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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― キャラクター紹介編 ②

「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」キャラクター紹介編、第2回はこの物語のアイコンキャラクター「滋賀 禰蕗」の紹介です。

・滋賀 禰蕗(しが ねろ)
身長:約140cm(自己申請)
学年:中学1年
誕生日:12月18日
異能力:人やモノのその場に残された記憶や人やモノが持つ記憶を扱う能力
イメージカラー:赤紫/黒
一人称:ボク
この物語のアイコンキャラクター。
ワガママで子どもっぽいが、友達思い。
時折感情のままに動いてトラブルを起こすことがある。
ひょんなことからサヤカに出会い、彼女に異能力の存在をバラすことになった。
小3の頃に論手 乙女によって凄惨ないじめに遭い、以来不登校になった。
普段は寿々谷駅周辺をほっつき歩いており、たまに高い所で異能力を使っている。
休日は耀平達とショッピングモールなどで連んでいる。
好物はココアシガレット。
常に黒いパーカーを着て、フードを被っている。
ちなみに普段短パンに黒タイツを履いているのは足を露出するのが嫌なため。
でも夏場はタイツを履かない。
具象体”黒鎌”の持ち主。
”黒鎌”は刃に触れた生物やモノの記憶を奪い取ることができる。
目の発光色は赤紫。
生駒 耀平、鞍馬 黎、日暮 師郎、角田 海敦、一本松 唯似、美蔵 健司は友達。
不見崎 清花は腐れ縁(?)。
論手 乙女は小中学校の同級生。
鱗 円とは仲が悪い。

次回はネロの保護者役、生駒 耀平の紹介です!

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― キャラクター紹介編 ⓪

どうも、「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」の作者です。
突然ですが、「ハブ ア ウィル」のキャラクター紹介をやろうと思います。
え、なぜかって?
そりゃあ「15個目のエピソード記念! 作者からのごあいさつ」で「近い内にキャラクター紹介をやります」って言ったからです。
あれから暫く経ちましたが、そろそろやった方がいいかなと思ってやることにしました。
とりあえず、今回はこれまでの「ハブ ア ウィル」本編に登場した異能力者たちと語り部、総勢17名の解説を投稿したいと思います。
とは言っても平日は「造物茶会シリーズ」やら「ハブ ア ウィル」本編の投稿で忙しいので、掲示板は稼働しないけど休日に投稿しようと思ってます。
正直「ハブ ア ウィル」は事前のキャラ紹介もなしに始めた物語なのでキャラクターについてよく分からないことがある人もいると思うんですよね。
まぁ本編を追っていけば分かるんですけど、いかんせん本編がかなり長いので全部読むのは難しいと思います(だって皆さん忙しいでしょうし)。
と言うワケで最新エピソード(15.オーベロン)までで分かっていることをまとめました。
これで最近になって「ハブ ア ウィル」を読みだした人(どれくらいいるか分かんないけど)も安心です。
そういうワケで今回は第0回、キャラ紹介についての前置きみたいな投稿でした。
では次回、明日から本格的にキャラクター紹介を始めていきたいと思います。
まずは物語の語り部、「不見崎 清花」の紹介から。
どうぞお楽しみに。

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鏡界輝譚スパークラー あとがき

どうも、企画「鏡界輝譚スパークラー」の企画者です。
先週金曜日の24時をもって、当企画は“とりあえず”終了いたしました。
ご参加して頂いた皆さん、本当にありがとうございます。
今回は設定を詰め過ぎて難しめの企画になってしまったので参加してくれる人が出てくるか不安でしたが、「ここってどうなってるんですか?」と聞いてくれる参加者さんや自分なりに設定を解釈する参加者さん、設定の穴をオリジナル設定で埋めてくれた参加者さんなんかがいて、あながち難しい設定も悪くないんだなって思いました。

…で、今回は企画の裏話を語りたいと思います。
この企画は高3の時に思いついた物語がベースになっていますが、これには元ネタがあります。
それは、「アサルトリリィ」というメディアミックス作品で、自分が高校生の頃から好きな作品です。
「アサリリ」は謎の巨大生命体に可変武器で立ち向かう少女達の物語なのですが、出会って暫くして「アサリリライクな物語を作りたい!」と創作意欲が湧いてきた結果生まれたのが、この企画のベースでした。
ただ「アサリリ」と全く同じではいけないと思い、例えば男子も戦うとか、武器は変形しないとか、地名は実在のものではなく微妙に違うものを使うとか、色々変えました。
その結果生まれたのが当企画でした。
自分が「アサリリ」に出会わなければこの企画はできなかったので、「アサリリ」には感謝です。

あ、そうそう。
タイトルの「スパークラー」って企画者の造語のつもりだったんだけど、試しに「sparkler」って言葉を調べてみたら実在する言葉だと分かりました。
「花火」や「宝石」、「才人」と言った意味があるそうです。
「花火」のように命を散らして戦う「才人」達の物語…
そして「宝石」にちなんだ名前のスパークラー達。
大分適当に決めたとは言え、こうして考えるといいタイトルだったなと思います。

ちなみに今後こう言った企画を開催するかどうかは未定です。
正直これから忙しくなりそうだし。
でも他の人が企画開催したら参加したいな!

