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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅷ

ちょうど歩道橋の壁に隠れた所で、耳の通信機から石英の声が聞こえてきた。
『作戦はぼくがさっき言った通り、狙撃手以外のメンバーが陽動で一斉に銃器型P.A.を撃つ』
それでカゲを混乱させている隙に狙撃手がコアを撃ち抜く、と石英は続ける。
『みんないいね?』
石英がそう尋ねると、通信機の向こうから了解!と威勢のいいクルセイダースのメンバーの声が聞こえた。
加賀屋隊もそれぞれ返事をする。
『じゃあ目標が近付いてきたら合図を出すから』
それまで待っててね、と石英からの通信は終わった。
「…それにしても」
石英の通信が終わった直後、寵也はポツリと呟く。
「この辺りは妙にカゲが少ないな」
「そう?」
弾は首を傾げる。
「他のみんながこの辺りのカゲを倒しちゃったからじゃない?」
別におかしいことでもないよ、と弾は続ける。
「確かに、この辺りはほとんどカゲはいないけれど…」
STIから支給された周囲のカゲを探索する端末を見ながら巴は言う。
「この通り、周りに隠れている訳でもないみたいだし…」
そう言いかけて、巴は言葉を失った。
「?」
巴、どうかした?と紀奈が巴の方を見る。
巴の目は手元の端末に釘付けになっている。
「巴?」
「マズい」
紀奈の言葉を無視するように、巴は呟く。
「え、マズいって…」
「こっちにカゲの群れが近付いてる‼︎」
巴はものすごい剣幕で叫んだ。
それと同時に頭上から黒い何かがいくつも飛び込んできた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅶ

数分後、石英の部隊…クルセイダースのメンバー4人はリーダーの元に集まった。
水晶の部隊も、巴、弾、寵也の3人が水晶の元へ来た。
最初3人は石英を見て、加賀屋 石英だ!とかクルセイダースのリーダーじゃないとかなんとか言っていたが、共同作戦を展開すると聞いてすぐに落ち着いた。
数分の話し合いの末、作戦は決まった。
あの種のカゲは頂点部分にコアがある。
だから高い所から狙撃してコアを破壊すればいいのだが、あのカゲは近くの動く物に反応して光線を放つ。
だからカゲの足元や建物の上で囮がカゲの気を引いている内に狙撃手がコアを撃ち抜くという算段だ。
とりあえず、本命の狙撃はクルセイダースの射撃に長けたメンバーが、囮は残りのメンバーと加賀屋隊が担当することになった。
「やっぱり名門の部隊長はすごいなー」
紀奈は歩道橋を登りながら呟く。
「あんなにサクサクと作戦決められるなんて」
「そりゃあ私達とは次元の違う教育を受けているからよ」
仕方ないわ、と巴は言う。
「あ、巴嫉妬してる?」
「してない」
弾にそう言われて、巴はぷいとそっぽを向く。
「とにかくお前ら、P.A.の準備はできてるか」
マシンガン型P.A.を準備しながら寵也が言う。
「あー大丈夫大丈夫」
「OKだよー」
「もちろん」
紀奈、弾、巴はサブウェポンの拳銃型P.A.を見せながら笑う。
「加賀屋は?」
「大丈夫」
寵也に聞かれて、水晶も拳銃型P.A.を見せた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅵ

「て言うか、みあきちのお兄さんてこの人だったんだ」
紀奈がそう言うと、水晶は出撃前に言った気がする、と呆れたように言った。
「…それにしても」
どうしてここが分かったの?と水晶は石英に尋ねる。
「え、あぁ」
水晶が出撃したって聞いて、スパークラーが個々に持たされる発信機の信号を頼りにここまで来たんだ、と石英は説明する。
「でもまさか大型種がそこにいたなんて…」
石英はカゲを見上げながら呟く。
大きなカゲはゆらゆらと交差点を通り過ぎていった。
「…これくらいなら、みんなで倒せるか」
石英がそう言うと、紀奈はえ、と驚く。
「こんなデカいの、倒せるんですか⁈」
「そりゃあもちろん」
ぼく達澁谷學苑のスパークラーはこんなのとばっかり戦ってるよ、と石英は笑う。
「東鏡は激戦区だもの」
あのレベルを倒すのは日常茶飯事、と水晶は呟く。
「やっぱ名門すげー」
紀奈はそうこぼすしかなかった。
「とりあえず、ぼくの部隊のメンバーをここに呼ぶよ」
水晶達は下がってて、と石英は優しく言う。
「ここはぼく達が…」
「いいえ、わたし達も戦います」
石英の言葉を遮るように、水晶は毅然とした態度で言った。
「どうして…」
「兄さん達の部隊は全員揃っていないでしょう?」
交流会の準備に訪れているのは兄さん含めて5人のはず、と水晶は続ける。
「わたし達の部隊が援護します」
その様子を石英は驚いた顔で見ていたが、すぐに優しい顔に戻った。
「分かった、援護、任せたよ」
石英は水晶の肩を叩いた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅳ

