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緋い魔女と黒い蝶 あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
書くって言ったので、「緋い魔女と黒い蝶」のあとがきです。
この作品は企画「蘇れ長編!」への参加用として書いたものです。
ポエム掲示板にたまに投稿している「造物茶会シリーズ」の前日譚に当たる「緋い魔女」の続編としてこのお話は書きました。
元々いずれ「造物茶会シリーズ」の番外編として書こうと思っていたのですが、こういう機会ができたので文字に起こしてみました。
まぁ前日譚の続編なんで、この話もまた「造物茶会シリーズ」の前日譚な訳ですよ。
でも正直読み手側は「これらの話がどう造物茶会に繋がるのか?」と思っているかもしれません。
正直これらの物語の共通点はたった1人のキャラクターだけであり、それ以外の要素は全然違うんですよね。
これらの物語がどう繋がっているのかはこれから「造物茶会シリーズ」の中で語っていきたいと思いますが、唯一言えることは「緋い魔女」→「緋い魔女と黒い蝶」→「造物茶会シリーズ」の順に時が流れていることです。
自分の執筆・投稿ペースから考えると全容が明らかになるのは先になると思いますが、まぁ気が向いたらでいいのでお付き合いください。

では今回はこの辺で。
来週から「ハブ ア ウィル」の新エピソードを投稿するよ!
テトモンよ永遠に!でした〜

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Metallevma:GRANDIDIERITE Ⅸ

“グランディディエライト”はえ、ちょっとと後ずさる。
「まさかみんな…」
グランディディエライトはそう焦っていると、ルビーが不意に口を開いた。
「おい、クリスタル」
ルビーの言葉にクリスタルが、ん?と反応する。
「まさかアンタ、この子を使ってミクロコスモスに混乱を起こそうとしてるんじゃないだろうね?」
ルビーがそう言うと、どうしてそうなるの?とクリスタルは驚く。
「だってアンタがあたしらに干渉してくる時って、大体このミクロコスモスの勢力均衡を乱そうとする時だし」
ルビーは冷たい目をクリスタルに向ける。
「そもそも“取り合いになるでしょうね”とか言ってる時点で最初からそのつもりなのが見え見えだし」
ルビーが言い切ると、クリスタルはあ、あー…と気まずそうにそっぽを向く。
「…確かに、クリスタルがわたくしたちに自分から関わってくる時は、ナワバリ争いを活発化させたい時だわ」
エメラルドがそう言ってクリスタルの方を見る。
サファイアもうんうんと頷いた。
「えー…」
クリスタルは想定外の反応にポカンとする。
「バレないと思ったんだけどなぁ…」
クリスタルがうなだれながら呟くと、ルビーはバレるよと言い返す。

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Metallevma:水晶玉は流星を見通す その⑥

「しかし……困ったねェ」
一頻り笑った後、アメシストが無感情に呟いた。
「私らクォーツの中じゃ、私とルチルのコンビは最強の呼び声高いわけだけど……戦術の核になる私の手足は、とっくの疾うにズタボロだ」
「……なら、どうする? 私一人でアレを相手しろと?」
「いやァー……それは駄目でしょうよ。嫌だよ、自分が何もできないのに目の前で仲間が殺されるのを見るとか」
「私だって嫌だ」
「あ、次が来る」
アメシストが残った足でルチルを蹴り飛ばし、その反動で自分も飛び退くことで斬撃を回避した。
続いて飛んでくる斬撃を、アメシストは転がるように回避するが、躱しきれずに左肩を深く切り裂かれる。
「うあぁー……すまない相棒。もう駄目っぽい」
「馬鹿言うな!」
無数の水晶柱でトロイライトを生き埋めにしてから、ルチルはアメシストを素早く助け起こした。
「冗談言ってる暇があったら考えるんだ、アレを追い払う方法を!」
ルチルに言われて、アメシストはルチルの顔をまじまじと見つめた。
「……本気で言ってる?」
「……どういう意味だ?」
「アレ、本当に『倒さなくて良い』の?」
「倒せないだろうあんなの。今を生きて乗り切れれば、それで良い!」
真っ直ぐに言い切るルチルに頭突きを当ててから、アメシストは高らかに笑い地面に倒れ込んだ。
「ああ分かった! 私がどうにかする。奴の注意を私から完全に逸らしてくれ!」
「了解した」
水晶柱の山を吹き飛ばし現れたトロイライトを睨み、ルチルは短く答えた。