では今回はこの辺で。
遅刻投稿も大歓迎です!
あとまとめもその内作ります!
それでは、テトモンよ永遠に!でした〜

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鏡界輝譚スパークラー:陰鬱プロフェッサー の設定②

プロフの自作改造ギア一覧
・光の力貯蔵システム
明晶が住んでいる小屋の入り口に隠された装置が、出入りした人間の光の力を一部吸収し、別の機会に使うために貯蓄する。貯蔵された光の力は電力・電波の代替に加え、各種改造ギアの動力源になったり、光の力を貯めるのに使われたりする。
・カゲ除け
対象範囲内に光の力を流し込み、接近したカゲを押し返すように力を働かせることでカゲを寄せ付けない設備。
・腕時計型デバイス
装備者の光の力の現在値と割合を画面に表示する。現在製作されているのは2台のみ。2台の間での通信機能、光の力で手足を保護し格闘戦を可能にする機能がある。P.A.の常識に真っ向から喧嘩を売るシリーズ。
・ドローン型P.A.
カメラとマイク・スピーカー付きのドローン。電気の代わりに光の力を使うため、光の力が尽きない限り動かし続けられる。電波の代わりに光の力で交信するため、光の力が尽きない限りどこまでも飛ばせる。
・銃型P.A.
弾倉が特別製。予め光の力を弾丸の形に形成してストックしておける。
・遠隔シールドP.A.
光の力を透明なバリアに変換して空中に展開できる。射程距離は使用者の光の力にもよるが大体10~20m程度。一度にバリアに変換できる光の力の上限は、使用者の光の力に対して一定の割合(1%弱)で決まっていて、面積を広げるほど薄く脆くなるし、耐久力のために厚みを出せば小さくなる。
・監視カメラ
動力源は光の力。常時光の力が流し込まれているので、カゲにもみくちゃにされても壊れない。
・迎撃システム
監視カメラと連動して、カゲが接近すると光の力の弾丸で迎撃してくる。
・変化弾銃
光の力を通常より大型の弾丸に変換して発射する銃。仕様上大口径。任意のタイミングで弾丸を構成する光の力の一部をシールドに分裂・変換し、跳弾させて弾道を変化させる。その性質上、弾道変化を行う度に威力が減衰していく。ちなみに外見はほぼコードレス掃除機。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister おまけ Ⅱ

企画「鏡界輝譚スパークラー」参加作品「Crystal Brother and Sister」のおまけ…キャラ紹介のその2です。

・福貴迫 弾(ふきさこ はずむ)
所属STI:幕針文化学院
学年:高等部美術科1年
所属部隊:加賀屋隊
使用P.A.:ハルバード型、拳銃型
イメージカラー:ピンク
水晶のチームメイトの1人。
可愛いものと楽しいことが大好き。
「面白そうだから」という理由で「加賀屋隊」に入った。
「加賀屋隊」の斬り込み隊長。
中等部から幕文に通っている。
くせっ毛が特徴的で水晶より背が低い。
いつもカーディガンを着ており、ピンクのリボンタイを身に付けている。

・熊橋 寵也(くまはし ちょうや)
所属STI:幕針文化学院
学年:高等部理数科1年
所属部隊:加賀屋隊
使用P.A.:マシンガン型
イメージカラー:緑
水晶のチームメイトの1人。
理知的で基本冷静だがふとした時に感情的になる。
弾のことが心配で「加賀屋隊」に入った。
「加賀屋隊」のブレーン。
中等部から幕文に通っている。
黒縁メガネをかけている。
いつもセーターを着ており、緑のネクタイを身に付けている。

・加賀屋 石英(かがや せきえい)
所属STI:澁谷學苑
学年:高等部3年
所属部隊:クルセイダース
使用P.A.:刀型、拳銃型(共に本編未登場)
イメージカラー:白
水晶の実兄。
誰にでも心優しく、様々な人々を惹きつけるカリスマ性を持つ。
また、類稀な戦術眼を持つ。
東鏡の名門STI「澁谷學苑」に初等部から通っており、代表部隊「クルセイダース」の隊長を務めている。
白いセーターを着ている。

これでキャラ紹介は全て終了です!
何か質問などありましたらレスください。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister おまけ Ⅰ

企画「鏡界輝譚スパークラー」参加作品「Crystal Brother and Sister」のおまけ…キャラ紹介です。

・加賀屋 水晶(かがや みあき)
所属STI:幕針文化学院
学年:高等部普通科1年
所属部隊:加賀屋隊
使用P.A.:刀型、拳銃型
イメージカラー:水色
この作品の主役にして当企画のアイコンキャラクター(のつもり)。
淡々とした平凡なスパークラーだが高い戦術眼を持つ。
かつては東鏡の名門STI「澁谷學苑」の初等部・中等部に通っていたが、優秀な兄・石英との周囲からの比較に耐えきれず幕針文化学院に逃げ出した。
そこで色々あって自分の部隊「加賀屋隊」の隊長になり、現在に至る。
元々は無気力だったが幕文で仲間達と出会ったことで自分で考え、動けるようになった。
髪は肩につかないくらいの短髪で、水引みたいな髪飾りを付けている。
制服はきっちり着こなしており、水色のリボンタイを身に付けている。
実は低身長。

・仁戸田 紀奈(にへだ のりな)
所属STI:幕針文化学院
学年:高等部音楽科1年
所属部隊:加賀屋隊
使用P.A.:弩型、拳銃型
イメージカラー:黄色
水晶のチームメイトの1人。
底抜けに明るいチームのムードメーカー。
水晶のことを心から気に入っている。
実は「加賀屋隊」の発起人。
中等部から幕文に通っている。
長い髪を二つ結びにしている。
いつもパーカーを着ており、黄色いネクタイを身に付けている。