STI側から提供された情報によると、今回襲撃してきたカゲ達は、小型のものがほとんどだと言う。
小型とは言え街を侵蝕することに変わりないのだから、早く倒さなければならない。
それでも出撃スパークラーの数から考えてみれば、あっという間に駆逐することは可能だろう。
そう考えながら水晶は刀型P.A.で次々とカゲに斬りかかる。
街を侵蝕しようとしていたカゲ達は避ける間もなく霧散していった。
「みあきちー!」
ふと呼ばれて振り向くと、弩型P.A.を携えた少女…紀奈が駆け寄ってきた。
「どう、調子は?」
「まぁまぁかな」
水晶は刀型P.A.で飛びかかるカゲを切り裂きながら言う。
「あたしもだよ!」
紀奈もまた、飛行型カゲを自身の武器で仕留めながら答える。
「今回は小型種がほとんどって聞いてたけど…」
この辺りはそんなにいないみたい、と水晶は呟く。
「うーん、じゃあここを片付けたら巴達の所へ行こっか」
巴達がいる所の方が大変みたいだし、と紀奈は笑う。
水晶は静かに頷いた。
…と、ここで耳に装着している通信機から聞き覚えのある声が聞こえた。
『加賀屋さん、聞こえる⁈』
「どうしたの呑海さん」
水晶は通信機に手を当てて答える。
『さっき大型種が出現したって情報が入ったわ』
方角は…と巴が言いかけた所で、紀奈が遮るように叫んだ。
「みあきち後ろ‼︎」
はっと振り向くと、そこには5メートルはある動く塔のようなカゲが光線を放とうとしていた。

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白と黒と青き星 〜第1話 出撃〜前編

STI校内、そして防災庁特定特殊生物対策班の施設内に警報が鳴り響き、対策本部は警報と共に電源が入る。
「東鏡都瀬田谷区に大型デネブリスの出現を確認。政府より緊急事態宣言発令に伴うプラン11要求!」
「了解。瀬田谷区全域の河川及び公道にフォトンウォール展開、住民避難を開始します。」
「陸自班、空挺班は東鏡I.Cを中心に第1種戦闘配置!」
指示を出す澁谷分隊長は私たちの通う東鏡第1分校澁谷校の校長でもある鳴海晃司。かつてスパークラーとして第1線で活躍したエースだった男だ。今もその戦術眼は衰えることを知らない。
【空挺班より報告します。目標は現在双子田万川駅周辺を侵攻中。幸い侵食は国道246号線、都道11号線に囲まれた範囲内で抑えられています】
「その範囲なら住民避難完了しています」
通信と本部隊員の声が次々に飛び交う。
【澁谷分隊、全隊員配置完了。目標捕捉しました。】
「了解。総員、飽和攻撃体勢に移れ!」
隊長はその全てを聞き逃すことなく、的確な指示を出す。
【『了解』】
【空挺班、攻撃準備完了。いつでも打てます】
【同じく陸自班、いつでも打てます】
「GPS誘導弾発射準備完了。いつでも打てます」
さすがに特殊自衛隊。行動は迅速で乱れがない。
「住民避難完了のため、政府の承認は省略。飽和攻撃開始。打てぃ!」
隊長のその合図で発射、着弾の轟音が鳴り響く。
先程まで見えていたモニターはその爆撃の衝撃のためか、それを防ぐためか映像が途切れている。
その轟音は数秒間続き、その間も本部は忙しなく誰かしらが動いているが音は掻き消される。
その中で隊長は何か言伝を受け、少し口角が上がる。
「飽和攻撃終了。モニター、復旧します」
そのモニターに映ったのは爆発によって先程までとは少し形状が変化したデネブリスの姿があった。しかし本部の面々に動揺する様子はなかった。
「実弾、光弾共に全弾命中。目標のコアに損傷、認められません」
「結構。第2フェーズ移行への時間は稼げた」
そう言うと通信をアナウンスに切り替える。
「全隊員に告ぐ、これより作戦を第2フェーズに移行する。総員、配置に着け!」
隊長は再び通信をSTI校内の出撃準備室に切り替え、問いかける。
「2人とも、いけるな?」

