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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 4.フェアリー ②

”彼ら”って、よく分からない―わたしはそう心の中で独り言を言いながら、席替えのくじを引いた。
数分後、クラスの全員がくじを引き、中身を確認した後、座席の移動が始まった。
ちなみに、わたしの席は大体教室の真ん中らへんになった。
以前の席からそこまで離れてないから、慣れるのにあまり時間はかからなそうだ。
だが、わたしの1つ前の席になったは―
「あっ、よろしくね! 不見崎(みずさき)さん」
高い位置のツインテールがトレードマークの、クラスの人気者”笛吹 亜理那”。
わたしとは正反対の人物が、わたしの1つ前の席になった。
別に、誰が近くに来ようと気にするつもりはない、だが―
彼女は人気者で、いつも周りには仲の良い女子達が付いている。
…何か面倒なことに巻き込まれてしまいそうな気がした。
そもそも、こういう人はわたしみたいなのと関わること自体あまりないと思うから、別に良いのだけれど。
が、想定外のことが起こった。
「不見崎さんおはよ~」
席替えの翌日の朝、普段通りに学校に登校して、いつものように自席に座った。
ここまではいつもと何も変わらなかった。
だが、わたしが席についてから、少し後に登校してきた笛吹 亜理那は、今まで一度も関わったことがないはずのわたしに、声をかけてきたのだ。

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世にも不思議な人々をリストアップ

所沢 初(オータロー)
高校二年生。本シリーズの主人公。大した活躍はしていないが、作者が言うのだから間違い無い。
能力 およげ!たいやきくん
逃走、回避行動に大きな補正がかかる。その成功率はほぼ100%と言って良い。単純な身体能力強化だけではなく、無意識でのルート選択、スタミナ切れがしなくなる、回避の際はほぼ未来予知に等しい危機察知など、その補正は色々なものがある。
作者のコメント
名前は、「ところざわ はつ」と読みます。「はつ」が嫌なら「うい」でも良いよ。

キタ
妖怪みたいな雰囲気の怪しげな青年。26歳。身長約190cm。体重約65kg。なぜ生きている。七つ道具を持っているらしい。仕事は自営業らしいが職種は不明。仕事の際は「喜多方颯(きたかたはやて)」の名を使っている。
能力 北風小僧の寒太郎
普通なら見えないものを可視化する。可視化には自分にのみ可視化、一部の対象に可視化、無差別の可視化の3種類がある。
作者のコメント
この人は何となく不審者であってほしいので本名は伏せています。

滝沢 真琴(ラモス)
高校三年生。元不良だが能力者になってからは足を洗った。かつては色々とやらかしたらしいが酒と煙草とドラッグだけは怖くてできなかったそうな。お前ホントに不良だったの?
能力 まっくら森の歌
追跡、足止めに大きな補正がかかる。成功率はほぼ100%と言って良い。単純な身体能力強化ではなく、障害物があれば回避するなり破壊するなりして押し通るし、たとえ完全に撒かれても、僅かなヒントから逃げ道を探り出せるし、万が一相手が瞬間移動しても勘だけで探せる。
作者のコメント
名前の読みは「たきざわ まこと」。この子は基本ツッコミ役にされてます。実は名前の由来は南総里見八犬伝の作者。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 4.フェアリー ①

席替え、といえば、学校のクラス内の小さいながらも不思議と存在感のあるイベントの1つだ。
嫌いな人が近くの席になったら落胆するし、仲の良い人が近くの席になったら歓喜する。
クラスの人々の様々なものが一気に浮き彫りになる、そんなイベントだ。
でも、わたしは誰が隣になろうと、誰が前になろうと後ろになろうと、あまり気にならない。クラスに仲の良い人なんていないのだから。
特別嫌いな人とかもいないから、わたしにとっては何も思うことのないイベントなのだ。
今日の6時間目は席替えで、クラス内は朝からちょっと浮かれ気味だった。
わたしはそんな人々を気にせずこの間買った本を読んだりしていたが、耳に飛び込んでくる席替えの話を聞きながら、時々こんなことを考えていた。
―”彼ら”は、自分のクラスのことを、どう見ているのだろう。
形式上の”友達”―と言うべきなのか少し怪しいけれど、この間なんとか仲良くなれた”彼ら”は、席替えで浮かれていたりするクラスを、どう思っているのだろう。
もちろん”彼ら”はみんな違う学校だし、尋ねてもきっと教えてはくれない。
―でも、”普通の人”である自分とはまた違った風に周りを見ているのだろう。

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世にも不思議な人々⑯ 斬って切る人その4

「チャチャさん、一体何をしたんです?」
オータローがチャチャに尋ねた。
「ああ、虫かごだよ。『生き物にぶつけることでその生き物を中に閉じ込める』能力」
「へえ……。つまりモンスターb」
「止めろ」
キタとラモスは下らないことを話している。
話は戻って、無事通り魔を捕えた彼らであった。が、これをどうしたものかと悩んでいたところ、リータが口を開いた。
「ねえチャチャさん」
「ん、何?」
「その中に私も入れませんか?」
「ああ…うん、行けるけど」
「じゃあお願いします」
「うん、けど一体何をするんだい?」
「お気になさらず」
そう言ってリータは虫かごの中に入っていってしまった。
それから五分後。
「ただいま戻りましたー」
リータが突然戻って来た。
「おお、お帰り……って、通り魔すごいことなってるけど大丈夫!?」
通り魔、放心状態でぐったりしている。
「何かすごいビクンビクン痙攣してんぞ!」
「ああ、大丈夫です。あのくらいじゃ死にませんよ。で、彼女についてですが」
「え、ちょっと待て」
これはラモス。
「そいつ女なのか?」
「はい。?」
「え、何、お前気付かなかったの?」
キタが煽る。
「彼女について、話を続けますよ」
リータ、構わず話し続ける。
「名前は神子元那由多。14歳。中学2年生。能力は『グラスホッパー物語』。『刃物で生物を斬るとき、代わりにその生物の抱えている嫌な記憶を切り離す』というものだそうです」
「なるほど。それで『慈善事業』か」
オータローが納得したように言う。
「……一つ良い?」
「何でしょうチャチャさん?」
「そいつに何したの?それだけが気になる」
「ああ、それは、………やっぱり内緒です」
「え…。すごい気になる。キタさん、可視化」
「オーケー!」
チャチャはキタに可視化を命じた。
「うんうん……えっ……へぇ………はぁ〜〜、おぉ、フフフ」
「え、何か分かったんですか」
「えー……。僕から言うことは何も無いよ」
(何やったんだ一体………)
オータロー、ラモス、マホ、チャチャの考えが見事にシンクロした。
「何はともあれ!これでこの子も仲間です!めでたしめでたし!」
           斬って切る人 終わり