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Metallevma:水晶玉は流星を見通す その⑤

戦場に駆け付けたルチルの目に入ったのは、力無くへたり込む相棒の姿と、その数十m前方に立ちはだかる甲冑姿のメタルヴマだった。
「アメシスト!」
仲間の名を呼びながら戦線に飛び込み、ルチルは最大出力の水晶柱を敵に叩きつけた。
「うお、遅いよルチルクォーツ。私が半分無くなっちゃったじゃないか」
おどけて言うアメシストの両腕と左脚は根元から失われ、腹部も半分以上抉り抜かれている。
「すまない、遅くなった」
「いやごめんて、軽口よ軽口……実際早すぎるくらいだよ。しかしさっきの攻撃すごかったね。『針』ってより最早『柱』って感じだ」
「あれで斃れていてくれれば良いんだが……」
ルチルの言葉と同時に、地面に深々と突き刺さった水晶柱が爆ぜるように砕け、土煙の奥から抜き身の刀を引きずる甲冑姿のメタルヴマが現れた。
「出たな……トロイライト」
「気を付けなよ。“流星刀”は間合いを問わず、理不尽なほどの剛剣だ」
「ああ。あれだけの距離を余波が飛ぶんだからな……」
呟きながら、ルチルは無数の水晶針を自身の周囲に漂わせた。
青年、トロイライトが刀を振り上げると同時に、刀身に狙いを定めて水晶針を全て叩きつけ、斬撃を妨害する。刀は水晶針の威力に跳ね返されるが、その反動は斬撃の余波として前進し、ルチルの右腕とアメシストの髪を一束吹き飛ばした。
(な……⁉ 馬鹿な、完全に防いだはず……⁉ 横暴にも程がある……!)
「お、先にやり合ってた私と同じ反応してら」
アメシストがけらけらと揶揄うように笑った。

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Metallevma:水晶玉は流星を見通す その④

「外……だと?」
「そーお外」
ルチルが訝し気に問い返すも、ネコメは事も無げに答える。
「クリスチャンにも見えてるんだろうさ。ドキドキワクワクするような、“異世界”ってやつが」
言いながら、ネコメはクリスタルに意識を向けた。その目に映らないクリスタルの口元は、心なしか僅かに上がっていた。
「ナワバリ争い? 下らないねそんなこと。こんな小さい世界に甘んじる奴らの諍いになんか興味無いよ。すぐそこに見えてンだ、この不可視で強大な『壁』のその先が。出自やナワバリの違いなんかでいがみ合ってる暇も無いほど、ボクらの戦いは困難で不確かなんだぜィ?」
ネコメがニヤリと不敵な笑みをルチルに向けた瞬間、ネコメの首が刎ね飛び、後方から飛んできた何者かの腕に吹き飛ばされていった。
「ッ⁉ ネコメ⁉」
咄嗟に立ち上がるルチル。
「る、ルチル! 敵襲だ!」
駆け寄って来たのは、片腕を失ったルチルやクリスタルの仲間、ローズだった。
「ローズちゃん! あの腕ローズちゃんだったの⁉」
「うん、油断した。クソ、“あれ”が来たんだ!」
「あれってなに……」
首だけになったネコメが尋ねる。答えるのはルチル。
「……“流星刀”のトロイライト。最近この辺で猛威を振るってる『隕鉄一派』の1人だ」
「そっかー……ところでなおして」
「ああ。ローズちゃん!」
ルチルに呼ばれ、ローズが自身の傷口を抑えながら駆け寄ってくる。
「クリスちゃんとついでにネコメを頼む。戦況は?」
「アメシストがどうにかしてる」
「私はそっちに行く。他に誰も近付けるな。私とアメシストで駄目ならあとはもう無駄な被害だ」
「了解。行くよ、クリスちゃん」
「んぇあ?」
クリスタルはネコメの胴体を小脇に抱えたローズに呼ばれ、訳も分からずネコメの頭を抱えてローズについて避難した。