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅲ

人々が逃げ惑う街中。
無数の黒く禍々しいカゲが人の群れに向かって進んでいる。
「落ち着いてください、避難所はあちらです」
パニックに陥る群衆に対し、警官達が人々を誘導している。
…と、警官の1人に黒いカゲが飛びかかる。
「危ない!」
少女の叫び声と共に警官が背後を見た時、バババババと弾丸が発射される音が響いた。
「$|+]$\€‼︎」
カゲは悲鳴を上げて霧散する。
「大丈夫ですか⁈」
弩型P.A.を持った二つ結びの少女が警官に駆け寄る。
「あ、えぇ、ありがとうございます」
「それならよかった」
ここはあたし達がなんとかするんで逃げてください、と二つ結びの少女…紀奈は言う。
「分かりました」
君達も気を付けて、と警官は一礼してその場を離れる。
「グッジョブ寵也」
ハルバード型のP.A.を持った小柄な少年…弾に肘でつつかれて、マシンガン型P.A.を持ったメガネの少年…寵也は、当然のことをしたまで、と真顔で言う。
「そこの2人、呑気に話してる余裕はないわよ」
サーベル型P.A.を持ったサイドテールの少女…巴は、手に持つ武器を構える。
「加賀屋さん、指示を!」
「…了解」
巴に言われて、水晶は刀型P.A.を敵群に向ける。
「みんな、いつも通り…行くよ」
「了解」
「おっけー」
「分かったー」
「はいはい」
皆がそう返事すると、水晶は静かに頷いて敵に向かって駆け出した。
部隊のメンバーも駆け出し、周りにいる多くのスパークラー達も一斉に鬨の声を上げる。
戦闘が始まった。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅱ

「うちのSTIも、戦闘経験を積むのに必死だな」
澁谷學苑の方が強くて負けが見えてるのに、と水晶の右隣に座るメガネの少年…熊橋 寵也(くまはし ちょうや)は言う。
「えーいいじゃん」
いい刺激になると思うのにーと弾は口を尖らせる。
「まぁそれはそうだけどさ」
寵也と弾がそう話していると、寵也の右隣に座るサイドテールの少女…呑海 巴(どんかい ともえ)は水晶の様子に気付いたのか、彼女に話しかける。
「加賀屋さん?」
どうかしたの?と聞かれて、水晶は慌てて顔を上げる。
「…なんでもない」
大丈夫、と水晶は言うが、他のみんなは心配そうな顔をする。
「…そう言えばみあきち、元々は澁谷學苑に通ってたんだよね」
ふと紀奈が呟いた。
「澁谷學苑の人が来るのは、ちょっとアレだよね…」
紀奈が暗い顔で呟くのを見て、水晶はそれもあるんだけど、と言う。
「代表部隊の隊長が兄さんだから…」
水晶がそう言った所で、突然サイレンが鳴った。
「管轄地域内でカゲの出現を確認」
出撃可能スパークラーは速やかに出撃せよ、場所は…と校内放送が流れる。
カフェテリアのくつろいだ雰囲気が、一気にピリつく。
「おっと、出撃か」
「騒がしいねぇ」
紀奈と弾は呑気に天井のスピーカーの方を見る。
「そんなこと言ってる場合か」
「そうよ、人が死ぬかもしれないのよ」
寵也と巴は険しい顔をする。
「はいはい分かってますよ」
んじゃ行こうか、部隊長、と紀奈は水晶の方を見る。
水晶は無言で頷き、そしてこう宣言した。
「加賀屋隊、出撃!」