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とある姉弟と紅眼の。

ピピピッ、ピピ、
いつものように鳴った目覚ましを止め、おれはまだ眠い目をこすろうとした、が。「…おはよぅ…」
「…!」
声のする方―つまりおれの左隣に顔を向けると、そこにあったのは血よりも鮮やかな鮮紅色。
「…ふふ」
「…お前…」
おれは明らかに人間のものではない紅い眼の”それ”から、思わず目をそらした。
「お前、いい加減他人の布団で寝るのやめろ」
「やだ」
「どうして…」
「すき」
相変わらずのラブコール。まじで嫌なんですけど…
少し前の雨の日、行き場をなくして路頭に迷っていた”こいつ”をおれは拾ってしまった。
ただケガをしていたから、ちょっと手当てだけするつもりだった…のだが、
「これ結ぶのてつだってー」
どうしてこうなった。
「それぐらい自分でできるだろ、てかやってほしいだけだろ」
「うん」
最初は人間だと思っていた。
でも、家に連れ込んで顔を見たら、カタチこそは人間だったものの、その鮮やかな紅色の眼、そして黒々としたコウモリのものそのものと言える羽根を見たときにやっと気づいた。
コレは人間じゃない。
もちろん当の本人は、自らを「悪魔」と称している。でも「悪魔」は人間が勝手につけた呼称だから、もっと言うなら「悪魔と呼ばれるもの」が正しいか。
この時点でちゃっちゃか追い出せばよかったのだけど、こいつを見た双子のアネキが家にいていいよと言い出したから、そのままここにいる。
ちなみに仕事で遠くに住む親はこいつを知らない。いずれ紹介しなきゃいけない時が来るんだろうけど…その時はどうしよう。どう説明すりゃいい⁇
「…ほら、これでいいだろ」
「うん、ありがと」
「朝は時間ねーからあんまり頼むなって」
「でも…」
”こいつ”はついさっきおれに結んでもらった、シャツのリボンの端っこをいじりながら呟く。
ちなみにこのシャツは双子のアネキの。あと一応言っておくが、こいつは♂だ。
性別が分からなくなるぐらいの見た目をしているのは、多分人外だから。
「おぉ2人とも、今朝も仲いいねぇ」
リビングに入ると、双子のアネキがキッチンからこちらを見て笑う。
返す言葉がないおれは、後ろから抱きついてくる”こいつ”を見やった。
ふとおれと目が合った”こいつ”はくすっと笑って呟く。
「…すき」
そういやこいつのすきって…⁈

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世にも不思議な人々番外編 斬って切る人の裏では

オータロー「あああああクッソ!やってやろうじゃないかぁあ!行くぞ!」
キタ「おお行ってらっしゃい」
ラモス「おい、早くあっちに知らせろよ…ってかどうやって知らせんだ?LINE?」
キタ「いや、可視化でチャチャに『通り魔発見』っていう文字情報と僕らの居場所を見せて来てもらう」
ラモス「あんたホント万能だよな……」
キタ「さて、連絡も終わったし、オータロー氏と通り魔の戦いを観戦してますか」
ラモス「不謹慎だなぁオイ」
キタ「おお避けた避けた。あの一撃避けたのは良いぞ」
ラモス「あいつの能力の範囲に『回避』が入ってなかったら詰みだったんじゃね、これ?」
キタ「そうかもね…て何今の動き!?」
ラモス「は!?何だ今の!回転斬り!?格ゲーのコマンドでしか見たこと無ぇーぞ!」
キタ「いやーすごいねー。あ、あの通り魔出刃包丁も持ってる」
ラモス「出刃なのか。てかあの長いの何?」
キタ「ノコギリでしょ?」
ラモス「長っ」
 ・
 ・
 ・
ラモス「もう3分になるぞ。けどあの通り魔すげーな。身体強化の類か?」
キタ「いや、能力の影響を可視化してみたけど、身体には影響してないよ。ノコギリと包丁にだけだ」
ラモス「じゃあ刃物を操作するとか?」
キタ「何その念力の完全下位互換。作者がそんなありきたりな能力考えるわけ無いじゃん?」
ラモス「メタ禁止。……ってあれ?通り魔どこ消えた?」
キタ「おお。やっと彼らが来たか。少し時間がかかったね」

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イカにゃんキャラに質問!#3

川上美月に質問!
Q1犬派?猫派?
A どっちも好きで好きですけど、どちらかといえば、猫派です。結月姉みたいで、可愛いですね。

Q2好きなアーティストは?
A [ALEXANDROS] KEYTALK
BLUE ENCOUNT フレデリック などなど

Q3そのアーティストの曲で好きな曲は?
そしてそのアーティストの好きなところは?
[ALEXANDROS]
全部です。結月姉に教えてもらって、私と結月姉の音楽の趣味が合うので、全部好きです。まーくんかっこいいです。

KEYTALK
KEYTALK先生も結月姉に教えてもらいました。
なので全部好きです!よく「私もあんなぐらいギター上手くなりたい」ってよく思います(笑)

BLUE ENCOUNT
もうテンプレですけど、全部です。全部ギターかっこいいので。

フレデリック
はい、全部です。独創的な世界観が最高です。


Q4尊敬する人は?
A 結月姉と時雨さんです。もうあの二人には頭が上がらないです。生き方がカッコいいです。

Q5カッコいいと思わない人は?
A 被害妄想が激しい人です。他人のせいにしすぎだと思います。あと、人の曲そのまま歌ったりする人とか。その人自身の言葉じゃないので、言いたいこと伝わらないと思うんですよ。自分の力で勝負するべきだと思います。




【続く】

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キャラへの質問募集中です!
なんでもいいです!お願いします!
ネタ切れなんです!お願いします!
お願いします!

