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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 24.ヴァンパイア ㉗

「貴女がわらわの提案に乗らないのなら、無理矢理にでも受け入れてもらうわ」
そう言って、彼女は右手に白い鞭を出す。
そしてそれを静かに振り上げた。
…マズい、そう思ったわたしは咄嗟に横にある路地に飛び込み、そのまま細い道を走り出す。
しかしヴァンピレスは待ちなさい!と叫んでわたしを追いかけ始めた。
わたしはとにかく、暗くなり始めた路地裏をひたすら駆けていく。
ひと気のない細道はひどく不気味で、時間帯も相まってあまり走っているのは気分がよくない。
だがとにかくわたしは逃げなくてはならない。
だってこの状況は、明らかにヴァンピレスがわたしの記憶を奪いに来ているからだ。
”記憶”と言ってもどこからどこまでのものが奪われるか分からないが、ネロ達との楽しかった思い出を奪われたくはない。
それにこの忙しい時期に記憶をなくすのはまっぴらごめんである。
そう思いながら、わたしはひたすら路地裏を駆け、人の多い駅前の方を目指した。
この街でも人通りが多い方である寿々谷駅前まで行けば、人目につくということでヴァンピレスも追って来れないだろうし、攻撃もしづらいだろう。
そう思いつつ駅前に近い細い通りへ繋がる角を曲がった所で、わたしは角から出てきた人とぶつかりそうになった。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 24.ヴァンパイア ㉒

「俺達みたいな頻度で会っているっていうなら、友達を優先するかもしれないが…」
人による、って奴かねと師郎は呟く。
わたしは人による…?と反復した。
「そう、相手にもよる」
ソイツが自分にとって大事な存在であるかどうかが問題だな、と師郎は続ける。
「世の中には友達っていっても、ちょっと一緒にいるのがメンドいな~って奴もいるし、ずっと一緒にいたいって奴もいるだろ?」
だから自分にとってその友達が大事な奴かっていうのが重要なんだ、と師郎はテーブルに肘をつくのをやめてイスに座り直した。
「え~師郎珍しく良い事言うじゃーん」
不意にネロがそう言ったので、師郎は笑いながら、なんだよ普段はもっとテキトーだって言うのか?と彼女に言い返す。
「俺はこれでもこのメンツの中で一番年上なんだぞ⁇」
「それそんな関係ないでしょ~?」
そこの一般人は置いといて、ボク達は過去の異能力の持ち主の記憶を引き継いでいるんだしー、とネロは師郎に対し口を尖らせた。
師郎はそうだなと笑う。
と、話がひと段落した所で、耀平がわたしの方を見やって、ま、師郎の言う通りだと言った。
「友達を優先するか、自分を優先するかは、その友達が自分にとってどういうものか次第だ」
耀平はわたしの目を見ながら続ける。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 24.ヴァンパイア ⑫

「なんかあった?」
ネロの急な質問に、わたしはえっ、と飛び跳ねた。
「な、何って…」
「いやー、いつもの場所にいなかったからどうしたのかなーって」
ちょっと気になっただけ、とネロは呟く。
わたしは今の悩みが見透かされた訳ではないと分かって内心安堵したが、いつものようにショッピングモールの屋上に行かなかったことを若干不審がられているようで不安になった。
今日、ヴァンピレスがわたしに会いに来るということで、ネロ達に迷惑はかけられないと彼らに会わないよういつもの待ち合わせ場所に行かなかったのだが…やっぱり会ってしまう時は会ってしまうらしい。
地方の街だから仕方がない…そう思いつつ、わたしは何でもないよと作り笑いで返した。
そう?とネロは不思議がったが、すぐに耀平が、そうだネロ、ゲーセン行こうぜ!と声をかける。
「この前ネロが取り損ねたぬいぐるみ、また取りに行こう」
「そうだね!」
耀平の提案に、ネロは明るく答える。
それを聞いて師郎は、じゃー行きますかねと後頭部に両手を回し、その隣で黎はうんうんとうなずいた。
それを見てネロは不意に、あ、アンタも行く?とわたしに尋ねる。
わたしは急な提案に驚きつつも、とっさにそうだねと答えてしまった。
「…じゃ、行くか」
ネロがそう言って歩き出すと、耀平、黎、師郎が彼女に続く。
わたしもそんな彼らに続いた。

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LINkerWorld LINearWaltz 〈サンプルキャラクター〉 その2

その1の続き。

・エフェメラル EPHEMERAL
一人称:私
所属前線都市・基地:なし→ヘスペリデス
ペア相手:なし→ミラキュラス
ジェミニ:コノハナサクヤビメ
ジェミニ起動キーの色:ピンク
通称:エフ/エフィー
異界の中規模前線都市・ヘスペリデスの基地にやって来たリニアーワルツ。
容姿は長身で、桜色の長髪の一部を(当人から見て)頭の左側で花飾りのついたヘアゴムで留めており、ピンク色の官帽を被っている。
服装は薄ピンクのワンピースの上にピンクのダブルボタンの詰襟型ジャケットを着ており、足元は黒タイツと白いショートブーツを履いている。
性格は自他ともに厳しいが、精神的にやや不安定なところがある。
現在はペア相手が諸事情でいないが、後述のジェミニ・コノハナサクヤビメとの適合率が極端に高いため、コノハナサクヤビメを単独で使いながら異界開発機構上層部の特命で各地の前線都市を転々としていた(これはコノハナサクヤビメと対になるジェミニ・イワナガヒメの適合者を探すためでもあるらしい)。
前述のミラキュラスと運命的(?)な出会いをしたことで、戦うだけの日々が変わり始める。
使用ジェミニ・コノハナサクヤビメは刀型の機体で、対になる機体・イワナガヒメと合体させることで大砲として使用できる。

〈サンプルキャラクター〉はここまでです。
ちなみにサンプルキャラの設定は自分でキャラを作るときの参考にしていいし、自由に使ってもいいよ〜。

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LINkerWorld LINearWaltz 〈サンプルキャラクター〉 その1

こちらは企画「LINkerWorld LINearWaltz」の〈サンプルキャラクター〉についての書き込みです。

〈サンプルキャラクター〉
・ミラキュラス MIRACULOUS
一人称:自分
所属前線都市・基地:ヘスペリデス
ペア相手:なし→エフェメラル
ジェミニ:イワナガヒメ
ジェミニ起動キーの色:黄緑
通称:ミラ
異界の中規模前線都市・ヘスペリデスの基地に所属するリニアーワルツ。
容姿は小柄で鮮やかな黄緑色の短髪に緑と赤のベレー帽を被っている。
服装は緑のブレザータイプジャケットと黒いシャツ、緑と赤のストライプネクタイ、赤と緑のストライプ柄の膝丈のズボンに白い膝下丈ハイソックス、黒い革靴を身につけている。
性格は明るく仲間想いで、料理が得意。
しかしなぜかペアとして適合するリニアーワルツが見つからないため、基地では“戦力にならない余りもの”として邪険にする者もそこそこいる。
後述のエフェメラルと運命的な出会い(?)をしたことでその日常が変わり始める。
ちなみにペアがいないのに基地に所属しているのは、所属基地内にあるラボで作られたためずっと基地にいるからである。
エフェメラルに出会ったことで使うようになったジェミニ・イワナガヒメは盾型の機体で、後述のエフの使用ジェミニ・コノハナサクヤビメと変形合体させることで大砲として使用できる。
ちなみにこのジェミニはエネルギーバリアを張ることもできるそう。

その2へ続く。