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野良輝士市街奪還戦 その①

「沈んだねぇ……」
カゲの奔流に沈み、フォトンウォールで急遽封鎖された町の、カゲに浸蝕されきらなかったビルの屋上で猟銃型のP.A.のスコープから目を離し、その少女、下野真理奈は呟いた。
「沈んだなぁ……一瞬だった」
戦槌型のP.A.を杖代わりにして、真理奈とほぼ同年代の少年、和泉宗司も彼女の隣で賛同する。
「ヌシどこ?」
「あそこ、あの大きい交差点のところだよ、アカリちゃん」
「『ちゃん』って言うなこれでも男だぞ」
「良いじゃない男で『ちゃん』付けでも」
鉄線銃型P.A.を構えた少年、月舘灯に真理奈が受け答える。
「あそこ、あのビル、中学校の屋上、青い家の屋根。この順番で結構近付けるかな」
真理奈がスコープを銃から取り外しながら言い、灯も鉄線銃の狙いを定める。
「宗司、あの距離届くか?」
「ん、……おう、余裕だな」
「助かる。お前の武器重いからな、先に投げとけ。……よっしゃ、行くぞ」
「おう了解。かどみー、出番だぜー」
宗司に呼ばれ、屋内から彼より少し年上に見える少女が出てきた。
「結構上ってきてたよ。そろそろキツイかも」
「了解、こっちで対処するからヌシは任せたよ」
真理奈の言葉に、後の3人は信じられないといった顔を向ける。
「……え、何?」
「いやいや真理ちゃん、狙撃銃1丁でそれを言うのは無理あるぜ」
宗司の言葉に灯も頷く。
「その上こっちに指示まで飛ばすつもりなんだろ? 自分は1人しかいないって忘れてるところ無い? かどみーだけでも置いてった方が良いだろ」
「たしかその銃、最大装弾数5発とかじゃなかったっけ?」
『かどみー』と呼ばれた少女、門見初音も心配そうにしている。
「大丈夫! そっちは正直スコープでときどき覗いてれば良いし、そこの入り口結構狭いからちょっとずつしか出てこれないだろうし」
狙撃銃とスコープを左右それぞれの手に持ち、真理奈はウインクをしてみせた。

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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅰ

「さようなら」
「さよならー」
今日の授業も終わり、生徒達が教室から去っていく放課後。
教室に1人、短髪の少女…加賀屋 水晶(かがや みあき)が残っていた。
水晶はホームルーム後も暫く窓際の席でぼーっとしていたが、ふと時計を見て急に立ち上がった。
そして荷物をまとめて教室の外へ出て行った。
水晶が向かったのは、校舎の1階にあるカフェテリア。
カフェテリアは生徒でそこそこ賑わっている。
水晶はカフェテリアの端に4人の生徒を認めると、そちらの方へ向かった。
「あ、みあきち」
カフェテリアの端で駄弁っていた4人組の1人、二つ結びの少女…仁戸田 紀奈(にへだ のりな)は水晶に気付いて笑顔で手を振る。
「待った?」
「ぜーんぜん」
あたしもさっき来たばかりだよ、と紀奈は笑う。
「そう」
そう言って水晶は4人の傍に座る。
「ねぇねぇ、みあきちにもさっきの話をしようよ」
紀奈の右隣に座る小柄な少年…福貴迫 弾(ふきさこ はずむ)は紀奈に明るく言う。
「さっきの話?」
弾の言葉に水晶は首を傾げる。
「あー今日この街にあの澁谷學苑の代表部隊が来るって話」
紀奈がそう言うと、水晶は少し顔を曇らせる。
「澁谷、學苑…」
「何でも、うちのSTIとの交流会の準備らしいよ」
交流会でうちのSTIの代表部隊と模擬戦をするから、そのための下見みたいと弾は続ける。

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鏡界輝譚スパークラー アイデア帳

・澁谷學苑(しぶやがくえん)
東鏡・澁谷区澁谷にある名門STI。
小中高一貫校。
ミッション系で良家の子女が多い。
制服は白いシャツ・ブラウスと茶色いブレザーとチェック柄のスラックス及びスカートとオレンジ色のネクタイ。

〈サンプルキャラクター〉
・加賀屋 石英(かがや せきえい)
所属:澁谷學苑高等部3年
一人称:ぼく
責任感が強く、人々を惹きつけるカリスマ性も持つスパークラー。
スパークラーとしては天才的な才能を持つ。
STI代表部隊「クルセイダース」のリーダー。
刀型P.A.を使う。
加賀屋 水晶は妹。