・呑海 巴(どんかい ともえ)
所属STI:幕針文化学院
学年:高等部国際科1年
所属部隊:加賀屋隊
使用P.A.:サーベル型、拳銃型
イメージカラー:赤
水晶のチームメイトの1人。
真面目な学級委員長タイプ。
かつては水晶のことをよく思っていなかったが、今ではすっかり信頼している。
「加賀屋隊」の副隊長でもある。
中等部から幕文に通っている。
長い髪を自分から見て右側でサイドテールにしている。
いつもニットベストを着ており、赤いリボンタイを身に付けている。

長いので「Ⅱ」に続く。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister ⅩⅢ

「石英さん」
石英が振り向くと、石英の部隊のメンバーの少女がいた。
「この後どうしましょう」
「あーそうだね」
石英は宙を見る。
「幕文の方へ戻って荷物をまとめた後、ぼく達のSTIへ帰ろうと思う」
折角なら先に幕文の方へ戻っててもいいよ、と石英は付け足す。
「了解しました」
ではお先に、と少女は言うと、残りのメンバーと共に去っていった。
「…」
加賀屋隊の面々はその様子を黙って見ていると、石英がこう言った。
「そう言えば」
不意に石英が口を開いたので、水晶は兄の方に目を向ける。
「昔の約束、果たせたね」
「?」
兄が急にそう言ってきたから、水晶は首を傾げる。
「昔約束したじゃないか」
いつか一緒に戦おうって、と石英は笑いかける。
「…あー」
水晶はやっと思い出したのか、恥ずかしそうな顔をした。
「水晶が違うSTIに行っちゃったから、もう一緒に戦えないと思ってたけど…」
よかったよ、約束が果たせてと石英は呟いた。
「…別に、あれは“同じSTIで戦おう”という意味でこういうのじゃ」
「もー照れちゃってー」
水晶がそっぽを向きながら言うのに対し、石英はにこにこ笑う。
「…また一緒に戦えるといいね」
石英がそう言うと、水晶はそうですか、と淡々と答えた。
「じゃあそろそろ幕文へ戻ろうかー」
早くしないと日が暮れちゃうよーと石英は伸びをしながら歩き出す。
「…加賀屋さん」
巴に名前を呼ばれて、水晶は振り向く。
「私達も帰りましょう」
私達のSTIへ、と巴が言うと、水晶はこう答えた。
「うん」
そして加賀屋隊は帰るべき場所へと歩みを進めた。

〈おわり〉

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅻ

それから30分もしない内に、水晶達は歩道橋の方に攻め込むカゲを倒し切った。
その後すぐに、出現したカゲは全て討伐されたと言う情報が入り、全てのスパークラーに撤収命令が出た。
「いやぁ今回の戦いも大変だったね」
「だね」
紀奈と弾はそう言いながら通りを歩く。
辺りはもうすっかり夕暮れだ。
「一時はどうなることかと思ったけど…まさか加賀屋さんのお陰で窮地を切り抜けることができるとは思わなかったわ」
巴もそう呟く。
「それにしても加賀屋は随分無茶したよな」
普通死ぬぞアレと、寵也は後ろを歩く水晶に目を向ける。
「…考える前に身体が動いただけだよ」
だから、たまたまと水晶は笑った。
「ふーん」
寵也がそう頷いた時、交差点の向こうから聞き馴染みのある声が聞こえた。
「おーい!」
見ると、水晶の兄…石英とそのチームメイト達が立っていた。
「探したよ水晶」
そう言いながら石英は水晶達の方に駆け寄る。
「いやぁ急にカゲの大群が攻め込んできて狙撃ができなくなった時はどうなるかと思ったけど、水晶がアレを倒してくれて助かったよ」
ありがとうね、と石英は水晶に笑いかける。
「…別に、身体が勝手に動いただけだから」
感謝される程のことじゃない、と水晶は呟く。
「えーそんなに謙遜しなくてもいいのに」
「兄さん達には敵いません」
「えー」
加賀屋兄妹が仲睦まじくしていると、不意に石英の後ろから声が聞こえた。

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野良輝士市街奪還戦 登場人物

・下野真理奈(しもつけ・まりな)
部隊内での役割は中~遠距離からの援護射撃と全体を俯瞰しながらの指揮。アプリで通話する時、一人だけハンズフリーイヤホンを使っている。P.A.故の補助効果を抜きにしても謎の狙撃能力の高さを持つ。
使用P.A.:猟銃。スコープは取り外し可能で、攻撃メインの時は外し、指揮メインの時は設置して望遠鏡代わりに使う。
・和泉宗司(いずみ・そうじ)
部隊内での役割は前衛としての敵の翻弄と破壊力が必要な敵への攻撃。特技は投擲で、特にある程度の質量があるものを狙った場所に投げるのが得意。
使用P.A.:戦槌。片側が錐状に尖っている。片手でもギリギリ使える程度のサイズ。投げたりもする。
・門見初音(かどみ・はつね)
元々の仲間たち全員から渾名で呼ばれている。部隊内での役割は前衛での補助役とヘイト分散。知り合いにSTI所属の人間がいて、その縁でP.A.製作業者とも繋がりがあり、彼女が居なければ野良輝士たちは武器を用意できなかったので感謝されて然るべき。
使用P.A.:片手半剣。全長約1.5m。地面や壁に突き立てて足場代わりにすることが多い。
・月舘灯(つきだて・あかり)
本来の部隊内での役割は中距離での支援と移動支援。P.A.の性質上機動力が最も高いので、前線に出ることも多い。
使用P.A.:鉄線銃。射程距離は約50m。巻き取り機構はあるものの、人間の重さを引き寄せられるほどでは無いため、移動時にはワイヤー部分を掴んで自力で引っ張る必要がある。銛みたいな先端が当たると普通に痛い。
・田代小春(たしろ・こはる)
STIである県立鉱府光明学園に通う少女。カゲに沈んだ町でどうにもできずに身を守っていた。後に部隊に加入する。
使用P.A.:折り畳み防楯。原色の迷彩模様で彩られた4枚の金属板で構成されている。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅺ

