはすっ鈍いから、1人じゃあの子に近付く前にナマスにされちゃうのは分かりますけど……たぶん、あたしじゃ抑えられないと思うので、粘っていられるうちにさっさと決めてください」
「ああ、やってみよう」
少女が再び距離を詰めようと駆け出す。その瞬間、突如バランスを崩し勢い良く転倒した。
「あれ……? 足元が、急にゆれた……?」
立ち上がろうとして、再び頽れる。

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ほーりーふぁいと せってい

一応設定を端的にまとめて投下します。題名に他意はないです。普通に聖なる喧嘩です。

世界観︰田舎。堕天使(片羽)への偏見がすごいとこ。人間が地上に神殿作ると、天使が別荘的な扱いで住んでくれたりする。

ティノ
種族…堕天使。元は普通の天使。
権能…でかいスピーカー。羽を失う前は、半径2km以内の生物の鼓膜を破くこともできた。今は市販のスピーカーレベル。
性格…勇気はあるが押しに弱い(?)巻き込まれ体質で何もやらかしてないのに片羽になったりする。可哀想。

リリィ
種族…天使。この地域では稀有な四枚羽。
権能…レーザービーム。当たると焼き切れる。一気に光線を隙間なく出せる範囲は最大で半径5kmくらい。(現状小説では使ってない)
性格…めっちゃ強気。短気。一応女の子として生きてる。昔やんちゃした頃いろいろあったのでアーサーは嫌い。虫と同じくらい嫌い。

アーサー
種族…悪魔。この地域では稀有な二又。
権能…武器の生成。本人が武器だと認識しているものに限る。また、内部が複雑なものは生成に時間がかかる。本人が銃好きなので銃ばっか作る。
性格…女心わかんないタイプの運動神経良い男子。偏見はない筈だがデリカシーとか倫理観が足りないので失礼なこと言いがち。リリィは嫌い。

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Daemonium Bellum RE:堕ちた明星と狼 おまけ

企画参加作品「Daemonium Bellum RE:堕ちた明星と狼」のおまけ…というか設定です。

・ルシファー/サタン
種族:堕天使(追放)
権能:光を操る
今回の主役。
紫髪で片翼の堕天使。
元々は天界の天使たちのトップ“天使長”だったが、色々あって反乱を起こし追放された。
実は多重人格で、“サタン”は“ルシファー”の別人格。
実際の所天界で反乱を起こしたのは“サタン”の人格の方で、“ルシファー”の方はほとんど関わっていない。
“ルシファー”は常識的で割と大人しい性格。
“サタン”は掴みどころがなく割と明るい。
先の反乱の際にアモンと共に戦ったそうだが、このことを認識しているのは“サタン”の人格で、“ルシファー”の人格は認識していない。

・アモン
種族:悪魔
権能:火を操る
天使たちに追われていた悪魔。
普段は帽子を被っており、異形態は蛇のような尾を持つ狼の姿である。
先の反乱でサタンと共闘したそうで、物語の中でもサタンに助けられている。
サタンに対し当人でもよく分からない感情を向けている。

・ベベ
種族:堕天使(逃亡)
権能:闇を操る(設定上)
ルシファー/サタンの世話を焼いている堕天使。
べべはあだ名で本名は“ベリアル”。
金髪で背中に1対の翼が生えている。
設定上は先の反乱以前に色々あって天界から逃亡し、その後元々付き従っていたルシファー/サタンが堕天したことで再会、世話を焼くようになった。
お茶目な世話焼き。
ルシファーの別人格“サタン”の存在に気付いていないらしく、それ故にアモンのことは知らない。