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Metallevma:水晶玉は流星を見通す

メタルヴマに似つかわしくない、煤けた無地のシャツ1枚のみを身に纏った幼い少女のような姿のそれは、今日も虚空に手を伸ばし、無意味な呻き声をあげていた。
「クリスチャン! クリスチャンどこー! おーいクリスチャン!」
「あぇ?」
呼び声に反応し、そちらに顔を向ける。両の眼球を抉り出されたメタルヴマが一人、見えない目できょろきょろと周囲を探りながら少しずつ近付いてきているのが見えたので、後頭部からひび割れ中ほどから折れた水晶柱を生やした少女のようなメタルヴマ、クリスタルは、手を振って呼び返した。
「ねこちゃん!」
「あ! よっしゃ聞こえた!」
猫耳風の突起が付いたキャスケット帽を被った盲目のメタルヴマはクリスタルに駆け寄り、額に輝くクリソベリル・キャッツアイの核でクリスチャンの顔を覗き込んだ。勿論その鉱石の目に、クリスタルの顔を確かめられるような視力は具わっていないのだが。
「ネコメちゃんが今日も来てやったぜークリスチャン。いつ殺されるかとビクビクしながら来てるんだ。感謝しろよー?」
「んー」
クリスタルの隣に腰を下ろし、ネコメも同じように空中に手を伸ばし始める。
「この辺? この辺で合ってる? 自分がどう動いてるのか目視できないのがキツイのよ」
「ぁんー」
クリスタルは曖昧に答え、虚空に透明な壁でもあるかのように両手で叩くような動作を始めた。

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Metallevma:GRANDIDIERITE Ⅰ

物で散らかった一室に敷かれた布団の上に、青緑色の髪のコドモが寝ている。
よく見るとその額には青緑色の鉱石が生えていた。
「…」
「あ、起きた」
青緑色の髪のコドモが目を覚ますと、近くのイスに座る額に赤い鉱石の生えた赤い髪のコドモが呟いた。
その傍には青い鉱石の生えた青髪のコドモがイスに寄りかかっている。
「やぁ、寝覚めはいかがかね?」
赤い髪のコドモはそう尋ねる。
「…ここ、どこです?」
青緑色の髪のコドモが聞くと、赤髪のコドモがハハハと笑う。
「ここはあたしたちの家さ」
ちょっと散らかってるけど気にしないでね、と赤髪のコドモは続けた。
「…君、その辺の道端で行き倒れてたんだよ」
そこをウチの“サファイア”が見つけてあたしが拾ってやったんだよーと赤髪のコドモは傍の青髪のコドモを親指でさし示しながら言う。
「…はぁ」
青緑色の髪のコドモは状況が飲み込めずにポカンとする。
「で、こっちも聞くけど君は誰だい?」
ちなみにあたしは“ルビー”、と赤髪のコドモは膝に肘をつく。
「“コランダム”一族のリーダーさ」
そう言って、“ルビー”はにやりとした。
暫くの間、青緑色の髪のコドモは考え込んでいたが、ふとこう呟いた。
「…ない」
「は?」
ルビーが思わず聞き返すと、青緑色の髪のコドモは顔を上げた。
「名前、ないと思います」
そう淡々と告げるコドモを前に、ルビーは唖然とする。

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Metallevma 〈企画要項〉(再掲)

(月が変わると前の月の書き込みがバックナンバーなどでしか見られなくなるため、先月投稿したものを見てなかった人用の再掲です。それではどうぞ。)

どうも、テトモンよ永遠に!です。
突然ですが企画です。
タイトルは「Metallevma」。
鉱物を核に生まれたヒト型の存在“メタルヴマ”の物語を皆で描いていく企画です。
まずはとりあえず設定です。

・メタルヴマ Metallevma
鉱石を核に生み出されたヒト型の“何か”。
身体のどこかから核と同じ鉱石が生えている。
核になっている鉱石の名前を名乗っている。
核になった石の石言葉や性質にちなんだ特殊能力を持つ。
核の鉱石が健在な限り死ぬことはないし、食事の必要はない(食事は嗜好品程度と捉える者が多い)。
性別はないが、同じ鉱物種を核とする者をきょうだいや家族、一族として認識する。
おしゃれ好きな者が多く、皆個性豊かな格好をしている。
その昔、ある王が自らのしもべとして生み出したのが始まり。
そうして生み出された原初のメタルヴマが自らの同族を生み出していったことで数を増やしていった。
しかし数が増える内に人間に歯向かうようになり、やがて人間の住む世界から追放されてしまった。
現在は人間の住む世界のすぐ傍にある世界“ミクロコスモス”で暮らしている。

・ミクロコスモス Microkosmos
メタルヴマ達が住む小さな異世界。
人間達の住む世界から様々なモノが流れ着く。
住民であるメタルヴマ達は一族ごとの派閥に分かれて激しいナワバリ争いを続けている。
現在はメタルヴマ達が人間の住む世界を真似て人間世界顔負けの都市が造られている。

開催期間はとりあえず9月が終わるまでで、形式・投稿回数は特に問いません(あ、公序良俗は守ってね!)。
投稿作品にはタグ「Metallevma」(スペルミス注意)を付けて投稿してください。
難しめの企画ですが、企画趣旨に大体合っていればOKですのであまり気負わずにご参加ください。
質問などはレスからお願いします。
皆さんの参加お待ちしております‼︎