仲間ができた、戦う理由ができた。
あの居場所…幕針文化学院を守りたい、その一心でわたしは戦っている。
もうあの頃の臆病な自分ではないのだ。
もちろん周りには誰も文句を言う人はいない。
兄と比較する者もいない。
わたしはわたし、それ以外の何者でもない。
「今だ」
塔のようなカゲが歩道橋まで数メートルの所まで来た時、水晶は拳銃型P.A.の引き金を引いた。
P.A.から発せられた光り輝くエネルギー弾は真っ直ぐに飛び、カゲの頂点…コアを貫通した。
「>;”;*;“;>;”;“」
カゲは不意に動きを止め、何か喚き声を上げた。
その直後、カゲは頂点から崩れるように霧散していった。
「…やった?」
歩道橋の壁から紀奈が顔を覗かせる。
「やった…みたい」
弾も壁からカゲがいた方を覗き見る。
2人は水晶の方を見た。
水晶は静かに、構えた拳銃型P.A.を下ろす。
「やったぁ‼︎」
紀奈と弾は水晶に飛びつく。
「すごいよ!」
やったよみあきち!と紀奈は水晶の頭を撫でる。
「すごーいみあきちー」
弾はぴょんぴょん跳ねて喜んだ。
「お前らガキか」
寵也が呆れたように言うと、弾はボク達子どもだしーと頬を膨らませる。
「とりあえず3人共、まだ小型のカゲがこっちに攻めてきてるんだけど」
「あ、そう言えば」
「そうだったね」
巴がそう言うと、弾と紀奈は水晶から離れて手元の拳銃型P.A.を準備した。
「ほら加賀屋さんも」
「あ、うん」
巴に促され、水晶は歩道橋の通路にしゃがみ拳銃型P.A.を構えた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅹ

「わたしがアレを倒す」
「バカ言え‼︎」
お前死ぬぞ!と水晶に対し寵也は怒鳴る。
「…あの種のカゲは光線を放つまでに数分のタイムラグがあるって授業で習った」
だからその隙にコアを撃ち抜く!と水晶は拳銃型P.A.を構える。
「でもそのP.A.じゃ威力が!」
「分かってる」
紀奈にそう言われたが、だから至近距離で撃つ!と水晶は続けた。
「…わたしは簡単には死なない」
加賀屋隊のリーダーだもの!と水晶は声を上げた。
「…」
その言葉に加賀屋隊の面々は黙りこくったが、暫くして紀奈が口を開いた。
「…分かった」
あたし、みあきちのこと信じるよ、と紀奈は笑った。
「ボクも信じる!」
弾もそう明るく言う。
「フン、死ぬんじゃねぇぞ」
身内に死なれるのは御免だからな、と寵也はこちらを一瞥もせず言う。
「…失敗しても知らないんだから」
頑張りなさいよ、と巴は呟いた。
「…みんな、ありがとう」
そう言って、水晶は迫り来るカゲに目を向けた。
塔のようなカゲはゆらゆらと歩道橋に近づいていく。
それと共に、頂上部分の光が少しずつ強くなっていった。
あと少し、あと少しで、と水晶は拳銃型P.A.のトリガーに指をかける。
…過去の、澁谷學苑に通っていた頃の自分なら、こんなことはしなかっただろう。
でも幕針文化学院に入学して、わたしは変わった。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅸ

「避けて!」
真っ先に気付いた水晶の声と共に、加賀屋隊の面々は散開する。
「%>“\*+‘$\‼︎」
咄嗟に手持ちの銃器型P.A.のトリガーを引き、5人は歩道橋に飛び込んできたカゲを仕留める。
「まだ来る!」
巴が手元の端末を見ながら叫ぶと、水晶は思わず立ち上がる。
「兄さん達は⁈」
石英と狙撃手が待機している建物の方を見ると、もうそこには多くのカゲが群がっていた。
「このままじゃ」
水晶はポツリと呟く。
「‘|+#$<$<$$‼︎」
「伏せろ加賀屋!」
寵也の声にはっと我に帰ると、水晶の目に数十メートル先にいる塔のようなカゲが光線を放とうとしている。
瞬時に水晶が伏せると、歩道橋の壁を光線が掠めていった。
「あいつ、もう来てる!」
「狙撃手はどうなったの⁈」
「そんなん知るか!」
「まだ来るわよ!」
弾、紀奈、寵也、巴はそれぞれ言いながら歩道橋に攻め込む小型のカゲ達を屠っていく。
水晶も拳銃型P.A.を連射していったが、ふと手を止める。
「加賀屋さん?」
巴が聞く頃には水晶は立ち上がっていた。
「え、みあきち何考えてるの⁈」
「そうだよそんなことしたら…」
紀奈と弾が心配そうに言ったが、水晶は気にせずこちらへ迫り来る大型のカゲに向かって拳銃型P.A.を向ける。