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ダブル ピリオド ③

「…”古い時代の名前の一文字目”はお前の名前の最後の一文字に、”新しい時代の名前の一文字目”はもはや読みがそのまま…」
「ぇえええええ⁈」
俺の左斜め前に座る彼は思わず叫んだ。
「え? は? え⁈ え、こんな奇跡の一致あるの? すごくね⁇」
「だよね」
「縁だよなもうこれは」
周りの人々は笑いながら言う。
「ホントすごいよなもうこれ。ホント笑える…」
俺はテーブルに肘をつきながら言った。
「なぁちょっと、おれたちのことネタにしてねー?」
左斜め前に座る彼は不満げに言う。
「いやこれはねぇー?」
「しゃあないしゃあない…」
「なんか嫌なんですけどー」
左斜め前に座る彼はそう言って窓の外を見る。
「…でも例え時代が変わってもオレはこうして一緒にいるつもりだかんな。2つの時代は一緒にいられないけど…」
不意に、正面に座る彼がそうぽつっと呟いた。
「…ブッ」
その呟きを聞いて、思わず左斜め前に座る彼は吹き出してしまった。
「…お、お前…なんか可愛いこと言うなぁ」
「可愛かない」
正面に座る彼はそっぽを向く。
「いやそういうのが…」
「ホントお前ら仲良いな~」
「いやみんな仲良いでしょ。だったらこんな風に同じテーブル囲えないわ」
「それな」
「ハハハ…」
俺は思わず苦笑いする。そうだな…そうじゃなきゃ、こうならないわぁ。
「…そこ笑うな」
左斜め前に座る彼は真顔で言う。
「てかちょっと騒ぎ過ぎたな」
「そうねぇ…」
「絶対迷惑になってる」
「さすがに出禁くらわないよね」
「いやこれくらい平気だろ。他のお客さんあんまいないし…」
「もし出禁になったら来年もあまおうパフェ食べられなくなる~」
「お前ホント好きだなぁソレ」
あーあ、きっとこれからも、多分学生のうちはこうなんだろうな、俺達。
そう思いながら、俺はミルクセーキを一口飲んだ。

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ダブル ピリオド ②

「そういや、何で2つの時代を列車、そしてその境界を乗換駅に例えたんだよ」
ふと思い出したように、右隣の彼が尋ねた。
「あー分かる」
「同じこと思ったわー、何で?」
みんなは理由が気になるのか口々に喋りだした。
まぁそうなるだろうな…と思いながら、俺は種明かしをした。
「言ってしまえば今回の時代の切り替えは、”人為的に予定された”切り替えだからだよ。普通、そこら辺の切り替えって突然起こるし…意外と気づかないってことが多いだろう? 事前にそうすることが決まってるから、電車の乗り換えのようだなーって、俺は思っただけ」
「あーそういうこと?」
「相変わらずお前は変わったこと言うよな」
「どーせこれからもそんな調子なんでしょうね」
「じゃなかったらつまんねぇ」
周りのみんなは納得したようだった。よく分からないけどなぜか安心した。
「あーあとさ、あとさ」
俺の言葉に反応して、みんなの視線がすっと集まった。何を言うんだろうコイツ、と彼らは思っているに違いない。
「さっき俺、”2つの時代は同じ瞬間に、同じ場所にはいられない”って言ったじゃん」
「そうだな」
「そうだけど?」
「…でもここでは仲良く並んでるな~って」
俺は笑いをこらえながら言い切った。
「は?」
「何言ってんのコイツ」
案の定俺の言ってることが理解できないのか彼らはぐちぐちと文句を言い始めた、が。
「…あ俺コイツが言いたいこと分かっちまったかもしれない」
「マジで?」
「あー私も」
「え、お前まで⁈」
5人中2人が俺の言いたいことに気付いたようだった。
「ねぇどういうこと⁇ 教えてよ~」
左隣に座る彼女が、ネタを分かってしまった2人に尋ねる。
「あのな、2つの時代の名前の一文字目に注目してみ」
俺の右隣に座る彼が笑いながら言う。
「…は? えーと、”へい”と”れい”… あ、」
左隣に座る彼女の目がくっと見開かれた。
「ああああ⁈」
「え、どういうこと? どういうこと?」
左斜め前に座る彼が、彼の正面に座る彼女に身を乗り出して尋ねる。
尋ねられた彼女は口元を手で覆いながら言った。
「…アンタらの名前ぇ!」
「…は?」
「ああそういうことか」
「えお前分かるのかよ⁈」
どうやら俺の正面に座る彼は分かったらしい。
「なぁどういうこと?」

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世にも不思議な人々⑫ 名付け名d……ファッ⁉

リータ「こんにちはー。来ましたよー」
チャチャ「ど、どうもっす……」
キタ「娘が知らん男連れてきたww」
ラモス「名付け親って意味じゃまあ間違っちゃいないな」
オータロー「ああ!この間見た不審者!」
マホ『そいつから離れてリータ』
リータ「大丈夫だよマホちゃん。紹介します。こちらこの間お世話になった能力者のチャチャさんです。私が命名しました」
キタ「へえ…てことは僕の孫か」
チャチャ「止めてください」
キタ「で、どんな能力なんだ?」
チャチャ「『おもちゃのチャチャチャ』です。能力は、『道具によって異なる不思議な変化や事象を起こす』ってもので、まあ要するに、道具を媒体に色んな能力が使えるんですよ」
オータロー「例えば?」
チャチャ「このコートがダメージ軽減の能力、スニーカーは高速での滑走する能力、あとはライターが対象以外を巻き込まずに燃焼させる能力、折りたたみバケツが5秒で中身を満水にする能力」
リータ「あのバリアは?」
チャチャ「ああ、あれはこれだよ」
リータ「輪ゴム?」
チャチャ「ああ。いつも六本以上は持ち歩いてるんだがね。使い捨てのバリアの能力だ。割と丈夫だよ」
キタ「へえ、面白いな。……やばい、大変なことに気付いてしまった」
オータロー「どうしました?」
キタ「名付けが!僕のアイデンティティがー…」
ラモス「恐ろしくどうでも良い」
キタ「うう……。じゃあ今回のテーマは僕らの本名についてな。実は本名持ちは四人しかいないんだ。しかも苗字だけ。更にうち三人はまだ名前が出てない」
ラモス「誰だ?」
キタ「チャチャ君の友人鈴木、リータに手を出そうとした不良ABCの順で長篠、関、原」
ラモス「長篠と関なら俺も知ってる。俺と一緒にオータローに絡んだ奴らだ」
オータロー「あいつらか」
キタ「つーわけで!僕らの本名、読者に募集したいと思います!」
リータ「わあ突然」
チャチャ「突然じゃない読者アンケートなんざそう無いだろうに」
キタ「僕らの本名思い付いたら、レスで回答お願いします!別にそんなひねった名前じゃなくても良いぞ!」
チャチャ「僕のあだ名が『フッシー』なのを忘れるなよ!」