・下っ端天使たち
種族:天使
権能:不明
アモンを追いかけサタンにボコされた天使たち。
サタンが手加減したので気絶しただけである。

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厄災どおるtutorial:嘘吐き煌星 その③

呪術師の男性、イユ、サユリが一足早く現場に駆け付けると、中年男性が血のついたナイフを振り回しながら滅茶苦茶に周辺の人間に切り付けようとしていた。周囲には数人、倒れている人間も見られる。
「イユ!」
「あー? 私に何か頼むんじゃねーぞ? 殺すぞ?」
「……分かったよ。サユリ、悪いけどあの人の気を引いてくれる?」
「了解です、マスター」
通り魔の男にサユリが滑るような動きで接近する。それに気付いた通り魔は彼女に向けてナイフを突き出したが、サユリはそれを片手に突き刺させることで止め、通り魔が動揺している隙にナイフを持っていた手ごと捕える。
「捕えました」
「ありがとう、これで……!」
男性はボックスから封人形を1つ取り出し、通り魔の男に向けて投げつけた。まっすぐに飛んでいったそれは通り魔の額に直撃し、そこを起点に暗紫色の煙のようなエネルギーが渦を巻いて噴き出した。
数秒後、エネルギーの渦から気絶した通り魔が吐き出されるように放り出され、渦が霧散する。そこには、白いワンピースを着た少女が立っていた。
「んー、細っこいがなかなか背ぇ高い子ができたじゃん。なァ呪術師?」
少女を見ながら、イユが笑う。
「そうだね……これで終わりなら良いんだけど……」
少女は枯れ枝のように細い自分の手足をしばらくぼんやりと見やり、不意に呪術師の男性の方に顔を向けた。
「……あなたが、わたしをつくってくれたんですか?」
「えっ、あ、ああ、そうだけど……」
少女はふらふらとした足取りで男性に近付いてきた。
「ありがとうございます、わたし、あなたのおかげで今、ここにいるんですね……」
少女がふわふわとした口調で言いながら距離を詰め、手が届くほどの至近距離にまで辿り着く。
「このご恩……どうお返ししたらいいか…………」
少女の伸ばした腕を、ちょうど追いついたばかりのソラが掴んで止めた。

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少年少女色彩都市・某Edit. キャラクター紹介②

・“受動的ノーツウォーカー”魚沼理宇(ウオヌマ・リウ)
年齢:14歳  性別:女性  身長:147㎝
芸術:アーケード音楽ゲームプレイ  衣装:学校制服風衣装(ブラウス、セーター)
タマモの戦闘スタイルに憧れてリプリゼントルになった少女。趣味は音ゲー。体力の都合で1日3クレジットまで。
戦闘時は長さ30㎝程度の棒を2本描き、リズミカルに攻防一体の連打を放つ。多少の変化はソフランで慣れてるから大丈夫だけど、やっぱり一定のリズムの方が楽だなー……って。
絵はあまり得意では無いので簡単なものしか描かないというか描けない。代わりにインキに手を突っ込んでコーティングするようにガントレットを生成したりもする。
個人的「打撃ダメージによって内臓ズタボロにして血を吐きながらも強気に笑って戦い続ける姿が似合う子」No.1。ナニガシの寵愛を受け、出てきたら大抵酷い目に遭う。

・“モデラー”ぬぼ子
年齢:10代後半  性別:女性  身長:159㎝
芸術:3Dモデリング  衣装:サイバーパンク
『雨野ぬぼ子』の名前で活動している動画投稿者。主な動画ジャンルは3DCGアニメーション。とある目撃者の証言によると、「3Dモデリングソフトを起動して、直方体のCGモデルを生成した。そこから腕組みをして何やら考え込み始めたので、5分ほど席を外し飲み物を買って戻ってきたところ、姿勢は全く変わっていなかったにもかかわらず画面の中に極めて精緻なヒトの腕のモデルがあった」とのこと。ガラスペンの使い方も独特で、3点を指定することで直方体を瞬時に生成し、拡大・複製して相手を押し潰す戦法を得意としている。
よくコーヒー飲料やエナドリを飲んでいるがカフェインはもう効かない。美味しいから無問題。
素の性格は引きこもりの陰キャだが、人前では行動力ある明るく面倒見の良いお姉さんを演じるようにしているため、他のリプリゼントルからは大人気。

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少年少女色彩都市・某Edit. Modeling Master Amenonuboko その⑥

「すごかったじゃない、新人くん。この調子なら、私なんかいなくても十分やっていけると思うよ」
勝利を収めて呆然としている新人くんの背中に声を掛ける。
「あ、ぬぼ子さん。いえそんなこと無いです。ぬぼ子さんが後ろ盾になってくれたおかげで、安心して戦えたので」
「けど君、すごいねぇ。動物描くの上手いし、あのうさぎさんなんか勝手に動いてくれたよ?」
「え、何それ知らない……あのウサギ、何したんです?」
「あの芸術家さんについて行くように言ったらその通りにしてくれたよ」
「へー……。と、取り敢えず」
新人くんがガラスペンを軽く振ると、馬やサイたちは消えてしまった。きっとうさぎさんも消えたんだろう。
「今日はついて来てくれて、本っ当にありがとうございました!」
新人くんが頭を下げてきた。
「良いよ。また何か困ったことがあったら遠慮なく言ってね? 夕方以降と土日は大体空いてるからさ」
「はい、また機会がありましたら、ご指導よろしくお願いします!」
「うん。それじゃ、私はのんびり歩いて本部に戻るから、じゃーね」
新人くんに向けてひらひらと手を振りながら別れの挨拶をして、眠気を思い出しつつあった身体を引きずりながら本部の私の休憩室を目指した。