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白と黒と青き星〜第3話 帰還〜

【目標沈黙、侵食、群発共に確認されません。これより避難民の帰宅整理に移る】
『了解。輝士班2名帰還します』
【了解。出口4.5番を開放します。そこから出撃ルート4.5番で帰還してください】
『了解』
2人は揃えてそう言い、通信を切った。
「帰ったら…どうせ説教だな」
「だよね〜…」
指定された出口に向かいながらのんびりと話す。
「まぁ怒られるの大半お前だけどな」
「なんでよ!手こずったのも最後連携やめて勝手したのもあんたじゃん!」
「よく言うよ、放っから俺を風穴としか扱わなかったくせに」
「それは…」
自覚はあったようで少しホッとしている。
「でも!最後のセリフはいらなかったかなー」
「うるせぇ!」
自分でも突発的に出た癖のようなものでそれなりに後悔してたのでいらなかったと言われると耳が痛い。
「あ、でも私このままライブだ!」
美空は用事を思い出して笑顔になった。
「じゃあ説教は1人ずつ、つまり時間で怒られる量はわかるな」
パッと出た笑顔が一瞬で曇る様は滑稽だ。
「説教を中断してライブに行けば…」
「やめとけよ、ライブも大事な仕事だろ、みーたん?」
高田美空は光の力をアイドルにも使う。
愛称は[みーたん]
元来のスタイルと戦績も相まってかなりの人気だ。
「出口だ、ちゃんとライブ行けよ?」
ジョーはそう言い残して止まることなく出口に入った。
「わかってるよ、私だって行きたくないわけじゃないし…」
美空ももう言い返す相手がいないとわかりながらも言ってから出口に入った。
「おかえり、お疲れ様」
「お疲れ様、ナイスコンビネーション!」
出撃ルートを抜けた先で迎えてくれたのは2人の同期だ。
・津上利樹(つがみとしき)
・大幡有日菜(おおはたゆいな)

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅷ

ちょうど歩道橋の壁に隠れた所で、耳の通信機から石英の声が聞こえてきた。
『作戦はぼくがさっき言った通り、狙撃手以外のメンバーが陽動で一斉に銃器型P.A.を撃つ』
それでカゲを混乱させている隙に狙撃手がコアを撃ち抜く、と石英は続ける。
『みんないいね?』
石英がそう尋ねると、通信機の向こうから了解!と威勢のいいクルセイダースのメンバーの声が聞こえた。
加賀屋隊もそれぞれ返事をする。
『じゃあ目標が近付いてきたら合図を出すから』
それまで待っててね、と石英からの通信は終わった。
「…それにしても」
石英の通信が終わった直後、寵也はポツリと呟く。
「この辺りは妙にカゲが少ないな」
「そう?」
弾は首を傾げる。
「他のみんながこの辺りのカゲを倒しちゃったからじゃない?」
別におかしいことでもないよ、と弾は続ける。
「確かに、この辺りはほとんどカゲはいないけれど…」
STIから支給された周囲のカゲを探索する端末を見ながら巴は言う。
「この通り、周りに隠れている訳でもないみたいだし…」
そう言いかけて、巴は言葉を失った。
「?」
巴、どうかした?と紀奈が巴の方を見る。
巴の目は手元の端末に釘付けになっている。
「巴?」
「マズい」
紀奈の言葉を無視するように、巴は呟く。
「え、マズいって…」
「こっちにカゲの群れが近付いてる‼︎」
巴はものすごい剣幕で叫んだ。
それと同時に頭上から黒い何かがいくつも飛び込んできた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅶ

数分後、石英の部隊…クルセイダースのメンバー4人はリーダーの元に集まった。
水晶の部隊も、巴、弾、寵也の3人が水晶の元へ来た。
最初3人は石英を見て、加賀屋 石英だ!とかクルセイダースのリーダーじゃないとかなんとか言っていたが、共同作戦を展開すると聞いてすぐに落ち着いた。
数分の話し合いの末、作戦は決まった。
あの種のカゲは頂点部分にコアがある。
だから高い所から狙撃してコアを破壊すればいいのだが、あのカゲは近くの動く物に反応して光線を放つ。
だからカゲの足元や建物の上で囮がカゲの気を引いている内に狙撃手がコアを撃ち抜くという算段だ。
とりあえず、本命の狙撃はクルセイダースの射撃に長けたメンバーが、囮は残りのメンバーと加賀屋隊が担当することになった。
「やっぱり名門の部隊長はすごいなー」
紀奈は歩道橋を登りながら呟く。
「あんなにサクサクと作戦決められるなんて」
「そりゃあ私達とは次元の違う教育を受けているからよ」
仕方ないわ、と巴は言う。
「あ、巴嫉妬してる?」
「してない」
弾にそう言われて、巴はぷいとそっぽを向く。
「とにかくお前ら、P.A.の準備はできてるか」
マシンガン型P.A.を準備しながら寵也が言う。
「あー大丈夫大丈夫」
「OKだよー」
「もちろん」
紀奈、弾、巴はサブウェポンの拳銃型P.A.を見せながら笑う。
「加賀屋は?」
「大丈夫」
寵也に聞かれて、水晶も拳銃型P.A.を見せた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅵ