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑰

「いやもう何年もこうだから… 家にいるのも嫌だし。あ、耀平たちに出会ったのは2年ぐらい前だからね? こうやって集まるようになったのはホント最近」
「はぁ…」
ほんの短い間、わたしと異能力者たちとの間にゆるい沈黙が流れた。
…と、不意に、ネロが何かに気付いたように口を開いた。
「…アンタ、意外とボクのことこれ以上聞かないんだね」
「?」
わたしは何のことか一瞬分からなくて、ちょっとぽかんとしてしまった。
「いやアンタ、先週会った時は”異能力”についてガンガン聞いてきたのに、今回は…」
ここまで聞いて、わたしはネロが何を言いたいのかやっと分かった。
「あー…あれ…内容的には聞こうとは思わないよ…」
さすがにああいう不登校とかの、暗そうな話は、ね…とわたしは苦笑いした。
「そりゃな。アイツの話、絶対時間かかること目に見えてるし」
「そーいやこないだは、こっちがちょっと嫌な顔しても”異能力”のことメッチャ聞いてきたもんな…」
耀平や師郎は、わたしに対してあきれ気味に呟く。
「…まさに知識欲の権化」
ぽつっと黎が言った。
「それな。ま、それだから人間は今の今まで繁栄してこれてるんだろうよ…」
師郎はどこを見るともなく宙を見上げた。

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ダブル ピリオド ①

「なぁ、去り行く時代と来たる時代の間には、一体何があるんだろうな?」
何言ってんだこいつ、と言わんばかりに、同じテーブルを囲む人々の視線が俺に飛んできた。
「…何言ってっか意味わかんない」
「それな」
「お前らしいなぁ」
案の定、彼らの言葉にはあきれがにじんでいた。
「いや、2つの時代は同じ瞬間には存在できないだろう? なら、切り替わるポイントはどういうものなのかって」
「…歴史はすべて地続きだから、隙間なんてないと思うが」
正面に座る彼が、テーブルに肘をつきながら言う。
「隙間じゃなくてポーイーント! 点だよ、点。むしろ”通過点”とでもいうべきか… いっそその”通過点”を駅にでも例えるか! 2つの時代という路線をつなぐ、乗換駅。そこには何があると思うか?」
俺は一拍、手を叩いて言った。
「いやそれだとますます意味不明」
「お前の話って変なの多いよな」
「そうね。結構あるわね」
「ま、そうかもだけどさ、その駅には何がありそう?」
俺はちょっと身を乗り出して皆に聞いた。
「…キオスクとかはあるよね」
「トイレなかったら困る」
「田舎の無人駅だとないこともあるそうよ」
「うげっ! それは嫌だ…」
やっと議論が始まったが、なんか現実的なことを話してるな、こいつら、と俺は思った。
「…そもそもさ、時の流れから絶対逃れられないから、改札なんてものはねーと思う」
クリームソーダを飲みながら、左斜め前に座る彼が呟いた。
「オレもそう思った」
「だろ!」
「むしろその駅、小さい駅だと思う。線路が2本だけあって、2つはホームを挟んで向かい合ってる。去り行く時代という名の列車が来たら、新しいほうは発車していくと思う…」
彼は喫茶店の窓の外に目を向けながら言う。
「でもさ、それじゃ乗り換えできなくね? 乗換駅なら、停車時間がめっちゃみじけーけどあると思うぜ、それは。ホントに短い時間。2つの車両は別の線路の上だし、ぶっちゃけ言ったら同じ空間―瞬間にはいないだろ?」
「ちょ、お前もお前で意味わかんないこと言ってんな~」
俺は、思わず左斜め前に座る彼の言葉に苦笑いした。
「確かに、な…」
正面に座る彼は、コーラフロートの溶けかけたアイスを口に運びながら言う。
暫くの間、喫茶店の中でかなりがやがやしていた俺たちの周りに沈黙が下りた。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑯

「…そういえば、さっき何でここにいるのって聞いてきたけど、逆にあなた達は何でここにいるの? わたしは暇を持て余してというかそんな感じなんだけど」
わたしはさっきのネロの言葉を思い出して、彼らに尋ねた。
「それ言いたくな」
「ショッピングモールからの帰りだよ。毎週日曜ぐらいにあそこに集まってんだ」
「ちょ師郎それ言っちゃう⁈」
「いやはぐらかそうにも無理があるだろ」
言いたくないことを師郎に言われてしまったネロは、頬を膨らませて抗議したが、すぐにがっくりと下を向いた。
「週1、なんだ…」
確かに前にこの4人にあった時は日曜日だったし、場所はあのショッピングモールだった。
「…そりゃ、みんな普段は部活や塾で忙しいし、学校は違うし、ついでに今受験生が約2名いるからほぼ必然的に日曜に会うことになるだろ」
ぼそっと黎は呟いた。
「ま、テスト前とかは無理だけどなーっ。あーでも、ネロは例外。コイツはいつも暇こいてる」
「?」
わたしは耀平の言葉にちょっと首を傾げた。例外って…
「暇って言うか…やることないんだよ。第一ボク不登校だし」
「えソレ、サラっと言えること⁇」
自分だったら言うのをためらいそうになる言葉を平然と言い放ったネロに、わたしは唖然とした。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑮

「…っていうか、何で異能力者とまた一緒にいるの?」
ふと思い出したように、ずい、とネロはわたしに詰め寄った。
「い、いや、たまたま能力使ってるところ見て、それでもしやって話しかけたんだけど…」
「え、ダメじゃん」
ネロはぽかんとした顔でセレンさんを見た。
「いや~、バレないようにしたつもりなんだけどね~、この通り見抜かれちゃったんだよ~。ま、他の普通の人に言いそうにないから大丈夫だと思うけど」
セレンさんはちょっと申し訳なさそうに頭を掻きながら、相変わらずニコニコ笑っていた。
「一体どこにそんな信頼要素があんのか分かんねーけど、こっちはこっちで脅しをかけてあるから大丈夫だと思いますよ?」
そう言って耀平はセレンさんに向かってにやっと笑った。
「お、どんな脅しー?」
「もしもバラしたら、こいつとボクの能力で探し出して、見つけたら問答無用でボクが記憶奪取!」
ネロはすいっと耀平の手を取り自慢げに言った。
「ほー、なかなかやるじゃん。それなら清花も絶対他人には言えないね」
「見つけたらさっさか奪うから、異能力関連の記憶以外のモノも奪っちゃうかもね~」
「え、ちょっとそれは怖い」
わたしは、ネロの発言だけでなく、傍から見ればかなり恐ろしい彼らの会話内容に後ずさった。