・赫坂女学園(あかさかじょがくえん)
東鏡・湊区赫坂にある女子校のSTI。
小中高一貫校。
お嬢様然としているが、一般庶民の子が多い。
制服は臙脂色のワンピース。

〈サンプルキャラクター〉
・黒巻 珊瑚(くろまき さんご)
所属:赫坂女学園高等部2年
一人称:私
真面目でしっかり者のスパークラー。
委員長タイプで苦労人。
STI代表部隊「スカーレット」のリーダー。
弓矢型P.A.を使う。

・高縁寺藝術学舎(こうえんじげいじゅつがくしゃ)
東鏡・椙並区高縁寺にある芸術系STI。
中高一貫校。
「美術科」「音楽科」があり、その中でいくつかの専攻に分かれている。
制服は白いシャツ・ブラウスと深緑の襟なしブレザーとスラックス及びスカートで男女共にサスペンダーが付いている。

〈サンプルキャラクター〉
・曽泉 理知弥(そいずみ りちや)
所属:高縁寺藝術学舎高等部2年美術科映像専攻
一人称:おれ
面倒臭がりなスパークラー。
両親が著名な芸術家で、半ば無理矢理高縁寺藝術学舎に通わされている。
彼のやる気を引き出すために友達が作った部隊「百華」のリーダーをさせられている。
マシンガン型P.A.を使う。

他にもアイデアがあるんだけど、これ以上は面倒なことになるのでやめときます。
皆の創作の参考になったら嬉しいです。

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鏡界輝譚スパークラー アイデア帳 Ⅰ

企画「鏡界輝譚スパークラー」に参加したいけど、アイデアが降ってこない!って人のためのアイデア帳です。
ここに載せてある設定は自由に使ってOKです(もちろん必ず使わなければならない訳ではない)。

・幕針文化学院(まくはりぶんかがくいん)
稚葉・稚葉市魅浜区海浜幕針にある中堅STI。
中高一貫校。
「普通科」だけでなく「国際科」「理数科」「美術科」「音楽科」が存在する。
制服は白いシャツ・ブラウスと明るい灰色のブレザーとスラックス及びスカートで、リボンやネクタイの色は、基本的に「普通科」は緑、「国際科」は赤、「理数科」は水色、「美術科」は桃、「音楽科」は黄、となっているが、普段はこのルールを無視して皆好きな色のタイやリボンを付けていたり、付けていなかったりする。

〈サンプルキャラクター〉
・加賀屋 水晶(かがや みあき)
所属:幕針文化学院高等部1年普通科
一人称:わたし
無気力で淡々としたスパークラー。
物事にあまり興味を持たないが、戦術理解はかなり高い。
元々は名門STI・澁谷學苑に通っていたが、色々あって幕針文化学院の高等部に入学した。
ひょんなことから部隊「加賀屋隊」のリーダーとなる。
刀型P.A.を使う。
加賀屋 石英は兄。

・東鏡臨海大学附属第一高等学校(とうきょうりんかいだいがくふぞくだいいちこうとうがっこう)
東鏡・洪東区有暁にある新興STI。
小中高一貫校。
開校してから日が浅いが、最新鋭の訓練設備を備えている。
男子は白いシャツと紺のブレザーとチェック柄のスラックス、女子は白いセーラーブラウスに紺のブレザー、チェック柄のスカートで、男女共にストライプの入ったネクタイを付ける。

〈サンプルキャラクター〉
・而 琉璃(じ るり)
所属:東鏡臨海大学附属第一高等学校1年
一人称:あたし
中国系のスパークラー。
仲間思いでどんな時も明るい。
幼馴染+αを集めて自分の部隊「ナギサ団」を作った。
槍型P.A.を使う。

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鏡界輝譚スパークラー 設定 Ⅲ

・光の力
スパークラーの持つ力。
これをP.A.を通して出力することでカゲを倒すことができる。
この力を持っていることが、STI入学の1つの条件でもある。
光の力を持っていればカゲに対して実質無敵だが、力が切れるとカゲに侵蝕される恐れがある。
ちなみに光の力は健康診断などで保有量を測ることができる。
正体は未だはっきりしていない。