「て言うか、みあきちのお兄さんてこの人だったんだ」
紀奈がそう言うと、水晶は出撃前に言った気がする、と呆れたように言った。
「…それにしても」
どうしてここが分かったの?と水晶は石英に尋ねる。
「え、あぁ」
水晶が出撃したって聞いて、スパークラーが個々に持たされる発信機の信号を頼りにここまで来たんだ、と石英は説明する。
「でもまさか大型種がそこにいたなんて…」
石英はカゲを見上げながら呟く。
大きなカゲはゆらゆらと交差点を通り過ぎていった。
「…これくらいなら、みんなで倒せるか」
石英がそう言うと、紀奈はえ、と驚く。
「こんなデカいの、倒せるんですか⁈」
「そりゃあもちろん」
ぼく達澁谷學苑のスパークラーはこんなのとばっかり戦ってるよ、と石英は笑う。
「東鏡は激戦区だもの」
あのレベルを倒すのは日常茶飯事、と水晶は呟く。
「やっぱ名門すげー」
紀奈はそうこぼすしかなかった。
「とりあえず、ぼくの部隊のメンバーをここに呼ぶよ」
水晶達は下がってて、と石英は優しく言う。
「ここはぼく達が…」
「いいえ、わたし達も戦います」
石英の言葉を遮るように、水晶は毅然とした態度で言った。
「どうして…」
「兄さん達の部隊は全員揃っていないでしょう?」
交流会の準備に訪れているのは兄さん含めて5人のはず、と水晶は続ける。
「わたし達の部隊が援護します」
その様子を石英は驚いた顔で見ていたが、すぐに優しい顔に戻った。
「分かった、援護、任せたよ」
石英は水晶の肩を叩いた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅳ

STI側から提供された情報によると、今回襲撃してきたカゲ達は、小型のものがほとんどだと言う。
小型とは言え街を侵蝕することに変わりないのだから、早く倒さなければならない。
それでも出撃スパークラーの数から考えてみれば、あっという間に駆逐することは可能だろう。
そう考えながら水晶は刀型P.A.で次々とカゲに斬りかかる。
街を侵蝕しようとしていたカゲ達は避ける間もなく霧散していった。
「みあきちー!」
ふと呼ばれて振り向くと、弩型P.A.を携えた少女…紀奈が駆け寄ってきた。
「どう、調子は?」
「まぁまぁかな」
水晶は刀型P.A.で飛びかかるカゲを切り裂きながら言う。
「あたしもだよ!」
紀奈もまた、飛行型カゲを自身の武器で仕留めながら答える。
「今回は小型種がほとんどって聞いてたけど…」
この辺りはそんなにいないみたい、と水晶は呟く。
「うーん、じゃあここを片付けたら巴達の所へ行こっか」
巴達がいる所の方が大変みたいだし、と紀奈は笑う。
水晶は静かに頷いた。
…と、ここで耳に装着している通信機から聞き覚えのある声が聞こえた。
『加賀屋さん、聞こえる⁈』
「どうしたの呑海さん」
水晶は通信機に手を当てて答える。
『さっき大型種が出現したって情報が入ったわ』
方角は…と巴が言いかけた所で、紀奈が遮るように叫んだ。
「みあきち後ろ‼︎」
はっと振り向くと、そこには5メートルはある動く塔のようなカゲが光線を放とうとしていた。

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白と黒と青き星 〜第1話 出撃〜前編

STI校内、そして防災庁特定特殊生物対策班の施設内に警報が鳴り響き、対策本部は警報と共に電源が入る。
「東鏡都瀬田谷区に大型デネブリスの出現を確認。政府より緊急事態宣言発令に伴うプラン11要求!」
「了解。瀬田谷区全域の河川及び公道にフォトンウォール展開、住民避難を開始します。」
「陸自班、空挺班は東鏡I.Cを中心に第1種戦闘配置!」
指示を出す澁谷分隊長は私たちの通う東鏡第1分校澁谷校の校長でもある鳴海晃司。かつてスパークラーとして第1線で活躍したエースだった男だ。今もその戦術眼は衰えることを知らない。
【空挺班より報告します。目標は現在双子田万川駅周辺を侵攻中。幸い侵食は国道246号線、都道11号線に囲まれた範囲内で抑えられています】
「その範囲なら住民避難完了しています」
通信と本部隊員の声が次々に飛び交う。
【澁谷分隊、全隊員配置完了。目標捕捉しました。】
「了解。総員、飽和攻撃体勢に移れ!」
隊長はその全てを聞き逃すことなく、的確な指示を出す。
【『了解』】
【空挺班、攻撃準備完了。いつでも打てます】
【同じく陸自班、いつでも打てます】
「GPS誘導弾発射準備完了。いつでも打てます」
さすがに特殊自衛隊。行動は迅速で乱れがない。
「住民避難完了のため、政府の承認は省略。飽和攻撃開始。打てぃ!」
隊長のその合図で発射、着弾の轟音が鳴り響く。
先程まで見えていたモニターはその爆撃の衝撃のためか、それを防ぐためか映像が途切れている。
その轟音は数秒間続き、その間も本部は忙しなく誰かしらが動いているが音は掻き消される。
その中で隊長は何か言伝を受け、少し口角が上がる。
「飽和攻撃終了。モニター、復旧します」
そのモニターに映ったのは爆発によって先程までとは少し形状が変化したデネブリスの姿があった。しかし本部の面々に動揺する様子はなかった。
「実弾、光弾共に全弾命中。目標のコアに損傷、認められません」
「結構。第2フェーズ移行への時間は稼げた」
そう言うと通信をアナウンスに切り替える。
「全隊員に告ぐ、これより作戦を第2フェーズに移行する。総員、配置に着け!」
隊長は再び通信をSTI校内の出撃準備室に切り替え、問いかける。
「2人とも、いけるな?」