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世にも不思議な人々⑩ 不審者は良い人その3

不良BとC、逃げようとするも再び展開された例のバリアに阻まれ諦める。
若者「ところでよォ…。ライターってさ…。火炎瓶に似てないか…?中に燃料が詰まってて、火をつけるためのアイテムってところがさ」
そう言って、若者さんコートのポケットからライターを取り出す。
不良A「……は、はい?」
若者「あ?誰が話して良いっつった?」
不良A「す、すいません……」
若者「『すいません』たァ何だ!キチンと『すみません』って言えや!……まあ良い。さて、ここにライターがある。火をつける。それを……」
若者さん、不良にそのライターをぽいと投げる。
不良A「え…?ひ、ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!」
不良、一瞬で大炎上(物理)。
私「あ、あの!」
若者「あぁ?…と、君か。すまないね、怖がらせるような返事をしてしまって」
私「いえ、そろそろ勘弁してあげたほうが…」
若者「むー…。君が言うならそうしようか」
若者さん、今度はコートのポケットから小さな折りたたみのバケツを取り出す。
若者「さて、最後の手品だ。5秒ほど待て。5,4,3,
2,1,はい、満水になった。すごいだろ」
そう言って水を不良にバシャッとぶっかける。不良についた火は無事消火されたものの、ショックで気絶した模様(残り二人も同様)。
私「こんな物騒な出来事100%トラウマなるので記憶は消しておきましょう」
若者「そんなことができるのか?」
私「できます」
若者「記憶の操作とかその手のやつか?」
私「いいえ。それも出来るってだけです……完了しました」
若者「へえ。お疲れ様。…一体どういう能力なんだ?」
私「『メトロポリタン美術館』。『出来ると信じたことは何でもできる』能力です。微塵も疑っちゃいけないのです」
若者「何それ、万能過ぎんだろ……」
私「あなたは?」
若者「僕のは、『おもちゃのチャチャチャ』だ。『触れた道具によって不思議な事象や変化を起こす』能力だよ」
私「あなただって私に負けず劣らず多機能な能力じゃないですか。……じゃあ、あなたのは、『チャチャ』、とかですかね?」
若者「何それ?あだ名?」
私「ええ、まあ。そんな感じです」
若者「まあ良いや。気をつけて帰りなよ」
私「はい。ありがとうございました」

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑫

「まぁ…ここ田舎だし、みんなここに集まっちゃうし…」
「これだから田舎は! もう…」
赤いウィンドブレーカーの少年 耀平はあきれ気味に呟き、ネロは地団駄を踏んだ。
その後ろにいる師郎は苦笑いするばかりだったし、黎は相変わらず沈黙し切っていた。
「…つか、なんでまた異能力者と一緒にいるの? 関わらない方がいいって言ったハズだよねぇ?」
ネロは怪訝そうにわたしの顔を覗き込む。
わたしはちょっとびっくりして思わず後ずさってしまったが、1つ自分の中で引っかかるものに気付いた。
「待って、どうしてセレンさんが異能力者ってこと知ってるの? もしかして、知り合い?」
さすがにそうだったら嫌だな~と思いながら、わたしは彼らに尋ねた。
「いや、別に、アタシはこの子達のことぜーんぜん知らないよ? てかこの子達が、キミが異能力を知るキッカケになった子達?」
セレンさんは明るく笑いながら言う。
「ちょ、お前ーーーっ! ボクらのこと人に話したな⁈ マジ許さ」
「待て待て待て」
自分たちのことを他の人に話されたことが癇に障ったのか、ネロはわたしに飛びかかろうとし、耀平はそんな彼女を慌ててなだめた。

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悪友 2.ハー ポイント オブ ビュー

「悪友、ねぇ…」
私は彼の言葉を反芻する。
「確かに、よくヒドイ言葉をぶつけあったり、互いにイタズラを仕掛けたり…そういう意味では、”悪友”はピッタリね」
「そうだろう?」
鮮やかなコバルトブルーのウィンドブレーカーを羽織っている彼は、そう言って歩き出した。
「…そうだ、面白い話教えてよ」
私は、彼の後ろに付いて行きながら言う。
「お前はお前で面白い話とかがあればしてやってもいいが」
「それがあいにくないのよ」
「フン、じゃ無理だな。俺のモットーは等価交換なんで」
そう言って彼は後ろを向くと、にやりと笑った。
彼は知り合いが非常に多く、常にたくさんの、色々な人の話を持っている。だからよく、情報屋みたいなことをしているのだ。
「…代わりにジュース1本ぐらいはおごってやるわ」
「そんなんじゃ俺は乗らないぜ」
彼はそう吐き捨てた。でも私はここで引きはしない。
「じゃあどっかの誰かさんと、ココアシガレットとサワーシガレットのどっちが素晴らしいかで小競り合ったとか言う話を言いふらされてもいいの?」
「うぐっ…」
彼の余裕そうな顔がゆがんだ。私は得意げに続ける。
「どうする?」
彼は数秒考えこんだが、すぐに口を開いた。
「しゃーねぇ、ジュース1本プラス俺のオヤツ代おごれ」
「OK、でもおやつは500円以内まで」
厳しいなぁ、てかアニメの中の小学校の遠足かよ、と彼は苦笑いする。
「…で、何の話がいい?」
「別に何でもいいわ。とにかく聞かせて頂戴」
私は、よき悪友に駆け寄った。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑩

彼女はうつむきがちに苦笑した。
「”周りに影響を与える”系の能力は下手すると周りに滅茶苦茶な影響を与えちゃうから… いつの時代も、そのせいで自滅する異能力者がいるんだけど…ま、それを防ぐために”記憶の継承”が起こるんだろうね」
”過去に同じ能力を持っていた人間の記憶を引き継ぐ”―異能力者たち共通の特徴が存在する理由が、分かったような気がした。
「…やっぱり、すごいですね、異能力者は…」
「そぉ? アタシにとっては当たり前のことだから、何とも思わないんだけどね~」
セレンさんは宙を見上げながら呟く。その目にはきっと、わたしとは違う風に世界が見えているのだろう。
「…わたしも、異能力者の”当たり前”理解できたらなぁ…」
「なんで?」
セレンさんが、わたしのほうを見て首を傾げる。
「いや、もし分かってあげられたら、仲良くなれただろうな~って」
「…もしや、”異能力”を知るキッカケになった子?」
「あ、まぁ”子”っていうか…”人達”なんですけど…」
言いながらわたしは、ちょっと恥ずかしくなって下を向いた。
「仲良くできないってヤツ?」
「…そう、です」
ドンピシャすぎて、顔を上げる気にならなかった。

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No music No life #8 アディショナルメモリー

結月視点


涼香を家に連れて帰った日の夜。
様子がおかしかった時雨ちゃんの様子を見に行った。時雨ちゃんの部屋をノックする。でも、返事がない。
「時雨ちゃん?入るよ〜」
時雨ちゃんの部屋に入ったが、そこには誰もいなかった。そして、部屋の窓が開いていた。
綺麗な満月が見えた。そして、何か外の風景に違和感を覚えた。
気配を感じて後ろを振り返った。
すると、無表情で時雨ちゃんが立っていた。
「時雨ちゃん、何処にいたの?心配し((ドンッ」
言いかけた途端、時雨ちゃんが襲い掛かってきた。無表情のまま。