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厄災どおる tutorial:嘘吐き煌星 その②

呪術師の男性がサユリにも声を掛けようとすると、彼女は既にそれまでいた場所から離れており、肩掛けベルト付のボックスを男性に対して差し出していた。
「はい、マスター」
「え、ああ、ありがとうサユリ。助かるよ」
「気にしないで、マスターはただの人間だからわたし達が助けないと無能のクソ雑魚ナメクジだから……」
「あっはい」
机上の籠から封人形を十数個ボックスに放り込み、男性はボックスを肩にかけ扉に向かった。
「じゃあ、行こうか」
「「「了解」」」
3人の答えを背に、男性は部屋を出て、そのまま街へと繰り出した。

呪術師の男性を中心に、3mほど前方にプラスチック製のバットを肩に担いだイユ、隣にサユリ、2mほど後方に通信端末を手にしたソラがついていく形で一行は街を見回っていた。
(はぁ……めんどくさ……。いやたしかに戦闘能力でいえば私が1番弱いよ? だからって電話番任せるとかさぁ…………我らが主さまはさぁ…………あ、良いこと思いついた)
ソラは能力を発動し、自身の周囲に微弱な電磁波を流した。
(はーいジャミングかんりょー。これでもう電波が悪いので連絡つながりませーんざーんねーんでぇしたぁー)
内心だけでほくそ笑み、ソラは空中を漂う電波から電脳世界の情報を閲覧し始めた。
「……あ」
「どうかした、ソラ?」
小さく呟いた声に、呪術師の男性が立ち止まり、振り返って尋ねた。
「主さま、近くに通り魔が出たそうです」
「具体的な位置は」
「進行方向から右に2ブロック、前方3ブロック」
「分かった。みんな、少し走るよ」

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【非公式】少年少女色彩都市・公式キャラクター紹介

少し前にナニガシさんも参加したリレー小説『少年少女色彩都市』のキャラクター設定を、ナニガシさんの主観で雑に乱暴に書いていきます。より詳細な設定は原案のテトモンさんや企画者の点Pさんがきっと書いてくれる。
・叶絵さん
芸術:イラスト/ポップなアニメ調の人物画(部分)、ダークなアニメ調の背景
衣装:ピンクいワンピース風の衣装
本作主人公。イラストを描くことだけが取り柄の少女。妹が優秀過ぎてコンプレックスの塊。プレリュードが前奏曲であることだけは何故か知っている。得意分野はポップな感じの人物画とダークな感じの背景。鳥さんも描ける。でもこの子、全身画描けないんだよな……。多分SNSや投稿サイトに絵を出しちゃいけないタイプ。ちょっとでも叩かれたら唯一の取り柄もへし折られて死ぬしか無くなる。
・薄紫色の少女
芸術:イラスト/トゥーン調モチーフ不問
衣装:華美な装飾の薄紫色のワンピース
リプリゼントルの中でも特に強い部類らしいリプリゼントル。クソガキ。ちっちゃくて(重要)強い。嫌いなものは嫌いと言う子。彼女がものを描いてる描写はナニガシさんしか描いてないからナニガシさんがいくらでも設定用意して良いよね。ちなみに本名は知らないけどナニガシさんは臼村早紀(仮称)って呼んでる。ウスムラサキ。本名気になるね。
・和湯典礼
芸術:演奏/バイオリン
衣装:燕尾服
音楽を得意分野とする少年。バイオリンを描いて演奏すると相手は干し肉になる。コワイ!
けど燃費がたいへん悪いようで1日に何度も戦えない。あとお兄さん、演奏専門の割にきちんと弾けるバイオリン用意できるなんて、絵ぇ描くの上手いねぇ。やっぱり普段から見慣れてるものは描きやすいんだろうな。
・和湯のお姉さん
少年の姉貴。本名はテトモンさんの頭の中にある。元リプリ。ガラスペンはまだ持ってるけど、芸術性は既に枯れかけてるらしい。そりゃ有能な芸術家は早逝なもんだけど、芸術性だけ死んでるなんて何があった?

