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墓想造物茶会 Act 22

「…あら、そんなに驚く?」
「いや、初めて聞いたから…」
ピスケスは笑顔で聞き返すが、キヲンは思わず苦笑いした。
それに対しピスケスは、まぁそんなものよと続ける。
「私は明らかに弱い存在は守って当然だと思ってるけど、どう考えても強い者は守らなくてもいいと思ってるの」
だからあなたたちによくしてる、とピスケスはティーカップに口をつける。
その言葉にキヲンは言葉を失うが、ここでかすみが…でも、と呟いた。
「それじゃナツィは守らなくてもいいってことになるけど…」
「あら、そういうことになっちゃうわね」
かすみの指摘にピスケスはふふっと笑う。
「それでも私は歳乃に言われてアイツと連んでたの」
だから上層部からの命令がない限り、動けないとピスケスはティーカップをテーブルの上に置いた。
少しの間その場に沈黙が流れる。
「…ねぇ、ピスケス」
不意にかすみが呟いたので、ピスケスがそちらの方に目を向ける。
「やっぱり、ナツィのこと、探せない?」
「随分しぶといわね」
「やっぱり気になるんだ」
ナツィが、自分たちと“仲良くしたくない”って言ってた理由を、知りたくて…とかすみは自信なさげに俯く。
ピスケスは…そうねぇ、と顎に手を当てる。

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墓想造物茶会 Act 21

「じゃ、じゃあ、ピスケスがボクたちと一緒にいるのは…」
「強力な人工精霊であるナハツェーラーが、“学会”に反抗したり、敵対組織に攫われたりしないように見守るため、ってところかしら」
驚くキヲンに対し、ピスケスはそう言い切った。
その言葉に、キヲンとその隣に座るかすみは目をぱちくりさせる。
その様子を見て、ピスケスはそんなに驚くことじゃないわと2人に笑いかけた。
「魔術師たちの集まりであるこの組織…“学会”は、一般人に秘匿されている魔術で無関係の人を傷つけないために結成されたものなの」
だから、強力な人工精霊が“学会”関係の魔術師のところにいるとなれば、見張っておかなきゃいけないとピスケスは部屋の窓際の席で書類を眺めている自らの保護者…歳乃の方を見やる。
「だから私はアイツに近づいた」
ピスケスはそう言って、テーブルの上のティーカップを手に取った。
「そ、それじゃ、ピスケスがボクたちによくしてくれるのって…」
「あぁ、それはきーちゃんやかすみがナハツェーラーや露夏と違って弱い存在だからよ」
「えっ」
自らの質問をさらりと答えるピスケスに対し、キヲンはポカンとする。
かすみも少し驚くが、露夏は真顔のままだ。

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墓想造物茶会 Act 18

「ナツィがいそうなところを探してもいないし、家にも帰ってないっていうし…」
どこへ行ったのか全然わかんないんだよ?とかすみは返す。
それに対しキヲンは、でもとテーブルに身を乗り出す。
「ナツィがいないと寂しいし、そもそもかすみの元気がないもん」
だから、探そ?とキヲンは首を傾げた。
かすみはでも…と言いかけるが、キヲンはそれを遮るようにかすみ、と声を上げる。
「かすみはナツィのこと好きなんでしょ?」
「!」
かすみは少しハッとする。
「あれ、好きじゃないの?」
「えっ、いや、嫌いではないけど、でも、なんか…」
キヲンに聞かれてかすみはおろおろし始めた。
「ナツィが自分のこと好いてくれてるから、自分もそれなりに返してるだけで…」
実際どうと言われると…とかすみは困惑する。
キヲンはその様子を見て不思議そうな顔をしたが、とにかくさと椅子から立ち上がった。
「ナツィのこと、探しに行こ?」
ボクも好き好き〜なナツィに会えないの嫌だし、とテーブルの横をキヲンは通る。
「とりあえず、ピスケスや露夏ちゃんに手伝ってもらお?」
ナツィが好きかどうか考えるのはあと!とキヲンは椅子に座るかすみに手を差し伸べた。
かすみは驚いたような顔を少ししたが、キヲンが促すように笑っているので断り切れずにその手を取った。

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墓想造物茶会 Act 6

「今ってナツィ寝てる?」
キヲンがそう尋ねると、かすみは、まぁ、多分そうだけど…と答える。
それを聞くとキヲンは、じゃ、起こしに行ってくる!と言って廊下に飛び出し、物置の3つ隣の部屋に向かった。
かすみは、あっちょっと…と引き留めようとするが、キヲンは気にせず扉を開け放つ。
「ナツィおっはよーっ‼︎」
バタン!という音とともにかすみの部屋にキヲンが飛び込むと、狭い部屋の窓際にベッドが置かれているのが見えた。
そしてその上には、ゴスファッションを着た黒髪のコドモ…ナツィが横になっている。
「…うるさい」
少しの沈黙ののち、鬱陶しそうにナツィが呟いた。
しかしキヲンはその言葉をものともせずにナツィに駆け寄る。
「ふへへ〜、ごろごろしてるナツィもかわい〜」
「う、うるさい」
にへへへへへ、とナツィに顔を近づけるキヲンに対し、ナツィはキヲンに背を向けるように寝返りをうった。
キヲンは、ナツィは照れ屋さんなんだから〜とベッドの端に座る。
ナツィは嫌そうな顔をした。
「…それにしてもナツィ」
不意にキヲンが呟いたので、ナツィは嫌そうな顔をしつつも目線だけキヲンの方に向ける。
キヲンはナツィの方に目を向けた。

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墓想造物茶会 Act 2

「あ、かすみ」
金髪のコドモがそう言うと、かすみと呼ばれたコドモはまだババ抜きしてたの?と尋ねる。
金髪のコドモはうん!と頷いた。
「露夏ちゃんが暇だからやろうって言い出して、それでナツィが5回負けたの」
「一言多いぞキヲン」
金髪のコドモの言葉に対し、ナツィは呆れたように突っ込む。
キヲンと呼ばれたコドモは、だって事実じゃん?と小首を傾げ、ナツィはため息をついた。
かすみは苦笑しつつ、それはいいんだけどさと話を続ける。
「きーちゃん、寧依が裏口で迎えに来てるよ」
かすみがそう言うと、キヲンはえっ、もうそんな時間?と驚き立ち上がる。
かすみはうん、と頷く。
「だってもう夕方の5時半過ぎてるし」
かすみがそう言うと、キヲンはえーつまんない〜と先ほどまで座っていたイスに座り呟く。
「まぁまぁ、そんなこと言わないの」
駄々をこねるキヲンを正面に座る青い長髪のコドモがキヲンをなだめる。
「寧依はあなたの家族なんだから」
ね?と青髪のコドモ…ピスケスはキヲンの
キヲンは、むぅ〜と頬を膨らませたが、かすみがきーちゃん、と声をかけるとわかったと返した。
「さて、私たちも帰りましょうか」
ねぇ露夏?とピスケスは隣に座る露夏に目を向ける。
露夏は、はいはいと呟いた。