美月視点

時雨さんの部屋から物音がした。結月姉が時雨さんの部屋に行くと、言っていた。
急いで時雨さんの部屋に行ってみると、時雨さんが刀を抜いて結月姉に襲い掛かっていた。結月姉は鞘ごと時雨さんの刀を受け止めていた。
時雨さんの部屋が騒がしくなったことに気づいた玲さんが私と一緒に時雨さんを取り押さえてくれた。結月姉の方を見ると、少しだけ切られてしまったらしく、血を流していた。それでも結月姉は
ポケットから携帯を出して何かを検索し始めた。
その検索ワードは『AI洗脳 満月 暴走』だった。
その検索結果に結月姉は驚愕していた。


結月視点

時雨ちゃん。だからおかしかったのか。

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悪友 1.ヒズ ポイント オブ ビュー

昼とも夕方ともいえぬ時間帯、路地裏を歩く俺を、誰かが呼び止めた。
「あら、」
振り向くと、そこには長い髪を一つに束ねた長身の少女がいた。
「…フン、お前か。一体何の用だ」
「…別に用なんかないわ。たまたまアンタを見かけて話しかけただけよ…そう言うアンタは何してるの?」
少女はわざとらしく首を傾げる。その顔に浮かぶ笑みはいつになく憎たらしい。
「ちょっとコンビニにノート買いに行くところだ…お前は、塾にでもいくところか?」
俺は、彼女が背負うリュックサックに目をやりながら言う。
「ハズレ。友達ん家に遊びに行くところよ。…今思ったけど、アンタ、ホントはコンビニ行くついでに駄菓子屋にでも寄るつもりなのでしょう?」
「ぎくっ」
見抜かれた、と思った。やはりこの女を、俺は昔から騙しきることはできない。
「ふふふ、当たりね。どっちにしろ”ココアシガレット”のソーダ味バージョン買いに行くんでしょう? 私にはお見通しよ?」
「”サワーシガレット”な。いい加減名前覚えろ… てか、お前も行くんだろう? 駄菓子屋」
あら、お見通しなのね、と彼女はにっこり笑う。
「まぁな…お互いに色々お見通しなんだよ。そうでなけりゃこんな風に会話するようなことはなかろう?」
「そうね。一応私の方が年上だし、学校が違うのにこうやってお喋りできるのは、お互い似たようなものだからね…」
そう言い終えて、彼女はふっと目を細める。
「…こういうのを”腐れ縁”とかって言うのかしら」
それを聞いて、俺は違うな、と苦笑いした。
「…”悪友”が一番ちょうど良いな。…俺達は」

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑨

「あの~、わたしが言うのは何か変な感じがするんですけど、…セレンさんの能力、上手く使ったら夢叶うんじゃないのかな…」
自信なくうつむきながらわたしは言った。
そんなわたしを見ながら、セレンさんは苦笑いした。
「まぁ、ね…確かに、”セイレーン”の能力って、上手く使えば人の注目集めて、有名になれるかもしれないけどさー…やっぱり、違うんだよねー」
セレンさんは、遠くの方を見つめながら続ける。
「結局さ、能力使って人の注目集めたとしても、それは”アタシ”じゃなくて、”セイレーン”の力なんだよねー。アタシ、”船戸 セレン”の力じゃない―歌手になりたいと願っているのは”セレン”だから、アタシの力で頑張らないと」
「…やっぱ、そうですよね…」
”使わない理由”は、なんとなく予想がついていたから、返答が思った通り過ぎて、聞いた自分にちょっとあきれてしまった。
「あと、”異能力”って、使い方間違えると危ないから…」
え、とわたしは思わず言った。どうして…?
「例えば、”セイレーン”。『周りの人の意識を集める』能力なんだけどさ、あんまり長時間使っていると、周りの人の”意識”がアタシに集中して、周りの人が周りの人自身がやっていることに対する注意が散漫になるでしょ? …色々事故とか、トラブルとか起こるかもしれないから、アタシも、”セイレーン”も、この能力はむやみに使いたくないんだ… ま、光る目が目立つから、ってのもあるけど」

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世にも不思議な人々⑦ 彼女らにも名前を

少女1「こんにちはー…」
キタ「おお、いらっしゃい。待ってたよー」
オータロー「あれ、確か……」
ラモス「あれだ。この間間違えて入って来た奴。……と、もう一人いるな」
少女1「こちら、私のお友達です。彼女も能力者なんですよ」
少女2「………」ペコリ
キタ「ああ、喋れないのか」
少女2『でも、こうやって会話できます。こちらからの一方通行ですけど』
キタ「へえ。面白い能力だ」
オータロー「え、何があった?」
ラモス「雑談はここまでにして話進めんぞ。今回はお前らに名前をつけようと思う」
キタ「つけるの僕だけどな。で、君、能力はどんなの?」
少女1「私のは、『メトロポリタン美術館』の能力で……」
少女1の能力『良イ?私ノ言ウ通リニ説明スルノヨ?』
少女1「えーっと………。『私ができると心の底から信じたことなら、何でもできる』、です」
キタ「ありがとう。そうだな……リータ。リータでどうだ?」
リータ「分かりました。それで大丈夫です」
少女2『ねえ、私は?』
キタ「そうだったね。何て曲なんだい?」
少女2『みんなのうたで、初めて流れたボカロ曲の「少年と魔法のロボット」です』
キタ「OK。じゃあ…、マホ。これで良い?」
マホ『はい!ありがとうございます!』
ラモス「案外とあっさり終わったな。何か話題ないか?」
オータロー「そうだな。今日来るとき見た変な奴の話とか?」
キタ「どんなの?」
オータロー「この暑いのに、コート着てフード被って歩いてた。流石に袖まくりはしてたけど」
マホ『えっと、不審者だね、ねぇリータ』
リータ「そうだね、マホちゃん。不審者だ」
キタ「不審者だね」
ラモス「不審者だな」
オータロー「これは新キャラか?」
キタ「真相はまた今度な。今日はもうお終い。解散!」