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少年少女色彩都市・某Edit. Modeling Master Amenonuboko その⑤

白蛇から下りた芸術家さんをエベルソルから守るため、まずは防壁を生成する。次いで両脇を固めた避難路を形成し、避難を指示した。
「避難完了ヨシ。……さて、あの人の避難に最後までついて行ってあげるべきか、新人くんの戦いを見守っておくべきか……そうだうさぎさん」
腕の中に抱いたままのうさぎさんに声を掛ける。
「あの人について行ってあげてくれる?」
うさぎさんは私の腕からするりと抜け出し、芸術家さんの後を追うように走り去っていった。
「民間人の警護ヨシ。新人くんは頑張ってるかなー?」
階段を生成し、防壁の上から顔だけ覗かせる。新人くんは2頭の馬を前衛にしながら蛇に攻撃させ、また別の何かを描いている。今度は何を描くのかな?
結構大きい動物みたいだ。がっしりしていて、重厚な体つき。太い四肢。鼻から生えた太い角。
あれだ、シロサイ。アフリカゾウの次に重くて大きな陸生哺乳動物。
新人くんの指揮で、サイが突進する。馬たちが横に躱すのと同時にエベルソルと衝突し、敵を数mもふっ飛ばしてしまった。
「そのまま、轢き潰せ!」
新人くんの指揮に従ってサイはエベルソルに突進し、その重たい全身を使ってぺしゃんこに潰し倒してしまった。

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厄災どおる tutorial:嘘吐き煌星 その①

“対策課”の一室。その入り口に近付く気配に、少女は仲間たちに無言のアイコンタクトで意志を伝えた。仲間たちもまた無言で頷き、陣形を完成させる。
そしてドアノブが動いた瞬間。
「突撃! 殺せぇー!」
少女の合図と同時に、入室してきた人間に少女らが一斉に飛びかかった。瞬く間にその人間をうつ伏せに押し倒し、少女は背中の上に飛び乗った。
「いっひっひっひっひ……制圧完了」
満足げに笑い、少女は押し倒された人間――その呪術師の男性の背から下り、仲間たちに解散の命を送った。
「やあ、イユ……また新しい手口かい」
呪術師の男性が苦笑し、立ち上がりながら少女――イユに呼びかける。
「ああ、こないだ本で読んだんだ。たしか……何つったっけ? ソラ、あれ何ていったっけ」
小学校低学年程度に見える小さな少女、ソラはおずおずとイユの隣に近寄りながら答えた。
「たしか、ねっさつほーきゅーっていうんだよ。ミツバチがスズメバチを取り囲んであっためて殺すの」
「そうそれ。流石にちと数が少なかったかな。いくら私らの体温がぽかぽかといっても、さすがに3人ぽっちで蒸し殺すのは難しかったか。おい呪術師ィ、あと10人くらい仲間増やせよ。その時はきっちり熱殺してやる」
「そうかい……努力するよ」
最後の1人の仲間、2人よりいくらか年上に見える少女、サユリが2人の近くに寄っていったところで、呪術師の男性はあらためて3人に向き直った。
「それじゃあ、出掛けるよ。ソラ、通信手をお願いできるかな」
「うっわまた私にそういう面倒なの押し付ける……」
それまでの自信なさげに背中を丸めた姿勢は変わらず、表情と口調だけは刺々しくソラが答える。
「イユ、人形のストックは?」
「そこの机の上にあんだろー。個数はまだそれなりだし、この間発注した分は明日到着だし。あ、私に荷物持ちなんかさせんなよ? させたら殺すからな?」
「分かってる分かってる……」

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Daemonium Bellum RE:堕ちた明星と狼 Act 7

「…でも、ぼくのかつての戦友に手を出そうとする奴は許せないなぁ」
サタンはそう言って右の人差し指を茂みの中に隠れていた天使に向ける。茂みの中にいた天使は驚いて身構えた。
「貴様、何を…⁈」
その天使が言い終わる前にサタンの指先から閃光が放たれる。その光は天使の胸元に向かって真っ直ぐ伸び、天使を一気に吹き飛ばした。
「なっ⁈」
他の天使たちは驚いて後ずさる。吹き飛ばされた天使は大木にぶち当たりうっとうめいて気絶した。サタンはちらと他の天使たちの方を見る。
「…その権能、まさか⁈」
天使たちが弓矢を構えると、サタンはうへへへへと笑う。
「そう、そのまさかさ」
サタンはそう言って指先を向けるとそこから光線を撃ち出す。天使たちはバッと飛び上がってそれを避けた。光線は近くの木々にぶつかりその表面を焦がす。
「なんでコイツがこんな所に⁈」
「おいおいマジかよ…」
「とにかく、やるよ!」
飛び上がった天使たちは口々に言いながらも弓矢を構える。しかしサタンはニヤリと笑って右手を天使たちに向けた。
「このぼくに立ち向かおうとはいい度胸だね」
…それでも、とサタンは指先を光らせる。
「君たちに、負ける訳にはいかないんだ!」
サタンはそう言って指先から光線を撃ち出す。光線は空中で3つに枝分かれして天使たちの心臓近くに当たった。
光線を喰らった天使たちはそのまま力なく地面に落下する。サタンはその様子を見届けると、いつの間にか人間態に戻っていたアモンの方を見た。