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅲ

人々が逃げ惑う街中。
無数の黒く禍々しいカゲが人の群れに向かって進んでいる。
「落ち着いてください、避難所はあちらです」
パニックに陥る群衆に対し、警官達が人々を誘導している。
…と、警官の1人に黒いカゲが飛びかかる。
「危ない!」
少女の叫び声と共に警官が背後を見た時、バババババと弾丸が発射される音が響いた。
「$|+]$\€‼︎」
カゲは悲鳴を上げて霧散する。
「大丈夫ですか⁈」
弩型P.A.を持った二つ結びの少女が警官に駆け寄る。
「あ、えぇ、ありがとうございます」
「それならよかった」
ここはあたし達がなんとかするんで逃げてください、と二つ結びの少女…紀奈は言う。
「分かりました」
君達も気を付けて、と警官は一礼してその場を離れる。
「グッジョブ寵也」
ハルバード型のP.A.を持った小柄な少年…弾に肘でつつかれて、マシンガン型P.A.を持ったメガネの少年…寵也は、当然のことをしたまで、と真顔で言う。
「そこの2人、呑気に話してる余裕はないわよ」
サーベル型P.A.を持ったサイドテールの少女…巴は、手に持つ武器を構える。
「加賀屋さん、指示を!」
「…了解」
巴に言われて、水晶は刀型P.A.を敵群に向ける。
「みんな、いつも通り…行くよ」
「了解」
「おっけー」
「分かったー」
「はいはい」
皆がそう返事すると、水晶は静かに頷いて敵に向かって駆け出した。
部隊のメンバーも駆け出し、周りにいる多くのスパークラー達も一斉に鬨の声を上げる。
戦闘が始まった。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅱ

「うちのSTIも、戦闘経験を積むのに必死だな」
澁谷學苑の方が強くて負けが見えてるのに、と水晶の右隣に座るメガネの少年…熊橋 寵也(くまはし ちょうや)は言う。
「えーいいじゃん」
いい刺激になると思うのにーと弾は口を尖らせる。
「まぁそれはそうだけどさ」
寵也と弾がそう話していると、寵也の右隣に座るサイドテールの少女…呑海 巴(どんかい ともえ)は水晶の様子に気付いたのか、彼女に話しかける。
「加賀屋さん?」
どうかしたの?と聞かれて、水晶は慌てて顔を上げる。
「…なんでもない」
大丈夫、と水晶は言うが、他のみんなは心配そうな顔をする。
「…そう言えばみあきち、元々は澁谷學苑に通ってたんだよね」
ふと紀奈が呟いた。
「澁谷學苑の人が来るのは、ちょっとアレだよね…」
紀奈が暗い顔で呟くのを見て、水晶はそれもあるんだけど、と言う。
「代表部隊の隊長が兄さんだから…」
水晶がそう言った所で、突然サイレンが鳴った。
「管轄地域内でカゲの出現を確認」
出撃可能スパークラーは速やかに出撃せよ、場所は…と校内放送が流れる。
カフェテリアのくつろいだ雰囲気が、一気にピリつく。
「おっと、出撃か」
「騒がしいねぇ」
紀奈と弾は呑気に天井のスピーカーの方を見る。
「そんなこと言ってる場合か」
「そうよ、人が死ぬかもしれないのよ」
寵也と巴は険しい顔をする。
「はいはい分かってますよ」
んじゃ行こうか、部隊長、と紀奈は水晶の方を見る。
水晶は無言で頷き、そしてこう宣言した。
「加賀屋隊、出撃!」

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野良輝士市街奪還戦 その①

「沈んだねぇ……」
カゲの奔流に沈み、フォトンウォールで急遽封鎖された町の、カゲに浸蝕されきらなかったビルの屋上で猟銃型のP.A.のスコープから目を離し、その少女、下野真理奈は呟いた。
「沈んだなぁ……一瞬だった」
戦槌型のP.A.を杖代わりにして、真理奈とほぼ同年代の少年、和泉宗司も彼女の隣で賛同する。
「ヌシどこ?」
「あそこ、あの大きい交差点のところだよ、アカリちゃん」
「『ちゃん』って言うなこれでも男だぞ」
「良いじゃない男で『ちゃん』付けでも」
鉄線銃型P.A.を構えた少年、月舘灯に真理奈が受け答える。
「あそこ、あのビル、中学校の屋上、青い家の屋根。この順番で結構近付けるかな」
真理奈がスコープを銃から取り外しながら言い、灯も鉄線銃の狙いを定める。
「宗司、あの距離届くか?」
「ん、……おう、余裕だな」
「助かる。お前の武器重いからな、先に投げとけ。……よっしゃ、行くぞ」
「おう了解。かどみー、出番だぜー」
宗司に呼ばれ、屋内から彼より少し年上に見える少女が出てきた。
「結構上ってきてたよ。そろそろキツイかも」
「了解、こっちで対処するからヌシは任せたよ」
真理奈の言葉に、後の3人は信じられないといった顔を向ける。
「……え、何?」
「いやいや真理ちゃん、狙撃銃1丁でそれを言うのは無理あるぜ」
宗司の言葉に灯も頷く。
「その上こっちに指示まで飛ばすつもりなんだろ? 自分は1人しかいないって忘れてるところ無い? かどみーだけでも置いてった方が良いだろ」
「たしかその銃、最大装弾数5発とかじゃなかったっけ?」
『かどみー』と呼ばれた少女、門見初音も心配そうにしている。
「大丈夫! そっちは正直スコープでときどき覗いてれば良いし、そこの入り口結構狭いからちょっとずつしか出てこれないだろうし」
狙撃銃とスコープを左右それぞれの手に持ち、真理奈はウインクをしてみせた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅰ