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑧

「やっぱり、来てくれたんだね」
ライブが終わって周りから人がいなくなってから、セレンさんは自分の方に近寄って来たわたしに言った。
「まぁ…暇なんで…」
「暇って言ってられるのは今のうちだよ? 多分だけど」
セレンさんは、アコースティックギターをギターケースにしまいながら笑いかけた。
「そういえば…昨日、何聞こうとしてたの?」
「へ?」
わたしのポカンとした顔を見て、セレンさんは口を手で覆って笑った。
「昨日。アタシが時間だからって、会話が強制終了しちゃったでしょう? あの時、何が聞きたかったのかな~って」
「あ~っ」
そうだった、わたしは昨日、セレンさんに1つ聞こうとしたのだけれど、時間がなくてちゃんと聞けなかったんだっけ。
「じゃあ、聞いていいですか」
「どうぞ」
彼女はそうわたしに促した。
「…セレンさんって、いつもここでライブしてるんですよね?」
「まぁ忙しいから週1、2回ぐらいだね」
「もしかして、将来歌手とか目指してるんですか?」
「あ~、まぁね。本当になれるか分かんないけど。ここだけの話、家族に内緒でこういうことしてんだ」
セレンさんは恥ずかしそうに頭を掻いた。

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世にも不思議な人々⑥ 彼らとはまた別の人たち

私の住む街は、都会と言うほど発展している訳では無いですが、田舎と言うほど未開でもない、近くの都市のベッドタウンです。
子供の遊び場はもっぱら、駅近くのショッピングモールか、噴水のある大きな公園。気候は温暖で治安も良く、人々はみんな優しい、そんな平和な街です。地元であるのを差し引いてもかなり良い所だと思います。
この間、男の子が二人、とんでもないスピードで追いかけっこしているを見ましたが、特に変わったところもない所です。
しかし、事件は無くても事故はあるようで、目の前で私と同じくらいの歳と思われる女の子が、トラックに轢かれそうになっているところに遭遇してしまいました。何とか助けられないかと考えていると、頭の中に声が聞こえてきました。
『ネェ貴女、願イガアルデショウ?』
(はい?ああ、はい。あの子を助けたいです。けどここからじゃ間に合わない……)
『大丈夫。私ノ力ヲ貸シテアゲル』
(力?)
『イメージシテ。貴女以外ノ全テノ時間ガ止マッテ、貴女ダケガ自由ニ動ケルノ』
三日前に読んだ漫画に、時間を止める能力者が登場していたので、それは簡単でした。ちなみに私は、少年漫画も好きです。
『イメージシタラ、後ハ信ジテ。貴女ニハソレガデキルト』
こんな不思議な事は中々無いものですから、すんなり信じてしまいました。すると、頭の中に聞き覚えのある楽しげなメロディが聞こえてきて周りのあらゆるものが止まりました。
そして件の女の子を歩道まで引きずり、これで安全とため息を吐いた瞬間、また周りは動き出しました。
『ありがとうございます。あなたが助けてくれたんですよね?』
「うん。……あれ?」
助けてあげた彼女の声は、さっきの声みたいに頭の中に直接聞こえてきました。
「……どういうこと……?」
『あなたも能力者なんでしょ?私にも力があるんだけど、頭に聞こえる曲は、NHKみんなのうたで初めて放送されたボカロ曲、「少年と魔法のロボット」。能力は、自分から相手への一方通行のテレパシー。あなたはいったいどんな能力なの?気付いたら歩道に瞬間移動してたけど』
「えーっと、私の能力は…」
『貴女ノ能力ハ、自分ガデキルト信ジタコトヲ現実二デキル能力ヨ』
「できると思えばできる能力……?」
『アハハ、何それ!』
彼女は障害で話せないんだとか。ちなみにお友達になりました。

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名前をつけよう

少年「あれ、ここどこだ」
青年「詳しくは上を見てもらえれば」
少年「メタいこと言ってますな」
不良「おい!何だここ!何で俺縛られてんだよ!ほどけー!はなせー!」
少年「あ、起きた」
青年「まあまあ落ち着き給えよ。実はかくかくしかじかでして」
不良「ああ、そういうことかよ。けど何でわざわざそんなことを?」
青年「呼び合うとき不便だろ」
少年「現在の役名はだいぶテキトーですしねえ」
不良「じゃあ最初から名前考えときゃ良かったろーがよ」
青年「それには複雑な事情があってな……」
少年「というと?」
青年「作者が個人名を考えるのが苦手」
少年「確かに。過去の作品も個人名が出てないのが多いな」
不良「メタ発言はどうでも良いから、とっとと話進めよーぜ」
青年「えーっと、まあ、とりあえず僕のことは、能力の『北風小僧の寒太郎』から取ってキタさんとでも呼んでくれ…次にお前は『どこの東海道中膝栗毛だよ』と言う」
不良「どこの東海道中膝栗毛だよ……ハッ!」
青年「そして君は、『馬鹿だな。相手の言ったのと違うこと言やあ良いのに』と言う」
少年「馬鹿だな。相手の言ったのと違うこと言やあ良いのに……ハッ!」
不良「話進めんぞ。じゃあ、次は俺。能力は『まっくら森の歌』。『追跡・足止めのための行動に大きな補正がかかる』って能力だ。それを踏まえて何か良いのあるか?最年長のキタさんよォ」
少年「それで僕を追いかけられたのか。あの金属バットも僕が逃げようとしてたからあんなことになったんだな」
青年「え、何だろ。ラモス?」
不良「何でだよ。取るところ微妙だな」
青年「てかまっくら森の歌って…w。選曲が特殊だな。他にはもう…マックくらいしか」
不良「じゃあラモスで良いや」
少年「良いんだ。次は僕だね。能力は『およげ!たいやきくん』で、『逃走・回避に大きな補正がかかる』ってやつだ。曲名から取るならどんな感じになる?」
青年「およ……た………。オータロー!これでどうだ!」
少年「承太郎?」
青年「違う」
少女「すいません、ここで合ってましたか?」
少年・不良「「………誰?」」
青年「やあお嬢さん、君の出番はもう少し後だから、その時にまたね」
少女「ありゃ。うっかりしてました。それでは失礼します」
不良「何だったんだ………」
青年「新キャラかな」

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カップラーメンを語ろうの会 #1

結月「えー、作者がカップラーメンを語ろうの会やるって言っちゃったので、イカにゃんの小説キャラ全員集合してます。今回は僕が司会やらされるみたいです。よろしくね。」
全員「イエーイ(棒)」
雨月「作者〜全員居る必要あるの〜?まず私達3人とそっちの五人は出会ってもいないのに。
ねえ、風花?」
風花「それな〜。私ら居る必要ねえだろ。早く帰らせろ。」
結月「はあ?何先に帰ろうとしてんだよ。抜け駆けしてんじゃねえよ。」
風花「お前らみたいな人間、その気になれば。魔法一発で殺せんだよ。」
結月「は?お前なんのつもりだよ。」
風花「喧嘩売ってんのか?御影結月。」
美月・彩月・玲・時雨・涼香・雨月
「「「「「「二人共ストップ!」」」」」」
結月「…」
風花「…」
時雨「ここで喧嘩されると困るんだよ。本編だと喧嘩する予定ないから、あんまり喧嘩しないで。」
時雨以外(((((((なんか…メタい)))))))