・STI(スティ)
スパークラー養成機関(Sparkler Training Institute)の略。
スパークラーを養成し、彼ら彼女らが所属する機関。
スパークラーは10代後半の少年少女がほとんどなので、中等教育も兼ねた学校となっている。
中高一貫校型が一般的だが、高校単独のもの、附属小のあるものと色々ある。
学科は戦闘訓練以外は一般の学校と変わらない「普通科」、P.A.について学ぶ「工業科」など、スパークラーのニーズに合わせた様々な学科が存在する。
いつ管轄地域内でカゲが出現するか分からないため、基本的には全寮制である。
また、どこのSTIにも“整備員”と呼ばれるP.A.の整備をする職員が所属している。
戦場においてスパークラーがどこのSTI所属か分かりやすくするために制服が存在する。
カゲを撃破すると撃破しただけ報酬がもらえる。
我が国においては公立のものより私立のものの方が多い。
なぜなら、公立のSTIが創設されるようになったのが他地域より遅いためである。
ちなみにSTIが管轄する地域のことを俗に「ナワバリ」と呼び、この「ナワバリ」の外で戦闘することを「遠征」と呼ぶ。

・部隊
スパークラーの集団戦闘における最小単位。
近年の研究で集団で戦った方がスパークラーの致死率が下がることが分かったため、集団戦闘をするスパークラーが増えている。
最小構成人数は5人。
STIによって選抜された「代表部隊」と有志によって結成された「自主結成部隊」の主に2種類に分かれる。

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鏡界輝譚スパークラー 設定 Ⅱ

〈用語〉
・スパークラー
人類の敵“カゲ”に対抗できる唯一の存在。
漢字文化圏では「輝士」とも呼ばれる。
光の力を持ち、その力を武器“P.A.”をもって出力することで“カゲ”を倒す。
光の力を1番宿すことができるのは主に10代後半の少年少女達で、そのほとんどがスパークラー養成機関“STI”に所属している。
スパークラーになるためにはある程度の才能が必要だが、努力次第でなんとかなる所もある。
光の力が切れると”P.A.“は使えなくなり、ただの人間と変わらなくなってしまう。
しかし光の力は時間経過で回復するし、薬物(エナドリのような物をイメージして頂ければ)を使うことでも回復することができる。
強いスパークラーほどアイドル的な人気が出やすい。

・カゲ
別名テネブリスとも呼ばれる、人類の敵。
どこからともなく現れては、ありとあらゆる物質を侵蝕し、カゲに変えてしまう。
また、光線を放ったり建造物を破壊したりする個体もいる。
大型の個体もいれば小型の個体もいるが、見た目は皆禍々しく黒っぽい見た目をしている。
人間はカゲに触れるとカゲとなってしまうが、光の力を持つスパークラーだけは例外である(ただし、光の力が切れてしまったスパークラーはカゲに対して無力)。
カゲの侵蝕によって陥落してしまった地域も少なくない。
カゲの体内にある心臓部「ダークコア」を破壊することで倒すことができる(ダークコアの大きさはどんなタイプのカゲであっても手のひら大の大きさで種類によってコアの位置が決まっている)。
陥落した地域は「ヌシ」と呼ばれるカゲを倒すことで解放が可能。
ちなみに意志があるかどうかは不明。

・P.A.
フォトニックアームズ(Photonic Arms)の略。
現代のスパークラーが使う武器。
これを通して光の力を出力することでカゲを倒すことができる。
「フォトニックコア」と呼ばれる光の力を制御する機構を持つ。
刃物型、弓矢型、銃器型、鈍器型、盾型と様々な種類がある。
一般的な武器と識別するためカラフルなものが多い。