「さようなら」
「さよならー」
今日の授業も終わり、生徒達が教室から去っていく放課後。
教室に1人、短髪の少女…加賀屋 水晶(かがや みあき)が残っていた。
水晶はホームルーム後も暫く窓際の席でぼーっとしていたが、ふと時計を見て急に立ち上がった。
そして荷物をまとめて教室の外へ出て行った。
水晶が向かったのは、校舎の1階にあるカフェテリア。
カフェテリアは生徒でそこそこ賑わっている。
水晶はカフェテリアの端に4人の生徒を認めると、そちらの方へ向かった。
「あ、みあきち」
カフェテリアの端で駄弁っていた4人組の1人、二つ結びの少女…仁戸田 紀奈(にへだ のりな)は水晶に気付いて笑顔で手を振る。
「待った?」
「ぜーんぜん」
あたしもさっき来たばかりだよ、と紀奈は笑う。
「そう」
そう言って水晶は4人の傍に座る。
「ねぇねぇ、みあきちにもさっきの話をしようよ」
紀奈の右隣に座る小柄な少年…福貴迫 弾(ふきさこ はずむ)は紀奈に明るく言う。
「さっきの話?」
弾の言葉に水晶は首を傾げる。
「あー今日この街にあの澁谷學苑の代表部隊が来るって話」
紀奈がそう言うと、水晶は少し顔を曇らせる。
「澁谷、學苑…」
「何でも、うちのSTIとの交流会の準備らしいよ」
交流会でうちのSTIの代表部隊と模擬戦をするから、そのための下見みたいと弾は続ける。

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鏡界輝譚スパークラー アイデア帳

・澁谷學苑(しぶやがくえん)
東鏡・澁谷区澁谷にある名門STI。
小中高一貫校。
ミッション系で良家の子女が多い。
制服は白いシャツ・ブラウスと茶色いブレザーとチェック柄のスラックス及びスカートとオレンジ色のネクタイ。

〈サンプルキャラクター〉
・加賀屋 石英(かがや せきえい)
所属:澁谷學苑高等部3年
一人称:ぼく
責任感が強く、人々を惹きつけるカリスマ性も持つスパークラー。
スパークラーとしては天才的な才能を持つ。
STI代表部隊「クルセイダース」のリーダー。
刀型P.A.を使う。
加賀屋 水晶は妹。

・赫坂女学園(あかさかじょがくえん)
東鏡・湊区赫坂にある女子校のSTI。
小中高一貫校。
お嬢様然としているが、一般庶民の子が多い。
制服は臙脂色のワンピース。

〈サンプルキャラクター〉
・黒巻 珊瑚(くろまき さんご)
所属:赫坂女学園高等部2年
一人称:私
真面目でしっかり者のスパークラー。
委員長タイプで苦労人。
STI代表部隊「スカーレット」のリーダー。
弓矢型P.A.を使う。

・高縁寺藝術学舎(こうえんじげいじゅつがくしゃ)
東鏡・椙並区高縁寺にある芸術系STI。
中高一貫校。
「美術科」「音楽科」があり、その中でいくつかの専攻に分かれている。
制服は白いシャツ・ブラウスと深緑の襟なしブレザーとスラックス及びスカートで男女共にサスペンダーが付いている。

〈サンプルキャラクター〉
・曽泉 理知弥(そいずみ りちや)
所属:高縁寺藝術学舎高等部2年美術科映像専攻
一人称:おれ
面倒臭がりなスパークラー。
両親が著名な芸術家で、半ば無理矢理高縁寺藝術学舎に通わされている。
彼のやる気を引き出すために友達が作った部隊「百華」のリーダーをさせられている。
マシンガン型P.A.を使う。

他にもアイデアがあるんだけど、これ以上は面倒なことになるのでやめときます。
皆の創作の参考になったら嬉しいです。

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鏡界輝譚スパークラー アイデア帳 Ⅰ

企画「鏡界輝譚スパークラー」に参加したいけど、アイデアが降ってこない!って人のためのアイデア帳です。
ここに載せてある設定は自由に使ってOKです(もちろん必ず使わなければならない訳ではない)。

・幕針文化学院(まくはりぶんかがくいん)
稚葉・稚葉市魅浜区海浜幕針にある中堅STI。
中高一貫校。
「普通科」だけでなく「国際科」「理数科」「美術科」「音楽科」が存在する。
制服は白いシャツ・ブラウスと明るい灰色のブレザーとスラックス及びスカートで、リボンやネクタイの色は、基本的に「普通科」は緑、「国際科」は赤、「理数科」は水色、「美術科」は桃、「音楽科」は黄、となっているが、普段はこのルールを無視して皆好きな色のタイやリボンを付けていたり、付けていなかったりする。

〈サンプルキャラクター〉
・加賀屋 水晶(かがや みあき)
所属:幕針文化学院高等部1年普通科
一人称:わたし
無気力で淡々としたスパークラー。
物事にあまり興味を持たないが、戦術理解はかなり高い。
元々は名門STI・澁谷學苑に通っていたが、色々あって幕針文化学院の高等部に入学した。
ひょんなことから部隊「加賀屋隊」のリーダーとなる。
刀型P.A.を使う。
加賀屋 石英は兄。

・東鏡臨海大学附属第一高等学校(とうきょうりんかいだいがくふぞくだいいちこうとうがっこう)
東鏡・洪東区有暁にある新興STI。
小中高一貫校。
開校してから日が浅いが、最新鋭の訓練設備を備えている。
男子は白いシャツと紺のブレザーとチェック柄のスラックス、女子は白いセーラーブラウスに紺のブレザー、チェック柄のスカートで、男女共にストライプの入ったネクタイを付ける。

〈サンプルキャラクター〉
・而 琉璃(じ るり)
所属:東鏡臨海大学附属第一高等学校1年
一人称:あたし
中国系のスパークラー。
仲間思いでどんな時も明るい。
幼馴染+αを集めて自分の部隊「ナギサ団」を作った。
槍型P.A.を使う。