五分後


結月「皆さま大変失礼致しました。早速、なんのカップラーメンを語ってほしいか、どんな意見があるかレスください。つまんなかったらつまんないって言ってください。すぐにやめます。」
全員「みなさんよろしくお願いします!」

【続く】

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ④

「いや~珍しいね~、常人なのに異能力のこと知ってるなんて~」
近代的な寿々谷駅の入り口近くの柱の陰で、その不思議な女の人は笑った。
「そうですか…」
「アタシだって、今までの記憶を漁っても、そんな人間に遭ったことないよ~ま、アタシが知らないだけで、わずかながらにいるかもしれないけど」
その人は苦笑する。意外なことに、異能力者であることがバレても驚いている様子はなかった。
「ねぇキミ、アタシが異能力者だって見抜いたってことはさ、異能力のこと結構知ってるってことだよね? 知り合いとかにいるの? 異能力者」
その女の人は、面白いものでも見るかのように、わたしの目を覗き込んでいた。
わたしは、自分が興味を持った人に、逆に強く興味を持たれてしまって、ちょっと彼女に気圧されていた。
「あー…まぁ、知り合いにいますね、異能力者」
わたしの言葉を聞くや否や、その人は目を輝かせた。
「マジで⁈ すごい! 異能力のこと常人にカミングアウトする人っているんだ! すっごい度胸の持ち主じゃんその人!」
「あ、いや、教えてくれたっていうか、バレちゃったってやつなんです、わたしのせいで…」
何か勘違いされたような気がして、わたしは慌てて付け加えた。
「あーバレちゃったってヤツかぁ…それは、しょうがないね」
その人はふふっと笑った。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ①

寿々谷市で一番栄えている所は?と聞くと、多くの人が「寿々谷駅前」と答えるぐらい、寿々谷駅前は栄えている。
市内に1つしかない鉄道路線が通り、駅前には大きなバスロータリーがある。
近くには市内で一番大きいらしいアーケード商店街があり、学生たちのたまり場、ショッピングモールもある。
他にも病院、市役所など、様々なものがあり―市の中心部、という言葉が相応しい場所だ。
わたしは、駅自体を使うことは少ないけれど、ショッピングモールや塾へ行くために、よく近くまで行く。
だが今週は、ショッピングモールに行こうとは思えなかった。―なぜなら、”彼ら”に出会ってしまうかもしれないと思うからだ。
一緒にいて、とにかく楽しかった”彼ら”。友達がほとんどいないような状態だから、友達になれると思ったのに、―なのに。
―”異能力”にまつわる物事に、常人は下手に関わっちゃいけない―
手を伸ばせば届きそうなのに、”彼ら”は自ら離れて行ってしまった。
もしかするとわたしは”誰かと一緒”は無理なのかもしれない、そう思った。
でもさすがに独りは嫌だった―が、かと言ってまた”彼ら”に会いに行くと、嫌がられそうな気がする。
学生が多く集まるショッピングモールに行って鉢合わせたら、ものすごく気まずくなりそうな気がして、今週は行こうとは思わなかった。

2

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 2.コマイヌ ㉒

「あぁ…まぁそうだよ。そうじゃなかったら追っ払ってる」
「俺もそんなだな。最初は耀平のノリに乗ってただけだけど」
「ボクは興味なかったよ? ただこれ以上関わり過ぎたら嫌な予感しかしないから、とにかく嫌だったけど」
今日一日、ネロの表情が終始不機嫌そうだった理由が分かってしまったような気がした。
少しの間、彼らはわたしを見つめていたが、耀平が「行こう」と言ったことで、また歩き始めた。
このままじゃ、彼らがわたしから離れていく―そう感じて、わたしは思わず叫んだ。
「わたしは、わたしは、ただみんなと仲良くしたいんです! だから興味だけで付き合ってるとしても―」
「―馬鹿なの?」
不意に、彼らは立ち止まった。
「…え?」
「…異能力者っていうのは、本来常人は絶対知らないものだ。その存在が知られないからこそ、今の”平穏”は保たれてんだ…」
耀平が、静かに振り向いた。その目は黄金色に光っている。
「…お前、異能力のことをすごいとか言ってたけど、アレはおれ達の”平穏”を崩すかもしれねぇんだ…―”異能力”にまつわる物事に、常人は下手に関わっちゃいけない…絶対にな」
いつの間にか、他の3人もこちらを向いていた。―彼らの目もまた、光っている。
イエローゴールド、ブルーグレー、ダークグリーン、そしてレッドパープルの光が、無言で強く訴えてくる。
―常人は、異能力に関わってはいけないと。
わたしは、金縛りにあったように動けなかった。
夕暮れの、薄暗い路地裏には、ただただ近くの大通りを走る車の音だけが、響いていた。

〈2.コマイヌ おわり〉

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 2.コマイヌ ㉑

「…アンタ、ボクらにずっとくっ付いていたけど、そーとー暇なんだね」
先を歩いていたネロが振り向いて言う。
「いや、それでもいいじゃん。別に他のみん…」
「それな! ずっとおれも暇で暇で仕方ないんだと思ってた。ま、本人の前で邪魔とか言えねーし」
耀平の発言に、わたしは凍り付いた。
「まーそうだな~、でも今邪魔って言っちゃったじゃん」
師郎が耀平に向かって苦笑する。
「にしてもさー、耀平、何でアイツのこと助けたの? 例外中の例外の、本来なら異能力のことを知るハズはないのに、知ってしまった常人に、”異能力者”として情を持たせてもいいの? フツーアウトでしょ」
ネロの言葉に、耀平はぴたりと足を止めて応えた。
「え、単純に面白そうだったから、それだけだぞ? 異能力を知ってしまった常人という面白い存在の前で、能力使ったらどうなるか、そういうキョーミ」
え…? わたしは言葉が出なかった。わたし、面白いモノなの…?
「耀平はいつもそんな調子で生きてるよな。ま俺もそう思ったけど」
「だろ⁈ やっぱそう思ってただろ?」
彼らがわたしによくしてくれてたのは、ただの興味からだけ…? わたしは、自分が勘違いをしていることにようやく気付いた。
「…待って、みんな、わたしと仲良くしてくれたのは、ただの興味なの?」
彼らは少しの間沈黙する。

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