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哲学企画の事1

皆様、反応遅くて申し訳ございません。
哲学企画についての色々を。

はじめに何を話しましょう。
何度も言いますが、参加表明をして下さった方々に心からの感謝を。


私のもとに一つの意見が来ました。
「対話の中でその人自身の考えが変わってしまったら、その人にとって不利益では無いか。」と言うものです。
これについて私の考えを述べさせて貰うと、
これについてはケースバイケースであり、絶対に変えたくないのならそれ相応の理論武装をして下さい、
という風に思います。

それで、考えたのですよ。
皆さん、予行練習をしましょう。
ルールは以下の通り(予行練習なのでこのルールは予行練習だけのルールです。)

①予行練習の開始日は4/29。
②この日に皆、お題についての考えをここに投稿して下さい。500字を越えてしまう場合は、そこにレスをして続けて下さい。
③一通り読み終えて、出来ればでいいですが、気になる考えには質問や感想をレスしてみましょう。しかし、否定をしてはなりません。つまり、「これは間違っている!」と断言してはなりません。そういう場合には「どうしてこの考えに至ったのですか?」と聞いてみましょう。
④対話、討論は1週間まで続けていいです。
⑤哲学企画とタグ付けして下さい。
⑥参加表明した方は必ず参加しろという訳でもありませんし、必ずしも参加表明が必要という訳ではありませんし、質問したりするだけでも良いのです。

以上のルールで予行練習をします。

それで、肝心のお題なのですが、今回に限り私が出します。
ずばり、『何故上を向くとポジティブになるのか』にしましょう。(なんとか難し過ぎないのに落ち着いて良かった。)
2日間考えて、文に落としてみてください。


そして、企画名・ルール案・参加表明は募集していますが、締切が明日明後日なのでお早めにー。
では、また会いましょう。

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鬼ノ業~本章(拾陸)

言葉通り、朔と蒼は開いた口が塞がらない。
「わざわざこんな何もない処にどうもいらっしゃい。」
手を出してくる。握手と言うことだろうか。
状況をのみこめていない朔は、それでも握手を交わす。その時に一瞬見えた冷たい眼は、見間違いか、勘違いだったかもしれない。
この'大おばば'と呼ばれる女性の風貌を少し説明しよう。
身長は、女性にしては高い。この村を通った限り、一番女性の中で高いかもしれない。髪は結構長めで、毛先が巻いている。そして、陽に照らされたそれは綺麗な茶色を映し出している。何より――若い。おばばなんて年齢ではない。ましてや大の字がつくなんてもっての他だ。年は大体二十代も前半ではないか。朔や蒼よりも少し年上か――もしくは、同い年かもしれない。なんて考えてしまうほど若い。なぜ'大おばば'なんて呼ばれているのだろうか。
「アタシは'大おばば'だ。よろしく。
――凜、ちょっと席を外してはくれまいか。」
「えー…これからお兄ちゃん達を案内してあげようと思ってたのに…。」
'大おばば'は少し頭を下げるようにする。
「すまない。しかし、頼む。」
凜は微笑んだ。
「うん、大おばばがそこまで言うんなら…ただ、お話終わったらぼくんとこにきてよね。家の前で遊んでるから。」

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鬼ノ業~本章(拾弐)

「見ただけで分かるものか?」
「眼が違う。」
蒼は、勿論分からなかった。鬼と人間は、見た目による違いは無いに等しい。
しかし、蒼はそんな自分の勘よりも、旧友への信頼の方が厚かった。だから、朔の言っていることの方を信じた。
「そうか。…しかし、それがあることで何か問題は在るのか?」
この時代において、鬼と人間の共存は当たり前だった。だから、たとえ岡っ引きが人間だろうと鬼だろうと特に問題はない一一もっとも、共存出来ずに崩壊した村も少なからずあるのだが。
「今回裁くのは鬼。しかも、人間との仲は良いわけではなさそうだ。」
蒼は何となくわかった。朔の言わんとしていることが。
つまりは、公平に裁かれない危険性があるといいたいのだ。犯人が薊だとした場合、捕まえられる確率はほぼない。しかし、裁かれる相手がたとえいなくても、何らかの形にしないと、被害者も遺族も報われない。だが、そうなると裁く方が手間である。これが、内部の人間の、しかも人間の手による犯行ならば、鬼達はどれだけ楽なことか。
鬼という自分等の面子も潰れない。稀に、こう云った事が無きにしもあらず。この岡っ引きはどうだろうか。
「しかし一一此のままだと、僕達の方が危ないかもしれないな。」
「何故?」
朔は笑う。
「愚問だね。」
蒼は肩をすくめた。