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鏡界輝譚スパークラー Introduction Ⅱ

「…ち、みあきち!」
仲間の呼ぶ声で、わたしは我に返った。
思わず周囲を見渡すと、そこはわたしが通う“STI”のカフェテリアだった。
「どうしたの?」
みあきち、と髪を二つ結びにした少女が心配そうにわたしの顔を覗き込む。
「…ごめんなさい」
ちょっと考えごと、とわたしは答える。
「そっか」
二つ結びの少女はそう言って“部隊”のメンバー達に向き直った。
「じゃあさっきの話の続きね」
そう言って彼女は話を始める。
…いつか2人で一緒に戦おう、か。
わたしは仲間が話す様子を見ながらさっきのことを思い出す。
いつかの兄と交わした約束は、結局果たされることはなかった。
わたしは兄が通う“STI”…”澁谷學苑“を出て行ったのだ。
理由は色々あるが…周囲からの兄との比較に耐えられなかったことも大きな理由だ。
優秀な兄と凡才の妹。
優秀な兄の方が優遇されるに決まっている。
わたしはそれに耐えられずに、あの“STI“から逃げ出したのだ。
そしてわたしは今、このありふれた“STI”…“幕針文化学院”に通っている。
本当は一般の学校でもよかったのだが、そこは”名門“であるわたしの家が許さなかったのだ。
ともかくそこでわたしは高校生活を適当に過ごすつもりでいたのだが…
なぜか自分の“部隊”を持つハメになってしまった。
どうしてこうなったのか、話すと長くなるため割愛するが、わたしの平凡になるはずの日常は劇的に変わってしまった。
…これは平凡なわたしの”部隊“、”加賀屋隊“と数多の“スパークラー”達の、戦いの記録である。

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鏡界輝譚スパークラー Introduction Ⅰ

「ねぇお兄ちゃん、“カゲ”ってなぁに?」
いつかの夕暮れ、我が家への帰り道で、そんなことを兄に聞いたことがある。
「“カゲ”って言うのは…ぼくたち人間の敵だ」
「人間の敵?」
幼いわたしはそう聞き返す。
「そう、敵」
兄は優しく繰り返す。
「どこからかやって来てどんなものも“カゲ”に変えてしまう、とても恐ろしい敵だ」
兄は淡々と続ける。
「人間はずっとずっと昔から、“カゲ”と戦い続けてきたんだ」
兄の言葉に対して、わたしはそうなの?と首を傾げる。
「そう」
兄はわたしの目を見る。
「だけどね、光の力を持つ戦士達…“スパークラー”が僕達を守ってくれているんだ」
わたしは思わず、“スパークラー”と繰り返す。
「そう、“スパークラー”は“P.A.”っていう武器を使って、“カゲ”と戦うんだ」
兄は前を見る。
「…スパークラーはぼくらのヒーローだ」
ぼくも来年から“STI”に入学して、そんなヒーローになるんだ、と兄は明るく言う。
「お兄ちゃん、来年から”STI“に行っちゃうの?」
寂しいなぁとわたしが呟くと、兄は笑いながらこう言った。
「水晶(みあき)も、僕みたいになるんだろ?」
兄ちゃんが先に“STI“で待ってるからさ、と兄はわたしの頭を撫でる。
「いつか2人で一緒に戦おうな」
「うん!」
わたしは大きく頷いた。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 15個目のエピソード記念! 作者からのごあいさつ

どうも、「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」の作者です。
この度、「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」の15個目のエピソードが完結いたしました!
いや~長かった…
3月の初めに投稿しだして気付けば4月の終盤に差しかかっていました。
時の流れは速いですね。
元々このエピソードは長くなる予定だったので覚悟はしていましたが、まさか2ヶ月近く、投稿回数36回もかかるとは思いもしませんでした。
正直精神的に疲れました…
このエピソードは初期の頃から考えていて、ストーリーの中盤で語る予定でいました。
ただ連載が途中で途切れたこともあり、再開しなければ危うくお蔵入りになる所でした。
なんとか日の目を見ることができて良かったです。

さて、今回の「ごあいさつ」では重大(?)発表があります。
それは、「番外編」と「キャラクター紹介」の投稿です。
「番外編」は15個目のエピソードの裏話的なエピソードになっています。
本来なら本編に含める予定だったのですが、語り部のサヤカが登場しないために番外編にすることにしました。
こちらはもうすでにできあがっているので近い内に投稿できると思います。
どうぞお楽しみに。
「キャラクター紹介」については、15個目のエピソードまでに登場した異能力者と語り部の紹介になっております。
一応15個目のエピソード時点で分かっていることの紹介になると思いますが、「ハブ ア ウィル」初心者の方にはもってこいのコーナーになっていると思います。
こちらはまだ完成していませんが、お楽しみに。

では少し長くなってしまいましたが、今回はこのくらいにしたいと思います。
次のエピソードも重要な回にするつもりなのでお楽しみに。
それではこの辺で。
…あ、質問など何かあったらレスちょうだいね。
テトモンよ永遠に!でした~

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